いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

アジア圏対北朝鮮。 asian circle vs. NK

2012-03-19 19:45:52 | 日記
 (1)内政不干渉が国際政治の大原則だからとやかく言う必要もないが、言っても届かないし意味もないから仕方がないが、北朝鮮(NK)の見栄見えの彩られた自意識過剰の自画自賛主義には思わず笑うしかない破天荒(unprecedented)がいつもある。
 前総書記の生誕記念とやらに合わせて、希望していた米国との二国間協議で合意した栄養食品(ビスケットの類い)提供支援の見返りに核開発保有につながるウラン濃縮活動とミサイル発射実験の一時停止を約束しながらの矢先に、人工衛星とやらの打ち上げ名目での公然とした長距離弾道ミサイル(テポドン)発射実験の発表だ。

 確かに人工衛星打ち上げの原動力は何段式かの切り離し式のミサイルロケットだ。人工衛星打ち上げなら文句はないだろうという訳だ。以前も人工衛星打ち上げと称してミサイル(テポドン)発射実験を強行したが、人工衛星が打ち上げられた兆候、形跡は確認されていない。
 北朝鮮が宇宙開発に力を入れているとの情報もなく、とてもそこまでの開発技術力を持ち得ないというのが衆目の一致するところであるが、一国家として国際社会に平気でそう言い張るところが笑うしかない破天荒なところだ。

 指導者本人たちは海外専門家に発射公開するとあくまで宇宙の平和利用目的を主張して、一見、大真面目に見せるところが何とも不思議な悲哀のアイロニー(irony 皮肉・反語・風刺)国家だ。

 (2)経済成長著しいアジア圏(asian circle)にあって、ひとり政治、経済、社会の危機的国際孤立感を深める北朝鮮だからこその出入りの激しい自己顕示欲、自画自賛に走る、頼るしかない事情でもある。
 北朝鮮の破天荒に翻弄(ほんろう)された米国は、ミサイル発射は合意違反として警告しているが織り込み済みのこと、過去例もあり毎度のことと、北朝鮮は米国との二国間協議の実績こそが目的、目標だからだ。

 北朝鮮の最終的な国家目標、目的が予測もつかないところだ。冷戦時代に東西イデオロギー対立で狭い朝鮮半島が民族、領土2分轄されて、米国と中国の覇権争いの接点、争点となってきた。
 国際平和、安定では存在意義はないと、国家テロ、スパイ工作に終始して動乱を目論んだが、時代はイデオロギー闘争、対立から経済協調時代に変化してグローバル化は進み、一部アフリカの民族間紛争を除けばわずかに米国覇権主義対イスラム原理主義の対立・国際テロに紛争集約されて、北朝鮮の孤立化、国内貧困化が加速する国際情勢となった。

 軍事独裁国家として、中国のアジア唯一の協力国としての後ろ盾もあり、国家破たん状態を公然とさらしながらも民族締め付け政策の中で国家平静を装うしたたかさだ。

 (3)中国のサジ加減ひとつという国家基盤の危うさだが、このままの北朝鮮の状態がいつまでも継続される訳にはいかない。経済発展の著しい後ろ盾中国の国際スタンス、役割から、アジア圏の安定は望むところであり、北朝鮮の挑発行為にも自ずと限界、限度はある。

 上手に中国にその役割を与えられ、使われていくだろうから、北朝鮮の中国化が一層鮮明になっていくのではないのか。問題は、やはりその中国の国内安定状況ということになる。

 (4)12億人を占める国民と膨大な国土で経済発展は果たしたが、都市と地方の格差問題、貧富の二極化(権力、汚職、腐敗)、民族間紛争を抱え、そのうち必ずやってくる中国経済の揺り戻し不況、停滞時での対応が重要課題だ。

 これを12億人の人口力、膨大な国土活用、市場開放で乗り越えるとすれば、中国の安定化も本格化し北朝鮮の中国化があたらしい段階に入っていくのではないのか。
 少なくとも北朝鮮の自画自賛、自意識過剰主義は、「戻ることのない」終わりの道へ向かわざるを得ないアジア情勢だ。

 北朝鮮は経済特区への外国資本の導入に積極的だと言われる。(報道) 国際社会も経済投資、支援と引き換えのフィフティ・フィフティのつきあいを契機に変わる環境もある。

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