院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

てんかん患者による祇園の交通事故

2012-04-16 21:10:53 | 医療
 このたびの祇園での、てんかん患者による交通事故は、何人もの死傷者を出して、本人も亡くなるという、たいへん痛ましい事故だった。

 事故の前に、運転者がクラクションを鳴らしていたという目撃情報があり、マスコミは意識はあったと報道している。では、何故あのような事故になったのか、マスコミは分からずに困惑しているようである。

 私の見立てでは、衝突前に意識があったのは、てんかんの「アウラ」という現象だと思われる。

 「アウラ」とは「前兆」と訳され、てんかん発作が起きる前に、「これから発作が起こりそうだ」という、てんかん患者特有の感覚である。この時には、一応意識があるが、数秒で本物のてんかん発作に移行する。

 このような事実をマスコミは知らないから、あのような歯切れの悪い報道になるのだ。