令和5年4月25日
小麦の品種「せときらら」 AI活用した生産の実証実験
小麦の品種「せときらら」 AI活用した生産の実証実験|NHK 山口県のニュース
パンの原料に適した小麦の品種「せときらら」の品質向上につなげようと、
JAや県内の生産者がAI=人工知能を活用した生産の実証実験に取り組んでいます。
「せときらら」は、山口県推奨の小麦の品種で多収量でパンの原料に適していますが、
適切な肥料を与えないと製パンに必要な含有量のタンパク質が得られないのが特徴です。
この品種について、宇部市や山口市、それに防府市などの小麦の生産者とJA山口県が連携して去年から実証実験を進めています。
具体的には、いずれもAIを活用して人工衛星で畑を撮影した画像と、
縦50センチ、横80センチほどの枠で囲った畑の一部をスマートフォンで撮影した画像で小麦の生育状況を分析します。
その上で、十分なタンパク質含有量を得るためにはどの程度の肥料が必要かを判断し、
品質向上や作業の効率化を図るということです。
JAなどは再来年以降の実用化を目指し、将来的には農家の収益向上などにつなげる考えです。
生産者で農事組合法人ふるさと吉見の河村守浩代表理事は「小麦の生育具合がわかるのはすばらしい。
早く実用化してほしい」と話しています。
JA山口県担い手支援課の笠井正枝係長は
「システムを活用してタンパク質を多く含む小麦を生産できるよう指導していきたい」と話しています。