前半のあと1曲はジャック・ビットナーの組曲ト短調です。
この曲はもちろんバロック・リュートのための曲ですが大昔にミヒャエル・シェーファーがルネサンス・リュート(多分)で録音したのを聴いたことがありました。
組曲の構成は、ノン・ムジュレ風のプレリュードで始まってアルマンド、クーラント、サラバンドと続き最後がパッサカリアです。この曲は同じパッサカリアでも後半の曲目で見られるような重々しく下降するバスではありません。多分幾分速めのミドルテンポくらいで弾くのが妥当だろうとおもいます。
というのもこの時代(17世紀後半)のリズミックな曲に見られるような右手人差し指で下方にかき鳴らすギター奏法で言うラスゲアードを想定した音型が見られるからです。冒頭2小節や第1変奏の冒頭2小節他にそういった音型が見られます。フランスの曲ではこういう音型のときに右手指をラスゲアードする指示があるものもあります。ビットナーの曲集では左右指の指示は書かれていませんが、件の箇所はそういう奏法で弾いて下さいと言わんばかりの都合のいい音型になっています。
ただリズミックといっても四分音符メトロノーム100だと速すぎで80前後が妥当ではないかと思います。
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