リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ジェイソン・テイラー作品

2008年06月16日 12時08分54秒 | 音楽系
もうだいぶ前にここにも書きましたが、ジェイソン・テイラー作曲の「フォ・ストーリーズ・ハイ(四階だてのお話)」の録音を私のサイトにアップしました。前回のリサイタルの録音です。バロックリュートの新しい響きを聴くことができる佳品です。ジェイソン・テイラーは名古屋在住の若いアメリカ人作曲家で、バロック・リュートのための作品を依頼したのは2004年のことでした。以来何回か改訂を重ね、最終的に私が運指を施した版ができたのはつい最近のことです。

バロックリュートには膨大な作品が残されており、何もわざわざ現代作品を作る必要なんてと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そこはやはり21世紀に生きる人間が演奏し21世紀人が聴くわけですから、新しい作品があってもちっとも不自然ではありません。

彼の作品はいわゆる現代音楽風ではなく、すごく耳にここちいいサウンドの曲ですので、どんな方にも違和感なく入っていくことができるのではないでしょうか。この曲がもっといろんな奏者に演奏されるといいですね。(ドイツ人リュート奏者が年内にコンサート演奏するというのを聞いています)

あとこの間のコンサートで演奏した、滝廉太郎の「花」を含めて、四季にちなんだ組曲を作ってみようかと考えています。アレンジとオリジナルを2曲づつだとバランスがいいかなと思っています。季節にちなんだ曲はその時期しか演奏する機会がありませんが、四季だったら年中演奏できますね。(笑)