私と永年の付き合いがある 「街の自転車屋さん」 の店がシャッターを下ろしたままで 「当分の間、休ませていただきます」 との貼り紙を見たのは4月早々のことだった
我が家ではこの 「街の自転車屋さん」 には多いにお世話になっている。この自転車屋さんはパンク修理などで電話すると必ず軽トラでやって来ては自転車を持って行き、修理が終るとまた軽トラで持って来る。それが自宅でなくても市内でパンクしてもその場に迎えに来て呉れるそのサービスにはいつも助かっている
そのご主人、一体どうしたのだろうか? もう高齢の独り暮らしだから何か病にもなったかのか? と、気になったが電話するのも失礼なのでそのままにしていた
先日、偶然その店の前を通ると、何とそのご主人が立っていた
「どうしたのですか?」 と私が尋ねると、何と交通事故に遭ったとのことだった
交差点で自転車を降りて信号待ちをしていたら乗用車にぶつけられて左足首の上を骨折、そのため入院、それで閉店したらしい
ご主人曰く 「もう少し車にスピードがあったら俺はあの世に行っただろう」 と、その憤りが判るような気がする説明だった
足の骨折だと必ず金属プレートを埋め込んであるはずなのでそれを尋ねると、結構長いプレートが入っているとのことで、一年後にはそれを取り除くらしい。その話を聞いただけで骨折の恐ろしさを想像したが、足の中に金属プレートが入っているなんて私には理解し難いことだった
「事故に遭った時は痛かったでしょう?」 と、また尋ねたら 「あんまり感じなかったよ」 とは意外な返事でした
この調子だとまだ 「街の自転車屋さん」 としての仕事は無理かとも思ったが、そのご主人が元気だったので安心した
でも、いくら自分で注意しても 「思いがけない貰い事故」 は防ぎようもない突然の出来事。そんな事故には絶対に巻き込まれないように私も気を付けることにしよう
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