いつかはあの頂に

還暦過ぎて少し焦っている老クライマーです。いつかは昔のようにアルパインクライミングへの復帰ができたらいいねえ。

木里ー濾沽湖の旅(1/22)

2012-02-01 | 旅行 四川
1月22日
まだ薄暗い朝8時にホテルをチェックアウト。

とりあえず表の街道で納地まで行ってくれる小客車を探します。距離にして25キロほどです。

ホテル前の街道で小客車に声を掛けますが、なぜだかどの車も行ってくれません。

行ったことがない、とか知らないとかの理由(そんなわけないだろう!)ですけど、まっすぐ行くだけだし、私が知っているからと言っても全部に断られました。

春節前で働く気が全く無い?

普通だとバスで40分 10元の距離です。 すぐそこなのに。

白タクに声を掛けると足元見られて350元とか言うし。

もうええわい。お前に350元払うぐらいなら歩く!(単に金額の問題ではなくて足元見られてなめられているのが腹立つわけです)

結局1時間ほど車を探しましたが、あきらめました。

ということで1日損しました。


木里からは緩い下りになります。



途中にある仏塔

15キロの距離にして高度が600mほど低い小金河の川岸付近まで下り、橋を渡ってそこから10キロを300mほど登って、また下るという本日のコースです。


車道沿いに歩いたり、車道と並行に走る林道、トレイルを歩いたりで6時間ほどで納地に到着。


納地の村と言っても5軒ほどの家があるだけです。

ここは小金河と理塘河の合流地点になっており橋が架かっています。

橋の上から望む小金河

地図には載っていないのですが今は後所郷につながる新しい車道があり、新道に掛かる新しい橋が旧橋と並行して架かっています。

合流地点から河原まで1キロほどの距離をまた下って河川敷で本日の野宿とします。

河原の一部は砂地となっており、ツエルトを張るには好都合だったのですが、後で風が吹くとツエルト内に砂が入ってくることに気が付きました。

しかし場所の移動も邪魔くさいのでそのままです。


今回は西昌でガスカートリッジ(後日売ってる場所がわかったのですが)が買えなかったので、手持ちの固形燃料で湯を沸かします。

ウィンドスクリーン代わりにアルミホイルを持ってきたのですが、結構使えます。

自由に折り畳みもできるし、もちろん熱に強いので下敷きにも使用可能。焼き物にも使用できるし、持っている果物ナイフを入れておくケース代わりにもなります。

固形燃料は日本製と中国で買ったものを使いましたが、日本製は煤も出ず、クッカーの底を汚しません。こんなところでも日本製の優秀さが表れていますね。
また着火の良さも全然違います。


ところで今回の旅行用に買ったノースフェースのトレッキングシューズですが、私の足にちょっと合っていないようです。

来る前にもう少し履いて様子を見るべきでした。私は甲が薄いのでシューレースをしっかり締めても足が前後に動きます。(インソールを用意すべきですね)

もっと剛性の高いマウンテンブーツでも足首とか靴擦れしないのに、なんで柔らかいトレッキングシューズで傷までつくるんだろうか?

右足は外反母趾で痛いし、左足は靴擦れで痛いし、と一日目で散々です。


それにしても思っていたよりずっと暖かいです。せいぜい少し零度を下回るぐらいです。(日差しが強いので寒く感じない)

事前に調べた情報はかなり間違っており冬用の装備は過剰でした。それに普通登山には持ってこない分厚い中国語辞典や小説、ガイドブックなど余分な荷物が3キロはあるなあ。(旅行も兼ねてだからしかたないけど)

四川省から雲南にかけてのこの地域は気候的には四川省川蔵公路周辺とは異なります。乾燥した地形が続き、特に冬は乾季にあたります。

谷筋はいつも乾燥した風が吹いており、景色を見ても山の上の方しか樹林帯がありません。

ということは水が無いのです。本当に水場がありません。たまに山から流れている細い水流も濁りが入っています。

小説の代わりに携帯濾過機を持ってくるべきでした。

だから3Lの水をいつも担ぎます。



ああ明日も歩けるだろうか? 



