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いつかはあの頂に

還暦過ぎて少し焦っている老クライマーです。いつかは昔のようにアルパインクライミングへの復帰ができたらいいねえ。

桂林旅行(10/3)陽朔

2012-10-09 | クライミング
昨日に引き続きスイスチーズウォールへ。

ワインボトルもよかったのですが、遠くへ行くのは邪魔くさいし、午後からは少し観光に回るので午前中だけだと近場のスイスチーズが手頃な岩場です。

まあ11台は私たちには無理だしなあ。

クライミングツアー客が集まらないうちに登りたかったので、今日はバイクに3人乗りで行きました。


昨日登っていない簡単な5.8ルートから順に5.9、10と登りました。


ここは全体にどこでもガバが多くて簡単なんですが、Oさんも私も傾斜が緩くて逆に怖かったです。

普段ジムの垂壁や前傾壁あるいは蘇州ののっぺりした花崗岩の岩場では落ちることに対しては、安全に落ちれるというか恐怖心がそれほど湧きません。

気楽に(登れるかどうかは別にして)12だって取り付けます。

傾斜の緩いゴテゴテのエッジが立った石灰岩は簡単でも、落ちる場所によっては、頭の中であそこに当たって、それから振られてこっちに当たって、なんて考えると落ちるのが怖くなります。(落ちなければいいだけの話なんですが)

特にケーブというかチムニー内を登っていると簡単なのに更に怖くなります。

大昔はこんな外岩ばかり登っていて、このような恐怖心は湧かなかったのですが、最近はジムのように前傾していないと恐いです。

考えれば安全なところばっかり登っているということですね。

もっといろんな外岩に登って落ち慣れする?あるいは絶対落ちない自信を持つ(それも難しいなあ)しかないと思いました。


クライミングは昼過ぎに切り上げて一旦ホテルに戻り、昼食と観光に出かけました。

Oさんは他のクライマーが腕にしていた日焼け防止のアームカバーがどうしてもほしいようです。

そのカバーのデザインは夜叉や龍虎などでチラって半袖から覗いたアームカバーがまるでヤクザの入れ墨に見えます。

夜になると西街の露店で売りに出るようですが。

さすがOさんは親日ですねえ、ヤクザにあこがれるとは。


夕方の西街

カイラス(中国のアウトドアブランド)のショップの前で売ってました。攀岩基金として1本20元でそのアームカバーが販売されていました。

Oさんが私に一番ヤクザっぽいデザインはどれかと聞くので夜叉と昇龍を選んであげました。(写真撮っておけばよかったよ)


その昔作家の安川茂雄は「日本のアルピニズムはヤクザのいがする」と言ったけど、最近の中国人クライマーはヤクザのいがします。

意味が違うか(笑)


クライミングのためというより反日デモに遭遇したときのために必要な30年前に買ったガリビエールのメット。(最近のベンチレーター付穴あきメットは単にメットの役目しか果たせませんが、こいつはメットだけでなくバケツにも鍋にも便器にだってなります。笑)

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桂林旅行(10・2)陽朔

2012-10-08 | クライミング
昨日クライミングショップで教えてもらったスイスチーズウォールに行きました。

ホテルから一番近い岩場です。

地図で見ると6キロほどでしょうか。歩いて行きました。

省道から小さなで右折してのどかな農道に入ります。ここ辺りは観光客は入って来ません。

小さなダム湖を超えてしばらくすると左手に大きな壁が見えてきます。(ここは未開拓のようです)



