The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

祭政社会の犠牲者 下

2014-04-09 09:17:15 | Weblog
              
 ニヒルな中年、
 「百年前のババアを利用して金もうけ、いかにもレンチューらしいや」
 「おいおい、聞かれるぞ」
 「かまやしない、ホントーなんだから」
 「紙カップのソバが650円だよ、駅なら350円ぐらいだ」
 「牛丼は500円、いや550円か」
 「紙のコップのコーヒーが、300円、350円だったかな、それも、日によっちゃあ七分目だぜ」
 「よく、見てるね」
 「せめて、八分目は、入れろよ」

 「ババアはダメだろう」
 「深沢七郎は、もっと痛烈だね、
   『くそったれババアーだよ』 」
 「おいおい、そのくらいにしとけよ、どうして、そんなことを言ったのかな」
 「深沢は山梨の出身でね、昭和初期の山村の現実を体験していた」
 「・・・」
 「生糸工場でね、16~17の娘がバタバタと倒れた、劣悪な環境と長時間労働だ」
 「なるほど」
 「深沢は、
    『ジョコー(女工)という言葉を聞くと、ナミダがこぼれる』」

 この二人は左翼思想の洗礼を受けているのかもしれない、
 「この国の近代化のための犠牲か、一部の特権階級のための犠牲だったのか、
    シャチョーさん
    シャチョーさん
     あなたのグラスに光るは 
     なんですか なんですか
     シャンペーン
     シャンペーン

    いえいえ それはちがいます
    いえいえ それはちがいます
     かわいい ジョコーの
     かわいい ジョコーの 

     血のナミダ 血のナミダ      」

 「山梨や長野、栃木・群馬を行く時、ちいさな寺の前を通ったら、その寺の裏にある墓地を参拝してごらんなさい、きっと、
    何々信女
    行年  17歳          
  そんな文字を見ることでしょう      」

 ニッポンのオトコは、
 「なにひとつ不平をいうことなく、だまって消えていった少女たちのさびしげな笑顔が、見えるような気がするんですよ」