リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

世界記録!?

2012年10月14日 21時51分44秒 | 音楽系
バロックリュートの1コースに使っていた0.44mmの弦が少し前に切れました。一般の人にとってみれば、それがどうしたってことなんですが。(笑)

リュートの細いガット弦は昔からあまり長持ちはせず、有名なE.G.バロンの「リュートの歴史的・・・研究」という当時の理論書では、ローマのどこそこの弦が4週間保った、なんて内容の記述がありますから、4週間保てば特筆モノだったわけです。

今回1コースに張っていた、ガムート社製のビーフ・ガット0.44mmは9月の始めに張ったもので、その間にコンサートを3回行っています。弦を張っただけで、ほとんど弾かないとかパラパラと弾く程度ではなく、かなりの時間演奏しています。それでいて約5週間保ったのですから、これは世界記録ですね。

ただ、次に張った弦は、2日目にはケバが出て、もうすでに使えなくなっています。以前もすぐに切れた弦もありましたので、若干製品のばらつきはあるようです。

ちなみに、1コースの少しあとに張った2コースの0.48mmの弦は少しケバがでてきたもののまだ使えますし、3コース、4コースは8月のお盆前に張ったものがまだ使用可能です。でももうぼちぼち替え時みたいですが。