ノイバラ山荘

花・猫・短歌・美術な日日

夏の海と五右衛門風呂

2010-08-17 08:55:53 | 日常
今朝からすでに室内33度でした。
猛暑の中、みなさまお変わりございませんか。

私はお盆休み、大混雑の職場の怒涛の接客も乗り切り、
よろよろしていますが、
スイカとトマトと寒天で元気です。

夜中はホタルと花火が見える自宅の庭でくつろぎ、
ピサより地中海に船出して、星をながめたり、チャドルを着たり
海賊さんとお友達になったりして、楽しんでいます。
(あっ、またオンゲーの話ですので、読み飛ばしてね。)

いよいよ短歌の全国大会を10日後にひかえて、
準備が切羽詰まってきました。
やらねばならぬことが満載です。(・ω・;A

どこにも行けませんが、
せめて夏気分を味わいましょう。

夏の海というと思いだすのが五右衛門風呂です。
子供の頃は夏になると家族で海に行きました。

亡父が「海水浴をすると一年元気ですごせる」と
信じていたので、夏休みになると父母と妹と四人で
房総や伊豆に出かけました。

なかでも何度か行った
房総半島外房の御宿(おんじゅく)の海は印象的でした。
まだマイカーはない時代でしたので、浮輪や水着は
リュックに入れて電車で行ったと思います

父の勤め先の保養所があったのですが、
私が小学生になりたての頃からですから、
だいぶ昔のことです。(笑)
保養所なんていうのは名ばかり。
民宿みたいな感じで、広い(と私には感じられた)畳のお部屋が
いくつもあって、他のご家族のところへ
ご挨拶に連れていかれたのを覚えています。
人見知りの私には苦行でしたが。

なんとお風呂は薪で焚く
五右衛門風呂でした。
(トトロの映画でご存知ですね)

薄暗い木造の掘立小屋のような別棟の
裸電球がぶら下がっている浴室に
おっきな鉄の釜がどーんと据えられていて、
浮いている板を踏んで沈めて入浴するのだといわれ
かなりびつくりしました。

そんなお風呂は見たこともありません。
釜に触れると熱いから気をつけなさいと言われて
身を縮めて緊張しながらお湯に入りました。

海で日焼けしてひりひりとする肌に
熱めのお湯が沁みます。

海はどうだったのでしょうか。
外房の荒い波は、関西近辺の湾の
明るく穏やかな海しか知らなかった私には
ただただこわかったのでしょう。

最初の年、「浮輪をかかえたままこわいと泣きながら
逃げかえった」そうです・・。

どこまでも続く熱くて黒い砂浜でした。