院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

「電王戦」は将棋人気を復活させうるか?

2014-04-01 00:02:32 | 囲碁将棋
 「電王戦」というのは、将棋のプロ棋士とコンピュータとの対戦である。昨年は、コンピュータ側が3勝1敗1分けで勝った。今年は、コンピュータ側が全勝で勝つと思っていたら、第3局でプロ棋士・豊島将之七段に負けた。

 昨年と違うところは、コンピュータ側にハードの制限が付けられたことだ。昨年は100台以上のパソコンを並列につないだハードなどがあったが、今年は、すべて普通のパソコンになった。

 ロジックは同じでもスピードが遅くなる。その分、人間側に考える時間が生まれる。第3局目のコンピュータ側の敗因はそこだと、私は勝手に思っている。

 将棋界はコンピュータとの戦いを一大イベントとして、将棋界の人気を復活させようとしている。私は先日「復活しない」と予測した(2014-02-27)。なぜなら、プロが全員負けることになると思っていたからだ。

 将棋ファンがハードに制限を設けることに納得するかどうか、未知数である。

 「電王戦」がこれまでの棋戦と違うところはもう一つある。報道メディアをネット(ニコニコ動画)に限定していることだ。従来通りテレビ新聞で報道すれば、もっと世間の耳目を集めるだろう。しかしながら、将棋界は見たい者がネットに来るようにしむけた。

 将棋界の人気の復活が、「ハードの制限」と「ネットだけでの観戦」の成否にかかっている。将棋界は賭けに出た。さすが勝負師である。

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