「歌唱王」は、まず、審査員のメンツがすごかった。
各ジャンルから、よく揃えたな、という感じ。
個人的には、美人の銀行員さんの、
「サイレント・イヴ」が良かった。
優勝は、高校生の俊くんに、あげたかった。
(イケメンの弟の方が、目立っていたが。)
坪田先生は、3年前の方が選曲が良くて、
上手かった気がする。
あの声は、もう殿堂入りだろう。
若い人達が歌うのを見ていたら、
「私はもう、LOVE SONGは歌えない。」と思った。
「好き」という気持ちが、湧いてこないのだ。
喜びも悲しみも、怒りさえも、
すぐに忘れてしまう。(認知症か?)
忘れるというより、どーでもよくなってしまう。
だが、「歌」は良いものだ。
人が歌っていると、歌いたくなる。
「紅白」は、米津玄師の「Lemon」が良かった。
そのせいで、録画が消せない。
何度も見てしまう。
彼の、ちょうどよいブサイクさが、
作品を、高い芸術へと昇華させている。
まるで、昔の文豪の小説を読んでいるようだ。
あれを、イケメンが歌っていたら、興ざめだ。
米津は、歯列矯正をしてから、
あの感じのよいブサイクを手に入れたようだ。
隠れた目元のホクロも、いい感じ。
彼は、ブサイクだが醜くない。
あのエノキタケヘアーは、背が高くて、
頭が小さくないと似合わない。
(川谷絵音は、ポップなブサイクで、彼のはマッシュルーム。
彼も才能があるが、楳図かずお寄り。)
米津の不気味さは、実にミステリアスである。
でも、見た目ほど、暗い人ではないのだろう。
少し笑った顔を見て、そう思った。
梶井基次郎の「檸檬」
さだまさしの「檸檬」
レモンにも、色々ある。
米津の「Lemon」は、描写が上手い。
“苦いレモンの匂い” “切り分けた果実の片方の様に”は、
とても切なく、辛い気持ちではあるが、
“今でもあなたは私の光”と、
落としどころを、ちゃんと心得ている。
“~これ以上”の部分の、
ビブラートも、すごく良かった。
菅原小春が、有名なダンサーだとは知らなかったが、
飛び跳ねた時は、精神障害のようで恐かった。
と同時に、米津が、吹き出してしまわないか心配した。(笑)
別な番組だが、平井堅の「ノンフィクション」で、
コラボした平手友梨奈が、激しく踊った時は良かったが、
小春さんのスカートのめくり方は、
コンテンポラリーというより、下品に見えてしまった。
振り付けは、別な人だが、
もう少し抑えめだったらな、と思う。
しかし、何度も見ているうちに、
米津の前にひざまずく小春さんが、
肩で息をしている様子に、精一杯の表現を感じ、
全体的に、美しい演出であったと思う。
そして、世の中のミーハーな人達と同様に、
私も、あの陶器の美術館に行きたくなった。
すずちゃんのやる気(の無さ)に反比例して、
松田聖子が、一生懸命、
「U・S・A」を踊っていたのには、好感を持った。
阿部サダヲの前を横切る時に、
「前を失礼します。」と言っているのも聞こえたし、
彼女は、分かりやすい気遣いができる人なのだろう。
郷ひろみと松田聖子が、いまだに、
「アイドル」として出演している事に、因縁を感じる。
ユーミンが、桑田さんにチューした時は、
「お互いの配偶者がいる前で大丈夫か?」と、
ちょっと心配したが、
やはり、静かな物議をかもし出したようである。
しかし、ユーミンが、盛り上げる為にやったのは明白だし、
60過ぎたオッサンとオバサンが、
何をしようと、どーでもよい。(笑)
第一、桑田さんが、ユーミンにチューされたところで、
どう思ったかは、ビミョーである。(笑)
平成のオワリというより、昭和のノリだった。
ユーミンが歌う後ろに、松任谷正隆がいたのが、
夫婦水入らず(他人もいるけど)で、とても良かった。
彼や原由子が、ミュージシャンとしてではなく、
一個人として、ちょっと嫉妬してくれた方が、
いくつになっても、男と女として、
そんな気持ちを持っていてくれた方が、
私は嬉しいのである。
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