ロシアは弱い。
そんな記事を見かけることが増えた。たしかにウクライナ侵攻の現状をみれば、そのように感じるのだろう。分からなくもないが、正直馬鹿だと思う。歴史感覚がゼロとしか言いようがない。
昔からロシアは攻めて弱いが、守って強い国だった。ロシアの民はそれを分かっていて、攻められないためにこそ軍備を増強してきた。実際、モンゴルやタタールなどの騎馬民族の襲来により支配された以外は、攻められても撃退してきた歴史をもつ。
あの軍事の天才ナポレオンを撃退し、電撃戦のナチス・ドイツも撃退している。粘り強く、諦めを知らず、その守り強さは驚異的だといって良い。
今回のウクライナ侵攻だって、少し見方を変えれば、攻めるロシアと守るロシアでもある。ウクライナの民は民族的独自性は薄く、ロシアの親族だといって良い。ナポレオンの時も、ナチス・ドイツの時も戦場の最前線として守り抜いたお国柄である。
なにせ10倍の兵力を持つ敵(ロシア)とも戦い、容易には負けない粘り強さを持つウクライナ(元ロシア)である。
で、誰だロシアが弱いなんて言っているのは。
ついでだから書いておくと、ロシアが経済制裁に積極的な日本に怒り、次は北海道だなんて論調を張る馬鹿がいる。冷戦の最中、今よりもずっと軍事力が強かったソ連でさえ、北海道侵攻は企画こそしても実行の気配は皆無であった。
当たり前である。北海道は海を渡らねばならず、渡海作戦は攻める側が守る側の10倍以上の戦力を必要とする。ソ連の極東軍区には、それだけの数の兵力はなかった。今は旧ソ連時代よりもはるかに兵力は少ない。
実際、先日日本を威嚇する目的でか、わざわざロシア海軍の戦闘艦やらミサイル艦やらが宗谷海峡など日本近海を通過したが、その船体はサビだらけで塗装が剥げている惨状である。
はっきり言って、まるで威嚇にならず、むしろ失笑を買うありさまである。で、次は北海道侵攻だと?
言うのは勝手ですけど、あまりに馬鹿すぎる。それを無批判に報じるマスコミの程度の低さも失笑ものですけどね。
ロシアがウクライナを攻めあぐねているというのを以ってロシアが弱いというのは確かに考察が弱いと思います。
ロシア(ソ連)はアフガンでは撤退しましたが、その時でも弱いとは言われませんでしたね。
しかし、問題なのはロシアが弱いことではなく「ロシアは本当は弱い」と思われることです。西側にそう思われたって大したことありません。そうではなく、ロシアの味方だった国々が「ロシアは弱い」と思ってしまうと、それはロシアにとって大ダメージになります。親露の国が、今回のでロシア製の武器に嫌ったり、ロシアの経済制裁でロシアからの援助が枯れることが大問題です。
数か月では形勢は変わらないと思いますが、戦争が年末まで続いてしかもロシアが事実上負けた時、世界がえらいことにならないか心配です。
親露が減ったからって世界は平和にならないですからね。
今後も宜しくお願いいたします。
さて……縦深陣というか、懐奥深く敵を引き入れて、兵站線や敵戦列が伸び切った所を叩く……そういう戦法いがいはダメみいですね。少なくともヒトラーの電撃戦みたいのはロシアには向かない(笑)
それでロシア弱っ!のニュースなんですが、それ「誰が得する?」なのですが。まず兵器産業でトップはアメリカですけれど、これは高い!!
適度に安くて高性能……ていうと中国??
そういう兵器産業の競合相手が「ロシア弱ぇ!」のネットNewsに拍車かけてませんかねぇ??
だっていまさらロシアンタンクとか買いたがる国あります??
誰が得するか考えると競合相手ですね。そして最も黒いのは、
実は「ウクライナ中心の東欧諸国」なのては??
これには理由あります。そもそもウクライナは北朝鮮にミサイル技術を輸出していた疑惑のある迷惑国家(日本にとって)で、武器輸出国です。 そして旧ソ連ですから、まあロシア兵器のカスタマイズやアップデートやメンテナンスできるはすです。
今頃、ロシア戦車やヘリを買い込んでしまったインド、中東は頭を抱えているですうが、そこに「撃退した私らが、実績を持ってロシア戦車や航空機のカスタマイズしますよ。私らはロシアの弱みを知ってますから、アップデートやカスタマイズにはロシアより優れてますよ!」
とロシア兵器在庫で頭を抱える開発途上国の軍幹部に売り込めるではないでしょうか? ウクライナではないとしても旧共産圏でロシア兵器をメンテできる国にとっては、メンテナンスや改造、それらを視野にした次世代兵器売り込みの仲介なと、利権が転がっているのでは??
そのようにロシア弱い論には背景を見るのですが。
また別稿で改めて書きたいと思いますが、ソ連製兵器は今、バカにされているほど無能ではないと私は考えています。ただ西側の武器輸出国は、今こそビジネスチャンスだと考えているのは確かでしょうね。