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木里ー濾沽湖の旅(1/21)

2012-01-31 | 旅行 四川
1月21日
本日は西昌から木里へ移動します。

バス乗り場待合室です

バスは市内の航天大道を西へと走り、郊外の高速道路へ入るはずでしたが、高速インター直前でタイヤがパンク。

インター手前にあるタイヤ屋さんでタイヤ交換のため約1時間のロスとなりました。(うまい所にタイヤ屋あったよなあ)

バスはまずは塩源へと向かいます。


山道を走ること4時間で塩源を通過。塩源から木里への路は最初高原状の穏やかな山並みの中を縫うようにバスは進みます。


左右の松林が綺麗です。

そして途中の3200mの峠を越えると一変して深い峡谷が見渡せる山道に変わります。バスの窓から下を除くと本当に怖いぐらいの高度差です。優に600m以上の高度差が谷底まであります。


バスはどんどん高度を下げ一端海抜1800mの谷底まで下りた後、再度2400mの木里の町まで高度を上げていきます。


木里の町に到着したのは5時でした。

まずはバスターミナルで念のためバス時刻を確認すると、明日最後の西昌行きが1本あるだけで他のすべてのバスは春節で運休です。

春節明けの運行は25日の西昌行きがあるだけで、それ以外はまだ運休です。

バス会社だって休みたいよね。



木里の町は街道(省道)沿いにある小さな田舎町ですが、春節前で都会とは違いすでに大半の商店は休業状態です。


小さな旅館もレストランもどこも開いていません。


本日のホテルを探しながら歩いて、一軒だけ開いているホテルを見つけました。(木里では一番大きなホテルかな?)

他に選択肢もなさそうなのでそのホテルに入りました。

ホテルの受付で私がパスポートを出すと「えっ!外国人?」と困惑した表情。

オイオイ外国人はダメって言うなよ。

どうもほとんど外国人は来ないようで、宿泊登記のコンピューター入力を外国人用はやったことがないからわからないと言う。

私に自分でカウンター内に入って入力してくれと頼まれました。(いままでたくさんホテルに泊まったけど入力やらされたのは初めてです)

中国語のピンイン入力は苦手なんだけどねえ。

宿泊用のアプリケーションなんて使ったことがないから手間取りましたが、なんとか全部入力してコンピューターから「OK」をもらいました。


ホテルに入るまで町の様子を見ていましたがレストランは開いていませんでした。ホテルも食事が無いとのことで、小さな商店で買った菓子類とカップ麺を夕食としました。

ところで一番肝心な買い物忘れていました。

それはライターです。

タバコをやめてからライターを持つ習慣がなくなって、時々山に入ってからライター忘れたことに気が付きます。

もう少しで山中で食事ができなくなるところでした。

あわてて商店にライターを買いに行きました。

やばかったです。

高原専用ライターって?

19時ごろカップ麺をススっていると公安の訪問を受けました。

怪しい外国人のオッサンの宿泊は公安に届け出るのがホテルの義務です(笑)

昨年末四川のアパチャン族自治州では2名のチベット僧侶の抗議による焼身自殺のため北部の地域で外国人入境禁止措置がありましたが、今は禁止区域はないはずです。(これを書いている30日時点でまたしてもアパ地区で死人のでるデモが行われたようで、四川の情勢は不安定です)

まあ、単なる職務質問でしょう。

何処から来た?何しに?どこへ行く?一人か?戻ってくるのか?etc

私の答えは「明日、木里から山を越えて濾沽湖に行くので戻らない予定。」

ハイハイすぐにこの町出ていきますよ。

公安のお兄さんが一番聞きたかった答を言ったのですぐOKもらいました。(笑)


とりあえず明日は小客車を探して納地まで車で行き、そこから三又河沿いに進む予定ですが、果たしてどうなることやら。







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木里ー濾沽湖の旅(1/19-1/20)

2012-01-30 | 旅行 四川
1月19日
春節前の仕事納めを済ませて、無錫の飛行場へスタッフに車で送ってもらいました。

定刻から二時間遅れの出発で成都には23時20分に到着。

成都空港到着ロビーは中国全土から春節帰国で戻ってきた人達でこの時間でもごった返していました。

皆さん新年を実家で過ごすんですねえ。

今日は空港近くの予約を入れてあるホテルまでタクシーで移動するつもりですが、遅くなりそうなのでTELを入れるも私のつたない中国語が伝わらない。(汗)

まあええわ。

やっとタクシーを捕まえてホテルに入ったのは1時過ぎでした。


1月20日
冬の四川の朝は遅い。

8時ごろに空がうっすら明るくなります。

西昌行きの飛行機は午後1時30分発なので、午前中はホテルでゆっくりしました。


成都空港の待合室


雲を遥かに突き出して聳えるのはミニアコンガ山

14:30に西昌着

空港を出るとタクシーが見当たらない。仕方なしに白タクと交渉。50元なら良しとする。

空港から西昌のホテルのある商業街に移動。名前からして繁華街の近くなのだろう。

西昌は想像していたより大きな町でロケット発射基地として有名です。(空港まであるんだから大きくて当たり前か)

四川省涼山イ族自治州の州都であり、比較的南部にあって寒くはない。むしろ日中は強めの日差しで暑いぐらいに感じます。


イ族は独特の文字を持ちます。ほとんどの看板には漢字と併記されています。
だいたい漢字と同数なので表音文字なのでしょうか?

