いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

聖火ランナーの辞退。 declination of olympic torch runner

2021-03-09 20:33:13 | 日記
 (1)2020年東京五輪を盛り上げようと起用された有名人、タレントの聖火ランナーの辞退が相次いでいる。昨年からの新型コロナ感染拡大による昨年末からの第3波が今年に持ち越して2度目の緊急事態宣言で首都圏1都3県では延長されて7月の東京五輪開催も世論調査では国民の過半数が開催に反対する中で、国民感情には敏感な有名人、タレントには聖火ランナーどころではない感情論が先行しているのだろう。

 (2)コロナ社会で聖火ランナーを迎える沿道での密集を避けることが求められて、集客力のある有名人、タレントにとっては当初の目的とは違って歓迎されない事態になり、そこに五輪組織委森前会長の女性べっ視発言が問題となり内外の批判、非難が集まり東京五輪開催への期待感に陰りが出てはひときわ目立つ有名人、タレントの聖火ランナー辞退が相次ぐのはいたしかたもない。

 (3)東京五輪開催を盛り上げようと話題、集客力に期待されて有名人、タレントが聖火ランナーに起用されて、そこへコロナ社会で沿道の密集を避けなけらばならない思いもしない逆風事態がきての判断に迫られての都合主義のアンチテーゼとしての考えたうえでの辞退続出だろう。

 東京五輪は「開催されても」、「開催されなくても」ダメージは大きく、もはや成功ということにはならない。東京都はこれまでに東京五輪に1兆円以上の多額の予算をつぎこんでおり、仮にこれを回収するために国内外から多数の五輪観客を呼び込もうとすればコロナ感染拡大阻止の対策、対応が必要でさらに予算、人員確保に迫られて現実的ではなく、それでは海外客を締め出して制限した国内客だけあるいは無観客で開催するとなれば興味は半減して、国、都は多大な投資額の回収はおぼつかなくなり財政逼迫のリスクを負うことになり、国内経済の回復にもダメージとなる。

 (4)有名人、タレントは国民感情に敏感だと書いたが、最近のSNS拡散による国民、市民の共感が政治、社会に影響力を与える直接民主主義的現実社会を前にして自ら決めることにこだわった結果だ。

 東京都もコロナ対策で時間と労力、予算をつぎこんで、東京五輪開催に向けての前向きな姿勢、発言が出てこないでは開催機運にもつながらない。

 (5)東京五輪のさらなる後回し、延期の提案もあるが、時間と労力、準備、予算をかけて進めてきた2020年東京五輪をこれ以上引き延ばすことなど現実的な選択とはならない。五輪組織委は3月中に海外客を受け入れない開催を決めるといわれて、4月中に国内観客をどうするのかを決めるといわれ、やはり対策、対応が遅れてその結果としての有名人、タレントの聖火ランナー辞退につながっている。

 (6)仮に東京五輪を開催しないとなったなら、その代替をどうするのか、経済、社会の回復に向けて考えなければならずに、開催の是非は早い決定の方がいい。

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