たまには直球勝負もいい。
最近のハリウッド映画は、リメイク流行でもある。それはそれで構わないのだが、現代の風潮に合わせて、かなり奇抜な味付けを加えることが多かった。それは童話のリメイクである「スノー・ホワイト」や「ミラー・ミラー」などに見受けられた。
どちらも白雪姫のリメイクなのだが、王子様に助けれれるお姫様ではなく、王子を差し置いて活躍する女傑として描かれている。それは女性が多数社会で活躍していている現代社会に合わせたリメイクであり、私も否定する気はない。
しかし、今回のシンデレラは原点回帰。女の子が憧れてきたお姫様そのものだ。しかもドレスの華麗さ、宴でのダンスシーンの見事さなどは、まさに伝統的お姫様物語の王道である。
ただし、一点だけ違うのは、このお姫様、華美に着飾った自分ではなく、普段着の自分を王子様に認めて欲しいとの姿勢をみせたことだろう。
実はこの映画の始まる前に、アニメ「アナと雪の女王」のその後の短編が流される。あの「Let It go」の音楽に合わせて、短いながらも楽しめる内容になっている。そして本編であるシンデレラにおいても、その「ありのままに」の精神が活かされている。
それは現代風ではあるが、不自然ではなく、典型的なお姫様映画であるシンデレラに見事にマッチしている。またCGによる奇抜な魔法の場面も、控えめな使い方が好印象でもある。
たまには、こんな映画もいいのではないかと思いましたよ。