先月のことだが、衆参補選が行われ、自公政権が三連敗だとマスコミが意気揚々と報じていた。
これは長年の自公政権の澱みが原因、これこそ政権運営の失敗であり、今こそ政権交代が民意だと誇らしげに語る御仁もいる。
しかし、今回の補選は自民党議員の贈賄事件など、明らかに政権側の過ちであるから、補選において野党優位であることは事前に分かっていたこと。
正直、国政を揺るがすほどの事件ではない。実際、喜び駆け回るマスコミ様とは冷静に距離を置く一部の野党議員は、これが即座に政権交代につながるものではないと見切っている。
それどころか、むしろ危機感さえ持っている野党議員もいるようだ。
それが沖縄のうるま市の市長選挙だ。国政選挙と地方自治体の首長選挙を比較するのは変だが、このうるま市はただの地方自治体ではない。野党が強い沖縄県の知事であるデニー玉城氏の出身地である。
当然に野党候補が勝つものだと思い込んでいたからこそ、この市長選挙で政権側の候補者の勝利は野党など左派マスコミには意外であった。
おい、オール沖縄、どこいった?
実のところ、沖縄は確かに野党が強いが、決して一枚岩ではない。経済的な貧困度の高い地域だけに、政治が生活に直結する。うるま市は米軍基地とのつながりも強く、それだけに反基地感情も強い。しかし、基地に生活を依存している市民も多い。
ここ最近の沖縄の流行は、反米反日マスコミから大学へ転職し、名前を売ってから選挙に打って出て政治家へ転身であった。今回の野党候補がまさにその典型であったが、市議会出身の実務家を候補に立てた与党側の読みが当たった。
反米反日だけでは食べていけないのが沖縄の実情だ。コロナ禍で本土から組合系の支援者を呼べなかった事情があるにせよ、あの沖縄でも既に反米反日路線が飽きられている事実は、マスコミが報道する価値があると思います。
でも、それを報じる気がないのが日本のマスコミ様。なにせ、日本における報道の自由とは、マスコミ様が報道したくないことは、報道しない自由ですからね。
きっと衆参補選で与党が三連敗した流れを守りたいのでしょうね。下種な私にそう勘繰られても、致し方ないと思いますぜ。
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