院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

サラリーマンは現代の奴隷か?

2012-11-24 06:11:55 | 経済
 昨日、不動産のことを述べた。私は若いころ小金が貯まると土地を買おうと考えたことも述べた。来年になったらもっと貯まるから、そうしたら今度こそ買おうと思った。

 ところが来年になると不動産も値上がりしていて、なかなか買えるようにならなかった。そこで以下のようなことを考えた。
 
 景気がよくてオーナー社長が儲かったとする。オーナー社長は何をするだろうか?

 車が古くなったから車を買おうと思うかも知れない。日本中のオーナー社長が同じことを考えれば、自動車会社が儲かるだろう。儲かった自動車会社は、また何か別の経済的な行動を起こすだろう。こうして、景気はさらによくなる。(私の若いころは、このような社会情勢だった。)

 先のオーナー社長は儲かった金で土地を買おうとするかもしれない。そうすると土地の価格が上昇する。

 オーナー社長にもっと余力があれば、社員の給料を上げてやろうと考えるだろう。こうして社員の給料が上がる。みんな、めでたしめでたしである。

 ところが、社員の給料が上がって小金が貯まると、土地はすでに価格が上昇してしまったあとである。いつまでたっても、社員(サラリーマン)にとって、不動産は手が届きにくい価格に上昇している。

 一言で言うと、サラリーマンは経済成長の最末端に常に置かれているということである。富の順番が回ってくるのが一番最後なのである。

 オーナー社長にとって、社員の給料は必要経費である。おびただしい額の税金が控除される。しかし、社員(サラリーマン)の所得控除はわずか38万円に固定されている。それでもサラリーマンは、ささやかな昇格昇給を楽しみにして人生を送る。少なくとも、これまでは不公平だと感じていなかった。

 ある自営業の友人が「サラリーマンは現代の奴隷だ」と言い切った。私は「そこまで言うか?」と思ったが、よくよく考えると、正しいのではないかと思えてきた。