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ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

英国一家 日本を食べる マイケル・ブース

2019-04-02 11:40:00 | 

マグロを食べる最上の方法は、やはり生身を刺身にするか、寿司ネタにするかの二択だろう。

料理をする方にとって、マグロという魚は案外と面唐ナ、日本ではフレンチでも中華でもあまり扱わない食材である。下手すると、ツナ缶の材料としてしか扱われていなかったのがマグロである。

私自身、マグロに関しては寿司か刺身の二択である。唯一の例外は、マグロの兜焼きですが、これは自宅では無理。また、どこの店でも出しているメニューではないので、そうそう気軽には食べられません。

ちなみに教えてくれたのは、当時確定申告(TaxPaper)を依頼されていたフィリピーナの女性。生の魚は、寿司も刺身もカルパッチョさえもダメな人なのに、兜焼きが大好物でした。

20年近く昔になりますが、私も初めて食べるマグロの兜焼きは、その大きさに比して食べられる部分は少ないのですが、ほお肉の美味さには絶句したものです。鯛の兜焼きも美味しいと思いますけど、ボリューム満点のマグロも良いと思います。

しかし外人の女性にマグロの兜焼きを教わるとは思わなかった。でもあれから20年、今じゃ日本の料理について、日本人以上に詳しい外国人は珍しくない。

表題の著者もその一人でしょう。奥さんと息子さん2人を連れて来日し、3カ月余りの食生活を綴ったのが表題の作品です。元々日本料理に関心があったようで、日本各地の名店、名産物などを堪能した旅行記なのですが、非常に興味深く読ませて頂きました。

著者は、有名店でのシェフ経験もあるフードライターだけに、日本各地の名店の調理場などにもお邪魔しての取材は、なかなか力が入ったものだ。日本料理の素人にも分かりやすく解説しているのも好印象である。

でも、私が一番笑ったのは、二人の息子さんのポケモンセンターでの歓喜ぶり。そういえば、私も外国の方の子弟を浜松町のポケモンセンターに連れて行ったことがありますが、皆さん熱狂していましたね。海外で、あれほど人気だとは知りませんでした。

とはいえ、日本滞在中に二人の息子さんはお寿司、天麩羅などにはまり、帰国してからも懐かしんでいたとか。文化って、こうやって伝播していくのでしょうね。

料理というものは、いくら写真、文章などで知っても、本当の価値は食べてみなければ分からない。そして、一度体験すると、それは深く脳裏に刻まれる。かつては、日本の料理なんて馬鹿にされていた時代もあったことを思うと、時代はずいぶんと変わったものだと思います。

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