院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

教育は模倣でよいのだ・その1

2009-03-07 14:27:07 | Weblog
 自分で思ったとおりに感想文を書きなさい。自分で感じたとおりに絵を描きなさい・・・なぞと教育するから、手紙一つ書けない、略図一つ描けない大人になるのだ。

 現在、このような大人の多いことよ。戦後に教育を受けた大人はみなそうである。

 教育は初めは真似からである。習字を見よ。手本を真似するところから始まる。自分の思ったとおりに字を書きなさいなぞと言われては、子供は困るし、読める文字が書けるようにならない。

 戦前はお絵かきの授業も、お手本を模写するところから始まった。だから、どんな子も簡単な富士山の絵くらいは描けた。

 それが戦後、個性の尊重の名のもとに、創造性を重視しようと「思ったとおりに」ということになってしまった。これが現代教育の一番の瑕疵である。

 真似という基礎のないところに創造性もへったくれもないではないか。語学が端的に示すように、すべては真似から始まる。

 「学ぶ」というのは、語源が「まねぶ」である。