リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

BWV1006a(32)

2024年12月02日 16時46分16秒 | 音楽系

最後の曲になるメヌエットの1~31小節です。

1小節目はローポジションで弾くと次のようになります。

一見何でもないようですが、これは意外と弾きにくいので4ポジションで弾くように改めました。音の動きがシンプルなメヌエットですが、全体的にポジションが高めなのでものすごく簡単に弾けるというものではありません。

19~26小節のフレーズがリュートにとって居心地のいいポジションです。次回の掲載になりますが、メヌエットIIの冒頭もいいポジションですが、これらのポジションは本来はこのメヌエットの低い位置として書かれています。ですから楽器としては「低い感」が出た方がいいのですが、実際は「ちょうどいい位置感」です。これはそもそもキーが高いからなんでしょう。やはりニ長調版か。この曲をニ長調で弾いている人はまだ誰もいません。冒頭のプレリュードがうまくいけるようならニ長調版を作る意味はありますが。