写真の中央下に小さく見えるとんがった岩塔のもルートがあるようです。

さらに鋭い岩塔を右に見ながら進むと右手にスイスチーズウォールが見えてきました。

なぜスイスチーズと言われているかすぐ分かりました。


穴ぼこだらけです。スイスのエメンタルチーズですね。

私たち以外に一組4名ほどのジムがアテンドしているツアー客がいました。


我々は50mロープなので25m前後のルートしかできません。クイックドローも9本

とりあえず一番左端の5.9のルートに取り付きます。

壁全体の傾斜は比較的弱く70度ぐらいでしょうか。上部は垂壁になってますが。

私たちがOさんと交互に登っている間に大勢のショップのツアー客が到着して小さな岩場に総勢30名ほどになりました。


そしてツアー客用にほとんどのルートにトップロープを設置して交代で登り始めました。

これってクライミングショップのための岩場の占領ですよ。 って言うか、ここはもともとそういう岩場なのかもしれません。

私たちが登った左端のルートにもトップロープが張られて休憩しているしかありませんでした。

ツアー客の半分以上は欧米系の人達で観光に来たついでに楽しんでいるようです。インストラクターから英語で説明を受けていますが、岩場の下ではドイツ語やスペイン語が飛び交っていました。


しかしトポによると左側にもフェースがあるらしいので、そちらの岩場を見に行くと誰もいません。

あわてて移動しました。 が、さらに遅れてやってきたツアーでないクライマー達も皆こっちの岩場に移動してきたので、ここもそこそこ満杯になってきました。

シンガポールから来ている4人組もいて、国慶節だし普段以上に込み合っているのでしょうね。

それにしてもこの左フェースは5.10が一本だけで、それ以外は私たちにはちょっと手が出ないグレードです。

その5.10aを先にやらせてもらいました。


後は見てるだけになりましたが、右の壁は午後になればツアー客も帰るでしょう。

ゆっくり休憩した後、右の壁に戻り少し空きだした5.8,9台の易しいルートを登って終了としました。



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桂林旅行(10/1)陽朔

2012-10-07 | 旅行 桂林
本日はOさんが桂林に昼ごろに入ってきます。

それまでは市内観光に出かけました。

バックパックはホテルに残置してカメラだけ持って出かけます。

ホテルの近くのバス停から七星公園行きのバスが出ています。

公園前に到着するとすごい人だかりです。

なにやら桂林市の人達はこの連休中は無料のようですが、外省人や我々外人は入場料80元が必要でした。

普陀山など七つの峰が北斗七星の形で並んでおり、北斗七星に似ていることから七星公園と呼ばれるようになりました。

公園内には動物園、駱駝山、桂海碑林、奇石舘、七星岩、花橋、華夏広場、児童楽園などがあります


長さ125mの石橋の花橋


園内の動物園にはパンダもいるようですが、別料金らしいのでパス。

公園内の遊歩道を歩いていくと攀岩の看板がありました。公園内に点在する岩を利用して行楽客あいてのクライミングジムでもあるのでしょうか。

しばらく歩くとありました。


なんと自然の岩にホールドが固定されています。そりゃ本当の岩を素人に登らせるのは難しすぎるとは思いますが、ホールド付の外岩なんて初めて見ました。

受付の奥の高さ10mほどの垂壁にもホールドが固定されておりトップロープが2本垂れ下がっていました。

よく見るとリード用のルートも作ってありますが推定12台で私には無理なレベル。

もっともお客は誰もいませんでしたが。


園内にも奇岩,奇石が立っています。


奇石館横に立つ岩塔。

駱駝山に登ります。

公園内の低い丘ですが駱駝のように二つのこぶ(頂)があるのでそう名付けられたようです。

駱駝山から見た景色

公園で11時ごろまでぶらぶら散策して12時前にホテルに戻りました。


Oさんから桂林市内に着いたとのTELがあり、待ち合わせ場所の長距離バス亭に向かいました。

午後は桂林から陽朔に移動です。

桂林には長距離バス亭が二つあり、また火車駅横にもバスターミナルがあります。

Oさんが勘違いして火車駅で待っていたため、我々が出会うのにロスしてしまいましたがなんとか1時に合流しました。

