ヌマンタの書斎

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風雲海戦

2015-01-21 12:06:00 | パソコン・インターネット

久しぶりに、本当に久しぶりにはまってしまったゲームがこれ。

丁度、一年ほど前のことだ。年末の雑事を終えて、うろうろとネット上を散策し、YAHOOのモバゲーでパズルゲームの「上海」をやり終えた時だった。新着ゲーム(実際には8月に始まっていた)の一つに、戦艦長門みたいな艦船のイラストが目についた。

なんだ、これはと思いクリックして、始めてみた。当初は「大戦略」のようなシュミレーション・ゲームかと思ったが、けっこうアクションというか操作する部分もある。だが、オートで操作も可能なので、適当にやってみる。

要は海賊さんになって、帝国の輸送船を襲ったり、資源地を収奪して資源を集める。その資源をもって基地を拡張し、施設を建設させ、軍艦を建造していく。そして、近隣の海賊基地を攻めて資源を奪い、施設を破壊し更地にすることも出来る。要するに戦争ゲームである。

これまでSNS型のゲームは「サン牧」とかいくつかやってきたが、戦争ゲームは初めてだ。これがけっこう熱くなる。一生懸命作った基地を、他人に襲われて、資源を奪われ、施設を破壊されるのだから、本気で怒る人もいる。

私自身は当初は基地襲撃もやっていたが、執念深い相手にぶつかり執拗な反撃を受けた。これは近隣の被害者たちと即席のチームを作り、かわるがわる攻撃して、相手が諦めるまで反撃を繰り返した。おかげで静かになった。

その頃、丁度仕事も繁忙期になったので、基地攻撃は止めて、帝国輸送艦襲撃と資源地収奪だけをやっていた。これなら3分程度で出来るので、仕事の息抜きに丁度良かった。そして春先にはレベル40に達した。ようやく中級といったところだろうか。

このゲームにはレベル差の制約があり、レベル5の範囲でしか基地攻撃は出来ない。しかし、レベル40になると、この制約がはずれる。数日後、私の基地は憐れにも無様な更地と化していた。苦労して建設した施設は廃墟であり、防衛艦隊は壊滅していた。

なんと収奪ランキングの上位常連者の襲撃を食らっていた。ちなみにレベル差は9あった。これでは反撃する気にもなれない。呆然自失であり、思わずゲームを止めようかと思ったほどだ。

襲った当人は、レベル40に達した基地を無作為に襲っているだけで、公式掲示板の発言を読むと、悪意も執着もなく、目についた基地だから襲っているようだ。この調子だと当分来ないと分かり、少し落ち着いて考え直す。

どうやら、私の基地は作りが甘く、簡単に落とせるようなのだ。そこで恥を忍んで掲示板に、いろいろと質問を繰り返してみる。その結果分かったのは、しっかりと基地を作り込めば、このゲームは守備側有利なので、早々陥落することはないことだった。

ある方の助言を受けて、久しぶりにに他の基地を襲撃してみる。その結果、驚くほど簡単に落とせる基地がある一方で、一見しただけで堅いと分かり撤退を選択したくなる基地もあることだった。

それから毎日、いろんな基地を襲い、学ぶべきは学び、攻略法を練り、攻略されずらい基地作りに励んだ。こつこつとやっているうちに、海域ランキングでも上位の常連となる。そうなると、強豪が手合せにやってくる。

その一人がTさんであった。Tさんには何度も艦隊を沈められた。もっとも憎む気にはなれなかった。私同様、掲示板に書き込むのが好きで、Tさんはより上位の強豪に挑んでは敗れ、そのたびに明るく再挑戦を宣していた。その明るさに好感を抱いていたので、私もいつかはTさんの艦隊を唐オてみようと、強化に努めていた。

Tさんが主宰する同盟には、もしかしたらTさん以上に強いと思われる仲間がいて、彼らも私の基地を襲撃してきた。基地守備のほんのわずかな間隙をついて、私の基地は見事に更地にされた。

もっとも、その後にアドバイスをもらったりしていた。これはこれでありがたかった。自分では気づきにくい弱点があったのだ。実はTさんから同盟に入らないかと誘いを受けていた。いろいろ思うことがあったので保留していたが、気持ちは動いていた。そんな矢先に事件が起こった。

Tさんが、お仲間とチャット中に間違えて同盟解散のボタンをチェックしてしまったのだ。誰よりも熱心に同盟の発展に尽力してきただけに、その過ちを恥じたTさんは、なんと引退を決意してしまった。

この事件は、一夜のうちに広まり、公式掲示板はTさんを励ます応援であふれた。このゲーム、戦争ゲームであるがゆえに、どうしても激しい敵対意識、裏切り、虚言、侮辱、ストーカーまがいの攻撃など汚い部分も多々ある。