ホテルにチェックイン後まずは明日の木里行のバスチケットを買いに行きます。

偶然ホテル近くの路線バス亭から長距離バス亭行きが出ていたのでそれに乗りました。

9時発の臨時便のチケットが買えました。木里行は日に2便しか出ていないようで、春節前なので1本増便ということなのでしょう。(座席番号が30ということですからギリギリセーフというところです)

西昌旅遊汽車站

チケット購入後ホテルへ戻り、夕食を取りに商業街へ出かけました。

明日からはきっと粗食に耐えないといけない予感だし、トレッキングが始まれば毎日フリーズドライが中心です。

今日はうまい物食おう!

そういや昨年の雲南はたまたま偶然なのか注文した料理はみな激マズだったなあ(遠い目)

ひょっとして「最後の晩餐」か?
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四川康定(その5)

2011-10-12 | 旅行 四川
本日は康定から成都までをバス移動

来るとき雅安から康定まで倍以上かかったので、普通は6時間ほどのはずですが10時間ぐらいは覚悟しておかなければ。

8時定刻に出発したバスは濾定、二郎峠トンネルを超え雅安へと予定より2時間遅れの6時間で到着しました。この先は高速で成都まで2時間ほどです。

4時半に成都長途北站に到着。 そこからタクシーで本日のホテルへ移動。(最後の夜はまともなホテルに事前に予約してに泊まることにしています)

芸術センター内にあるホテルはツインで178RMB。 とても安いです。 国慶節でも特別料金もなし。 このホテルはセンター利用者の便宜を図るためにあるみたいで利益はどうでもいいみたいです。

明日は昆山まで帰るだけです。

王さんはちょっとお疲れ気味なので本当は市内の錦里を観光したかったのですが、次回に回しました。

成都市内の錦里なら旅行でなくとも仕事で成都に来たときにちょこっと覗くぐらいはできますから。


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四川康定(その4)

2011-10-11 | 旅行 四川
翌日は康定の南側にある砲馬山に登りました。本当は塔公(塔公寺)に行きたかったのですが、なんせ王さんは朝が遅いしチベット寺院には興味はないようです。(怒)

ですから砲馬山のチベット寺院で我慢します。王さんにはチベット仏教にも興味を持ってもらわねば。


ロープウェイもあるようですが、中腹のお寺はせいぜい2900mぐらいのはずです。町からは高度差で400mほどしかありません。

石段の小道を登って行くことにします。いつも中国のこの様な公園内の石段を登って思うことは、今私が感じているキツサのたぶん100倍ぐらいこの道を作った人はキツかったんじゃなかろうかと思うのです。

こういった手間のかかる仕事をする人も多くいるんですが、なんで我社のスタッフは手を抜くんですかねえ。


途中やはり集票所がありました。やっぱりタダじゃないのね。


登ったところは広場になっていて多くの観光客がいます。


チベットの民族衣装を借りて写真を撮っている女の子たち。

なぜかこんなところにも「藤原とうふ店」をつけたアルトが。(そういや中国でもときどき「藤原とうふ店」見ますよ)

中国ならマーボー豆腐にしてくれんかなあ


チベット人の茶屋があったので休憩しました。

バター茶とヤク牛の煮込みを昼食がわりにいただきました。

バター茶はバターの風味が強くて茶の味がほとんどしません。少し砂糖を入れるほうがおいしくいただけます。

煮込んだヤク牛の肉は味が薄めでしたが香辛料を少しつけて食べるとなかなかの味になりました。


昼食の後さらに上がったところの九龍浴佛寺に行きました。



下りはロープ―ウェイの駅の横を通って南通道を下って康定の町まで下ります。

こちらの道は馬方が観光客を馬に乗せて登らせています。

康定の町まで戻って銀行に行くと何とか王さんはカードで現金を引き出せました。わたしのカードの銀行はこの町にはないのでしかたありません。

ともかく今日も晩飯と宿にはありつけるわけですから一安心です。

康定の町の中央を流れる折多河

町を見下ろす郭達山


本日のゲストハウスは入り口がなんか怪しげですが、6階の最上階まで真っ暗な階段をあがっていったところに入口がありました。


内部は外観とはかけ離れた十分綺麗な部屋でした。シャワー、トイレは共同ですがツインベッドで280RMB。

中国の田舎の旅館やドミなどではシャワーとトイレが一緒になっています。普通のホテルのようにバスルームのなかに便器とバスタブがあるのではなく、和式便器の上にシャワーが備え付けられています。

まあ、裸になって個室に入り便座をまたいでシャワーを浴びる格好になります。ついでに便器も洗えて一挙両得?

だから便器はいつも綺麗?なんです。

ついでにそこで飯も食って寝れば1平方メートルですべて生活が完結するわけですが。(だれか試してみれば。)

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