(藤井四段。産経フォトより引用。)
先日、名古屋へ行って、最年少プロ棋士藤井四段フィーバーがすごいので驚いた。地元の瀬戸市はもちろん、藤井四段と関係があるという名古屋の熱田区でも大変なブームなのだ。
大人たちはバスを仕立てて応援に行くなぞと言っていたが、それでは藤井四段に要らぬプレッシャーをかけるだろうと自粛しているそうだ。
地方都市から「英雄」が出るとこうなる。40年前の浜松がそうだった。そのとき高校野球で名もない浜松商業が優勝した。浜松市民はどっと街にくりだした。その数40万人。
そのとき浜松に住んでいて味わった驚きを、今度は名古屋で味わった。もし藤井四段や浜松商業のような「英雄」が東京に現れても、東京ではフィーバーは起こらないだろう。
※今日の短歌
子どもの目惹きつけながら寿司レーンをパッション色したかき氷来る
あべまさこ(富山県)
私は、王より飛車を可愛がる口ですが、とにかく藤井翔太四段にはしびれています。abemaTV の将棋チャンネルで同じ対局を何度も繰返し観ています。解説もなかなか楽しいですが、やはり藤井君と彼の対局に魅了されるものがあります。
まず、あの人柄です。何でしょうか、穏やかな笑顔と淡々とした口調で、奢らず、しかも時に思いがけないコメントを発するところなど大したもんだなと舌を巻きます。
また、序盤から肉を切らせて骨を断つような鋭い攻めを見せることも多いのですが、中盤になると時に大山15世ばりの渋い受けに転じたりして、しかも終盤はあやまたずに確実に寄せきり、あるいは相手の悪手を誘う勝負師まがいのケレン味のある手を指したりと、まさに末恐ろしい(=末頼もしい)逸材だと思います。
コンピュータには勝てない将棋の世界にもプロ棋士の魅力は間違いなくあるのだということに気づかせてくれる若手ホープの誕生といえるのではないでしょうか。(きっと、この点は我らがへんちき先生には別な見解がおありでしょうが。)
僕は囲碁のルールを少し知っているくらいで(6級程度)、将棋のことは全然わかりません。
ただ、藤井四段があまりに感じがよいので、瀬戸市のおじさん連中と同様に、バスを連ねたい気分です。