世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

猿とともにいる自画像

2016-04-04 07:39:59 | 霧の風景


フリーダ・カーロ、20世紀メキシコ、女流。

美しい女性だ。瞳に強い魂を感じる。痛々しいほど傷ついているが、それに全霊で耐えている。ともにいる猿は、どことなく夫であるディエゴ・リベラに似ている。頭をしばっている赤いリボンが、猿とつながっているということが暗示的だ。女性の繊細な愛の気持ちを理解できない男は、猿のようなものだ。愛しても報われないどころか、自分を否定し続ける男を、それでも愛しているという女性の狂おしい心の中に、この女性は立ち尽くしている。





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