長距離バスターミナルから出る大型バスより火車駅横から出る中型バスのほうが安いし本数が多いとOさんが言うので、再度火車駅に移動。

中型バスに乗るのですが、乗ってから直行バスでないことがわかりました。

国道を時々逸れて農道に入って地元の乗客を探しながらの移動です。

やっぱり価格が安いバスは(実際対してかわらないのですが)と時間が掛かります。


陽朔には4時半に到着。


すごい車の数です。街の規模の割にずっと訪れる人がはるかに多そうです。


さて、まずは本日のホテル探しですが、さすがにこの観光客の多さでは中心街はどこもホテルが空いていません。

中心街から来た道を戻るようにして20分ほど歩き、一軒一軒ホテルで空き部屋があるか訪ねて行きます。

運よく10軒目ぐらいで空き部屋がありました。しかしホテル代は国慶節価格で約2倍。ツインで一泊400元。まあ仕方ないですね。


チェックイン後、中心街の西街にくり出します。

クライミングショップが数軒あるはずです。そこで明日の岩場の情報を聞かなくてはなりません。


西街も小さな繁華街です。人は多いですが、しばらく歩くとクライミングショップはすぐわかりました。

一軒のショップで中にいたお姉さんに訊ねました。

我々の低いレベルで遊べる岩場はどこ? 一番近い岩場は? 現在クライミング禁止の岩場やなんかローカルルールってあるの?

でお奨めしてくれた岩場はスイスチーズウォールとワインボトルという岩場でした。

明日はそこに行きましょう。


夕食で食ったビール魚という名物料理。そういう名前の魚じゃなくって鯉をビールとトマトであく抜きして煮てある魚料理です。

有名だから食べてみたけど味はいまいちでした。


摛江を挟んで向こうにも岩山がたくさん見えます。
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桂林旅行(9/30)龍背梯田

2012-10-06 | 旅行 桂林
翌日はゆっくり9時に出発。

路地裏では名物の竹ご飯(もち米に鶏肉とかぼちゃが入った炊き込みご飯です)の準備をしているオバサン達がいました。


宿から一旦展望地の「七星伴月」まで登り、昨日夕方登った「九龍五虎」展望地までほぼ同じ高度を水平に移動します。


そこからダム湖横を通って、さらに林道をすこし歩き、ハイキング道のように山間を抜けて「中六」まで足を延ばします。



時折「中六」から戻ってくるグループとすれ違います。この辺りになると中国人観光客は少なくて欧米のハイカーが多いです。

「中六」手前まで行きましたがバスの時間もあるので、その先の「大寨」までは行けませんでした。


昼過ぎに旅館まで戻って簡単な食事をして平安のバス亭まで下りました。


バス亭近くにある風雨橋


昨日予約していた桂林行バス(車番を聞いていた)を駐車場で見つけて、その近くで出発を待ちますが、ちっとも動く気配がありません。

私以外に乗客もいないみたいだし。


出発時間が来ても動かないので、すこし焦っていると、向こうの方のミニバスの運転手が私の方に向かって手招きしています。

どうやら客が少なくて欠便になったようです。違うバスに乗せてくれるようで(もちろん昨日バス代は払っていたので当たり前ですが)なんとか桂林に戻れます。


棚田は貧しさの象徴です。いまから20年前はこの辺りは観光客など来ない村だったのでしょう。

長い時間をかけて考えられない労力を費やして少しずつ拡大するしか方法がなかった歴史があります。

いまでこそ平安村は棚田をうまく観光地として整備し、観光客相手に入場料を取り、中には旅館やレストラン、土産物屋で現金収入が昔の数十倍以上になった家もあるかと思います。

ではミニバスも行かない谷を隔てた向こうの山に見える棚田の村人たちには、棚田観光の恩恵を被ることはないのでしょう。

向こうの山の人達はこの格差をどのように思っているのでしょうか?


平安村の住民は一応に年配の人達ばかりでした。もちろん少数の若い人達がこれからも棚田を守っていくなんて考えられません。

棚田が棚田であり続ける限り観光客も来るのでしょうが、年寄が棚田でのコメ作りに従事できなくなったときには、ただの荒れた階段状の山でしかなくなります。

近いうちにそのようになるのではないかと心配になりました。
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桂林旅行(9/29)龍背梯田

