リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

夏季セミナー

2010年08月16日 12時14分00秒 | 音楽系
4日間に渡った、名古屋バロック音楽協会主催の夏季セミナーが終了しました。今年は少し人数が少な目でした(なんでも直前にキャンセルが何人か出たそうです)が、リュートのコースは4名の方に参加を頂きました。演奏人口の少ないリュートとしては、4名という人数はなかなかのものだと密かに思っています。(笑)

セミナーのコースは、リコーダー、フラウト・トラヴェルソ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェンバロ、リュートで、参加者は各自の楽器でもってアンサンブルのレッスンも受講します。

私は知る人ぞ知る雨男ですが、他の講師の先生の中にも雨女がいらっしゃるせいか、今年は最終日の半日を除いてすべて雨か曇りでした。でも最終日の受講生によるクロージングコンサートのときは、皆さんの心がけがいいせいか、日も差し空気も乾燥してきて、とてもきれいな音で4日間の成果を披露していただきました。



私はいつものようにリュートの個人レッスンとメロディ楽器と通奏低音によるアンサンブルのレッスンを担当しましたが、今年はさらにリュートソングの英語発音レッスン希望者があり、2グループに対して行いました。より本式にリュートソングを歌ってみたいという意識が芽生えてきたわけですね。とてもよいことです。でもちょっとしんどいレッスンだったかも。英語の発音って難しいですからねぇ。

このセミナーはもう30年以上続いていると思いますが、さすがに以前に比べると参加者の年齢は上がり気味なのは否めません。でも今年は若い方が昨年より少し増えて、なかなかいいバランスでした。

このセミナーを縁の下で支えているのが、会場のペンション「オープンハート・ペンション平川」(岐阜県高山市上宝)です。セミナーを始めた当初は、信州を中心にいくつかのペンションを渡り歩いてセミナー会場にしていました。とても涼しく、貸し切りで思う存分・・・と思ってそのペンションに着いてみると、すぐ隣のペンションでブラスバンドが合宿していたとか、すべて満たしているんだけど暑いとか、なかなかいいところが見つかりませんでした。

そんな中、この「オープンハート・ペンション平川」は、周りに建物がなく、奏楽堂もあってそこでコンサートも可能だし、奏楽堂(4つあります)内であれば24時間音出し可能という、まさに音楽セミナーを開催するために作られたかのようなペンションです。実はペンションのオーナーHさん自身音楽活動をされていらっしゃる方で、道理で音楽に対する配慮が行き届いているはずです。


手前:第2奏楽堂、正面:第1奏楽堂、第2の上の青屋根:第3奏楽堂、第2と第1の間の奥:第4奏楽堂

ペンション「オープンハート」は年々改装、増築されてより充実してきていますが、今年もお風呂やトイレが増築され、床が新しくなっていました。このペンションともども夏季セミナーも末永く発展し続けていくことを祈りながら、お盆にもかかわらず意外にもスキスキの高速道路をとばして帰路につきました。