だがTさんは、そのようなマイナスの面を出さない明るいキャラの持ち主であったために、対立している他の同盟からもTさんに「戻ってこい」との声が出た。遂には彼の基地の周囲に、みんなが艦隊を出して守る姿勢さえみせた。これは壮観であった。みんな、Tさんに戻って欲しかったのだ。及ばずながら、私も片隅に参加している。


なぜかというと、主不在の基地を襲う不届きものが出る(別にルール違反ではないけどね)ため、そんなことは許さないとの意味も含めての集合であった。でも、本当の気持ちはTさん戻って来いである。これは、まさにSNS型のゲームならではであった。

でも、真面目なTさんは、本当に引退してしまった。後で知ったのだが、実は女性で医療関係者とのこと。きっと責任感が強く自責の念に悩まされたのだと思う。残念ではあったが、本人の決断である以上、致し方ない。

実はこのゲーム、割と参加者の年齢は高い。私はこの手のネット上のゲームは、若い人が中心だと思い込んでいたが、風雲のプレイヤーは中高年が多く、年金生活者であることを広言している方もいる。

多分、アクションゲームとしては易しいからであり、基地構築や艦船建造にいろいろと考える部分が多いからだと思う。ちなみに一年近くランキングのトップん君臨していた方は、将棋の有段者とのこと。本人曰く、基地構築は詰将棋に似ていると。

誘われて、彼の基地に攻め入ったことがあるが、入り口部分で完敗であった。あれほど巧妙に設計された基地は初めてであった。まだまだ先は長いというか、やるべきことは数多あると痛感させられた。

今も毎日5分から1時間程度は遊んでいる。一人では落とせない帝国基地を、同じ海域のプレイヤーとチャットで示し合わせて攻略している。見知らぬ相手との共同攻撃なのだが、かなり楽しい。

もっとも、そろそろ仕事も繁忙期。しばらくは輸送艦襲撃だけで我慢しよう。これなら一回5分以内で終わるしね。


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3 コメント

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Unknown (アブダビ)
2015-01-21 13:19:17
ヌマンタさんの意図に反する読み方ですが、この記事には爆笑しました。
そのまま読むとまるで「デスラー総統の日記」ですもの。
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Unknown (アブダビ)
2015-01-21 14:12:16
船を襲い、物資を奪い、基地と戦艦を建造して他国に攻めこむ…なんちゅーシンプルな構造…
でも近世のスペインやイギリスのやってた事なんだよな…
また困った事には「わくわく」する何かを秘めています。「俺も一つ…」と手をつけたくなる誘惑が。
女性も例外でなあことは記事から伺える。
そういうものはゲームの中だけにしたいものですが
。近年、イスラム国のニュースや書籍を多く見かけすすが、あれの重要性はいざ知らず、人が興味を持つ背景に、ある種の魅惑的な何かが存在するからだと思うのです。
実に不謹慎な話ですが、消滅してしまえ!と思いつつも、私は俗悪な魅力を感じています。
つむるところ、良心が痛まなければ、
人は襲撃して奪い、富国強兵して、さらに襲撃して…という拡張ゲームが好きなのですよ。本能の部分で。ヌマンタさん結構、遊牧騎馬民族がお好きでないすか。上記の根に触れるからでありません?
イスラム国もなんせ遊牧民と都市商人の宗教ですからね。奪って、拡張して…そっくりでないすか。
暗い欲望のレセプターにカチリとハマる。
無論、素敵な好敵手の方々の存在は解るのです。ですが、同時にストーカー・プレイヤーの存在も語られてある。

ゲームの話に戻ると、このゲームやったことが無いですが、デザインの上手いのは海戦な事ですね。
砂漠の戦車戦でも良いけど。
農耕民族的に「都市」を拡張の対象にすると、現実の都市計画からゲームまで、規模が大きくなるほど
都市の外から中への流通が難しくなり、循環が困難になる。その矛盾を突いたゲームが「シム・シティ」でしょう?
これが海域とかシルクロードとか、海洋民、遊牧民的な「経営と戦争」は、面でなく線で繋いでいくから、限界がそう簡単に来ない。
攻めろ!
奪え!
もっと遠くに…
という人の本能をくすぐり易いのだと思いますね。
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Unknown (ヌマンタ)
2015-01-22 12:03:15
アブダビさん、こんにちは。このゲームは英語版(独版もあり)のBattlePiratesの簡易版なのです。ところが遊び方が欧米とはだいぶ違います。実はBPもやっているのですが、あちらは力攻めが主流です。ところが風雲は、まるで詰将棋のような緻密なプレーをする人が多く、国民性の違いが出て面白いです。
英語チャットが苦手なので、あまりBPはやっていません。むしろ日本語の方が安心してプレー出来ます。
「シム・シティ」懐かしいですね。これも日本人と欧米ではだいぶ違う遊び方になっていたようです。
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