カネボウ化粧品が白斑を生じさせる化粧品を売って袋叩きにあっている。だが、被害者には悪いが、私はカネボウ化粧品のまじめさに驚いている。
化粧品なんて、利用者がきれいになったような気分になりさえすれば、本当にきれいにならなくてもよいのだ。コラーゲンやビタミンCなど毒にも薬にもならないような成分を入れて、利用者に夢を与えていればよい。
コラーゲンやビタミンCなんて生体防御装置としての皮膚からは吸収されず、美容には意味がない。だから、有害でなければそれらしい成分を入れておけば、別に効果がなくてもかまわなかったのだ。
サプリメントと同じで、化粧品は値段が高いほどよく売れる。化粧品メーカーとしては新参のメナード化粧品が美術館まで持っているのは、ブランドが当たって莫大な利益を得たからだ。
化粧品の原価が非常に安いのは、女性団体・地婦連が出している化粧品ブランド「ちふれ」が破格に安いことからも知られている。
どこの化粧品会社も本気で肌が白くなるなんて考えていない。だが、ひとりカネボウ化粧品は違った。同社は本当にメラニン色素に影響を与える成分を化粧品に入れて、今回の不祥事をまねいた。
カネボウ化粧品を攻撃するのは簡単だが、美白を本気で考えての結果だった。けっきょくは大きな失敗だったけれども、同社のまじめさは買ってあげなくてはなるまい。
アリナミンとかグルコサミンとか、なんだか怪しいけど飲んだ人はそれなりに元気になったような気がするところが、薬効ではないにしても効果といえば効果なんですよね。
私は飲みすぎ食べすぎると太田胃散を飲み、腹を下すと征露丸を飲みますが、この二つはよく効きます。これは薬効なんでしょうか。
それにしても、まじめすぎて失敗というのは個人ならダメージよりも好感度アップにつながることがあるけれど、企業の場合はダメなんでしょうね。あの白斑は治るのか。どれだけの量・頻度で塗るとああなるのか。そもそも、どんな成分がどのような効果を発揮するとああなるのか、などニュースでは肝心のことをやらずに、水に落ちたカネボウを叩いているばかりのような気がして、いやな感じです。
ちなみに、私の妻は「ちふれ」派で、化粧品の効果なぞハナから信用していません。女優がほとんど出ない県として知られる高知の生まれで、それは見事な地グロです。
すれ違うバスの運転手同士の挨拶に対する批判への反応も、お互いに似たような感想を持っているようです。
http://blog.goo.ne.jp/nakazato-hitoshi/e/9741267bd17b6de0e73a6c5c46a0cf2e
薬で本当に効くのは(極論すれば)抗生物質とステロイドだけです。ただし、これらは使い方が難しい。一歩間違えると命取りになります。それに比べれば、街の薬局に売っている薬はネット販売したってどうということはありません。医学生の時、医者が最後に持っていなくてはならない薬は、アヘンだと教わりました。
またコメントをお願いします。
さて、抗生物質といえば、こんな思い出があります。
42年前の秋、親友のK君と二人でアメリカに旅立ちました。当時、持ち出し制限上限の1500ドルを携えて、半年アメリカで過ごそうという計画です。現地で買った帰りのJALの切符が700ドルしたので、実質800ドルで半年。一日5ドル旅行というのが流行った頃でしたが、それよりも少ない。一ドル308円の時代です。
K君の父親が「死にそうになったらこれを飲むように」と、抗生物質らしきものを何錠か持たせてくれました。二人は半年で一回ずつ、その錠剤の世話になりました。死ぬまで続くと思われた下痢が、ウソのようにケロリと治ったものです。ところがそのあと、経験したことのないモーレツな便秘になり、下痢のほうがよっぽど楽だと後悔しました。あれは本当に抗生物質だったのでしょうか。
私のFBのプロフィルは、その頃の写真です。
42年前の Hda さんは長髪だったのですね。あのころの大学生はみな長髪で、散髪の回数が激減し床屋さんが困ったのですよね。私は長髪にしませんでした。だから、今でも中学のときの髪形と同じです。(73分け。)
始めてコメント致します。
言われて見ればそうなんですね~。
わたしは あのニュースを見たとき まだらにしろ白くなるんだから 美白効果はあったんだ・・と驚きました。美白というのもかなりおっしゃるとおり怪しいものだと思っていたからです。
でも世間では鬼の首でもとったかのように厳しく糾弾されていますよね。でも これからの対応次第で会社の評判を反転できるかもしれません。
カネボウ がんばれ!!