いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

季節感

2009-07-26 19:54:24 | 日記
 すでに、とっくに日本は亜熱帯気候に入っているとの話もあり、とっくに
あけているはずの梅雨も、梅雨前線のずっと停滞で連日の雨。西日本では
記録的な豪雨被害。

 市場では、もうとっくの昔に季節感はなくなって、いつでも、どんなもの
も手に入る。
 例年、7月のこの頃になると、どこからともなく遠方から花火の打ち上げ
の音が聞こえてきたものだが、今年は聞こえてこない。経済危機のあおりで
花火大会へのスポンサーも減り、規模が縮小されたり、中止になったりして
いるようだ。

 かろうじて、この季節、若者のほうが浴衣なんか着てね。季節感を感じさ
せてくれる。の、だが。やっぱり、浴衣といえば、朝顔の花とか、藍染が季
節感を夏の風情に涼感をはこんでくるものだ。浴衣の図柄、どうですかね。

 夏といえば祭り。かっては、暑い季節に、涼しくなった夜に、家から一斉
に外に出て涼しもうとした。みんなで集まれば、安心感、連帯感もでて、気
分も自然と開放的になり、祭りでもやろうかと。

 この季節感は、今も同じ。クーラーで冷えた限られた無機質な空間を出て、
さわやかとはいえなくとも、自然の風を感じて人が寄り、集まり、祭りとな
れば妙に安心、連帯も感じて、開放感にひたれるのが夏の季節感。

 8月になれば全国でも名の通った祭りが目白押しで、お盆もむかえる。ど
ういう社会情勢でも、この夏の季節は、冬の正月とともに、季節感を肌で感
じる伝統でトレンドな気分のメインステージ。

 時代には浮き沈みはあるけど、季節感を感じながら、感じたときに、生き
ていく人生のギアチェンジを切り替えていく、そういう気分の節目としての
季節感であっていい。

 時代の、人生の積み重ねの回顧のむこうにトレンドな心も見させてくれる
のが季節感。変にさわやかで、不思議で大切なもの。

 随分昔。宿もとらずに、ねぶた(ねぷた)祭りに青森に出かけ、襖でかこ
まれた三畳間の居場所をなんとか確保して、訪ね訪ねて宿を探していくと、
心配そうに玄関の外まで出てきて待っていてくれた老夫婦の宿主のこと。夏
の季節のなかでのこと。

 

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