(日本料理「志摩」のHPより引用。)
日本料理は四季を重んじる。温室栽培の季節外れの材料なぞ絶対に出てこない。
茶の湯にせよ能楽にせよ、むかしからの日本文化は常に四季を意識してきた。茶の湯の活け花はむろん当季のものだし、能楽の演目「鉢木」は冬のみ、「鵜飼」は夏のみしか演じられないそうだ。
俳句も同じ。季節(季語)が重要である。金子兜太氏らは無季の俳句を推奨しているけれども成功していない。金子氏は四季以外に「雑」という項目を設けている。しかし、それが詰まらない。(たとえば「雑」には「サラリーマン」などの語がはいる)。
無季俳句を奨励するなら、日本料理なら季節外れの材料を使い、能楽なら雪が出てくる曲を夏に演じるというくらいまで徹底しなくてはならないだろう。
※私の俳句(夏)
夕立が街の匂ひを一掃す