電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

BS-2で「腕におぼえあり」を見る

2007年09月19日 06時00分29秒 | -藤沢周平
火曜日の19時45分から20時30分まで、BS-2で、藤沢周平の時代劇「腕におぼえあり」再放送を見ました。これは、『用心棒日月抄』(*)を原作としてドラマ化したもので、話には聞くものの、実際に見るのははじめてです。

今回は、原作で言えば「夜の老中」。老中の小笠原佐渡守が夜分ひそかにおしのびで出かける際の用心棒です。浅野と吉良の暗闘を背景に、あらわれた刺客は細谷が斬られて怪我をしたほどの腕前、青江又八郎は刺客を倒し、報酬を手にします。しかし、追加の仕事はあまり嬉しくない、浮気の護衛でした。浮気妻の亭主は意気地がないかもしれませんが、

「おそれながら……」
濠ばたまで来たとき、又八郎はうしろから声をかけた。
「少々、夜遊びが過ぎはいたしませんでしょうか」
「…………」
「今夜のことは、天下のご老中がなさることとは思えませぬ」

という又八郎の直言は正論です。そして、「いかにも、以後つつしもう」という佐渡守の言葉を信じ、女の一件は喋るまい、と心に決めるのです。

終わり近くに、細谷の妻女のけなげさにうたれて、せっかくの七両を細谷に見舞として提供してしまうのですね。細谷が酔っ払ったおかげで、吹き矢を使う藩からの刺客に気づき、ようやくこれを倒しますが、酔っ払い細谷は、のんきに古女房の自慢をする始末。来週は "ますぞう命" の「内儀の腕」だそうです。

(*):藤沢周平『用心棒日月抄』を読む~電網郊外散歩道
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