リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リュート音楽のひととき15

2015年06月02日 13時36分25秒 | 音楽系
リュート音楽のひとときシリーズもはや15回を迎えました。会場はいつものミューズ・サロン(名古屋市北区大曽根)です。この会場はキャパが40席くらいのとても親しみの持てるホールです。15回のシリーズの大半をここでやっています。

今回は「リュート弾きの日曜日」と題して、ちょっとポップなチラシを用意して、曲目も親しみやすいものを並べました。

先週から各地でコンサートをしていますが、プログラムは基本は同じですが少しずつ異なっています。先週水曜日のコパンでのコンサートはバロックリュートも演奏しましたが、今回はルネサンスのみで、編曲やオリジナル作品を含んだプログラムです。ミューズのコンサートでは、ギターの椎野みち子さんに作って頂いた「七福神」という曲も演奏致しました。

プログラムは次の通りです。

イタリアーノ(作者不詳)
メランコリー・ガリヤード(ダウランド)
シチリアーノ(作者不詳)
パッキントンのポンド(作者不詳)
グリーンスリーブス(作者不詳/カッティング)
ガッヴォッタ(オリジナル)
ハーツ・イーズ(オリジナル)
古代のプレリュード(オリジナル)
夜間飛行(オリジナル)
朝の10時に(オリジナル)
七福神(椎野みち子)
ワルツM(オリジナル)
夏のプレリュード(オリジナル)
エスタンピ(作者不詳)
吾が女王は至高の徳に満ちあふれたり(ギーゼゲム)
ガリヤード(カッティング)
カナリオス(サンス)

なかなか盛りだくさんでした。(笑)


終演後、「七福神」を作って頂いた椎野さんと。

実は今回のプログラムで歴史的な作品をそのまま弾いたのはグリーンスリーブスとカッティングのガリヤードの2曲のみでした。歴史的な作品でもダウランドのディヴィジョンは自作のものを使いましたし、他の作品もオリジナルアレンジまたは即興のディヴィジョンを入れました。

このプログラムのように、古いリュートのレパートリーを聴いて頂くためにオリジナル作品などを時々交えて演奏することはよく使う方法です。今回聴いて下さった方からは「今までのコンサートで一番曲が良かった」なんておっしゃられるととても嬉しい反面若干複雑な気も致しますが。(笑)でもこうなったら、歴史的作品一切なしのオールオリジナルというのもありかも。次の次の次くらいにまた考えてみたいと思います。

次回第16回は12月13日(日)15時、同じくミューズサロンで、バッハの組曲第6番BWV1012をめぐってのレクチャーと全曲演奏です。タイトルは「間違いだらけのチェロ6」とか「そうだったのか!チェロ組曲第6番」みたいな感じにしようかなと思います。このブログでも書きましたような内容を整理して、池上さんのようにわかりやすくお伝えしたいと思います。古楽がお好きな方は言うに及ばず、ギター愛好家、専門家の方もぜひお越し下さい。