2012-10-05 | 旅行 桂林
日本への帰任が決まり今回の国慶節の休みは駐在最後の旅行となるので桂林へ行きました。

7時40分上海発の桂林行きに搭乗。

桂林空港には少し遅れて10時45分に到着。
空港から市内行きのバスはあるはずなのですが、早く市内のバスターミナルに行きたかったのでタクシーを利用。

ところがこのタクシーの運転手が私が日本人とわかるとずっと「釣魚島は中国のものだ」と説教を垂れだした。

もちろん中国語で反論もできないし、妙な処で降ろされたら大変なので黙って聞いていました。

返事は「ハイ、ハイ」(もちろんハイは2度な)

無事バスターミナルまでは送ってもらって事なきを得ましたが、しょっぱなから気分が悪いです。(今の中国ではこれぐらいでめげていては旅行なんてできませんけど)

ターミナルで12時半発の「龍勝」行きのチケットを買った(つもりだったのだが)のですが、乗車直前になってチケットを見てみると行先は「鹿寨」とあります。

「鹿寨」は「龍勝」なんだろうか?

なんか違うような。

売店にあった地図を見てみると、なんと「龍勝」とは全然違う方向の街じゃないか。

切符売り場の服務員間違った切符を売りやがって。(全然確認しなかった私も悪いんだけど)

再度切符売り場の違う列に並んで「龍勝」行きを求めました。

今度は何と売り場のお姉さんは私の身なりを見て、外国人旅行者とわかったのか英語で「龍背梯田」に行くのかと聞いてきました。

親切にも「龍勝」の手前の「和平」で降りて、ミニバスに乗り換えて「平安」まで行きなさいと教えてくれました。

けっこう外国人が来ているのでしょうね。「龍勝」ではなく「和平」行きの切符をくれました。

説明して向こうのミスを認めさせるのはもう無理です。(鹿寨行きの切符は無駄になったな)


12時半の「龍勝」行きのバスはあまり舗装のよくない田舎路を走ります。

「和平」で降りたかったのですが、どうやら知らないうちに通り過ぎてしまったようです。

まあ、もともとは「龍勝」から「平安」までは戻るつもりでしたので、そのまま「龍勝」の街を見てみるのも良いと思い、終点までそのまま乗車しました。


龍勝の街並み

「龍勝」のターミナルからは「平安」行きのミニバスが出ています。

そのミニバスですが、しばらく走って「和平」を越えたあたりで一台の対向車と何があったのかわかりませんが、互いに揉め始めてお互いの車両をすれ違いできないように堰き止め始めました。

なにがどうなっているのかわかりませんが、こうなると中国人はメンツをかけて譲り合いません。

尖閣問題より解決は難しいでしょう。

向こうの乗用車の運転手は行くなら俺を轢いて行けとばかりに道路に大の字で寝ています。

バスの乗客はバスから降りてタバコ吸ったりして成り行きを見守りながら小休止状態です。こういう時の中国人は気長ですね。


バスの乗客が二人の運転手をなんとかなだめて、再びバスが「平安」に向かうまでに50分ぐらいロスしてしまいました。

「平安」の村に着いたのは4時でした。

村の入り口で入村のチケット(80元)を見せて中に入ります。

入り口辺りでは地元の瑶族のおばさんたちが旅行者に盛んに自分の旅館を勧めています。


私も適当に一人から旅館の写真を見せてもらって(まあどこでも大差ないので)本日の宿を決めました。


入り口から山の上の集落まで登って行きます。


ここに来る方はバックパック必須です。旅行用トランクじゃ宿まで転がしては行けませんから。

クライミングギアの入ったバックパックを担いで空身のおばさんに付いていくのが大変でした。(笑い)

そんなに早く歩かないで!


本日のお宿(100元)

どうやら宿泊客は私ひとりのようです。


部屋からの景色です。

広西の夕方はまだ日も高いので、7時に夕食を頼んで、それまでは近くの梯田を見物にいきました。

集落を抜けるようにして歩いていくと梯田に出ます。平たい石で整備されたあぜ道を登って行くと平安の梯田が一望できます。

この梯田は元朝にはじまり800年の歴史を持っています。梯田は海抜400mから800mの間に形成されています。


まるで大きな龍の背中のような風景から龍背梯田と呼ばれているのでしょう。


九龍五虎というビューポイントから見た梯田風景
コメント (2)
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