リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

音の秘密

2010年12月06日 00時43分44秒 | 音楽系
土曜日は、バロック音楽講座第4回、日曜日はNさん邸でのプライベートコンサートでした。実は先週末に風邪をひいてしまって、声が出にくくなってしまい、うまく声が出るようになるだろうか心配だったんですが、何とか喉の調子も快復し無事おしゃべりをすることができました。こういう喉の調子が悪くなるときに限って、トーク付きのコンサートが2つも続くもんですねぇ。でも無事に声が出てよかった・・・

バロック音楽の講座の会場である、大山田キリスト教会牧師様の奥様(牧師様も奥様もドイツ人です)からある秘密を教えて頂きました。別に秘密にしていたわけではないんでしょうけど、ここの教会がなぜきれいな音響が得られるのかという理由がわかりました。

それは、礼拝堂の内装材が全てドイツから輸入したもので、耐久性と音響性を考慮したモノを選んだということなのです。床はカーペットが敷かれていて、壁には壁紙が貼られているのに、どうしてここの教会はこんなにふくよかな音響があるのかは、前々から不思議だったのです。多分、天井や壁の形状がシンプルだからだろう、というかそれくらいしか考えられなかったのです。

話を聞くと、内装はドイツ製の内装材を使って、ドイツからいらっしゃった教会関係の方がボランティアで行ったそうです。奥様としてはボランティアの部分を強調したかったのでしょうが、私はその素材を伺って、音響の良さが納得しました。

壁紙に使ってあるのはガラス繊維で出来た素材で、表面に塗装もしてあるとのこと、それとカーペットとして使われている素材は、20cmくらいもあるものを圧縮して薄くしたものだそうです。私は壁紙は拙宅に貼ってあるようなふわふわのスポンジ様の素材だとばかり思っていましたし、床は普通のカーペットだとばかりおもっていました。床の素材はそう言えばよく見ると起毛がほとんどなく、なるほどこれなら必要以上に音を吸収することはないな、と思いました。

音響がいいのもやっぱりちゃんと理由がありました。日本の一地方の教会ではありますが、音はドイツの音なんですね。(笑)