(日本相撲協会公式サイトより引用。)
角界が揉めている。だが、私が苦になるのは揉め事そのものではなく、多くの司会者や出演者が「大横綱」のことを「だいよこづな」と読むことだ。これは違う。「大横綱」は「おおよこづな」と読むのだ。
同じようなことは他にもある。「大地震」は「おおじしん」と読むべきであって「だいじしん」では決してない。
理由もへったくれもない。むかしからそう読むように決まっているのだ。たとえば「大根」は断じて「だいこん」でなければならず、「大曲」は絶対に「おおまがり」でなくてはならない。
※今日の短歌
病みつつも常に前向きその気概さびしと思ふ羨ましと思ふ
西井京子(明日香)
「大地震」の読みですが、確か、地震学の方で、マグニチュード7以上の地震を「大地震」といい、この場合には「だいじしん」というのが慣用のようです。
門外漢の推測ですが、これも学界の慣用にすぎないでしょう。
法学では、東大系は、「遺言」を「いごん」と言うのが普通ですが、これも、「みんな仲よくくらせよ」といった、法的なものでない「遺言」と区別するために帝大の偉い先生が言い出しただけのようで、京大系では(今はどうか知りませんが)「ゆいごん」でいいという話を昔聞いたことがあります。「競売」も同様のはず。
ついでにいうと、旧海軍の「大尉」「大佐」は(少なくとも昭和期には)「だいい」「だいさ」でした。