いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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石破首相の60日。 60 days of premier ishiba

2024-12-30 20:45:59 | 日記
 (1)自民党は来年度実施まで時間のある「103万円の壁」非課税額を178万円国民民主案に対して123万円を譲らずに税制大綱に書き込み協議は越年したが、臨時国会では政策活動費の全面廃止など政治資金規正法改正の政治改革関連法は野党の主張を丸呑みしての成立だった。

 (2)石破首相としてはこれで当面臨時国会までは乗り切ったと思っているのか、終了後の会見で少数与党(自公)のまま野党と連立を組むことは考えていないと表明した。その後の報道番組では来年夏の衆参同日選の可能性について「ある。同時にやってはいけないというそんな決まりはない」(報道)として否定しなかったが、予算案の否決、内閣不信任決議案が可決された場合をあげているが当然のあたりまえのことを言っただけでめずらしい話ではない。

 (3)長く政権、党中枢から外れて少数グループで活動してきた慣れがあるのか、臨時国会での予算委員会審議の答弁では官僚作成の答弁書には目を通さずにひとつひとつ持論を展開、主張して野党案に対抗してみせるなど居心地の良さをみせていたように思う。
 ようやく少数与党政権がこれまでの自らの政治的立ち位置、居場所であったことを取り戻したかのような落ち着きがみられた。

 (4)そうした中での冒頭の衆参同日選の可能性に言及した石破首相のある意味初めての強気の攻勢表明だったように受け取る。トランプ大統領との1月での日米首脳会談が実現しそう(トランプ大統領からの意向といわれる)でもあり気分を良くしており、自民党執行部も当初の強気の姿勢から少数与党になって国民民主との「103万円の壁」協議でも森山幹事長が来年通常国会への法案提出ではさらに上乗せする国民民主寄りの発言も出て、石破首相にも余裕が出てきたともみられる発言、姿勢の変化だ。

 (5)しかし石破首相の発言の中身は、衆参同日選の可能性を言いながら予算案否決、内閣不信任案の可決の場合という当たり前のことを述べて野党をけん制しているつもりであり、まだまだ少数与党の足元をみられそうな虚勢でしかない。
 「103万円の壁」協議で自民党内から森山幹事長と宮沢税調会長との税制協議の主流、主導権を巡る対立、しこりも表面化して、石破首相そっちのけで党の圧力が削がれてきている党内事情はある。

 (6)年が明ければまた正念場が待ち受ける、続く石破首相だ。

 
 

 
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