やはり、犬は飼えないのかな。
幼い頃、祖父母の元に居た時に、私の傍にはいつもペロがいた。小学校に入った時に、父が貰ってきたルルは、いつも私の傍らにいた。犬が傍にいる幸せなら、私は十二分に知っている。
だが、その後、家庭の事情で引っ越すことになり、公団住まい故に犬を飼えなくなった。私にとって犬とは、庭を駆け回るものであり、庭に穴を掘っちゃうものでもある。
だから、庭のある家に住まぬ限り、犬は飼わないと決めていた。都会は犬にとって優しい場所ではない。舗装された公園で、排便した後で後ろ足を掻いて便を隠そうとする犬の姿を見るたびに胸が痛んだ。犬にとって、土の大地は絶対に必要なものだと思う。
数年前、母を亡くし、空き家になった実家に住むことを考えた時、私の脳裏には再び犬を飼うことばかり考えていた。だが、この年で一軒家に一人で住むのには躊躇わざるを得なかった。なによりほぼ40年以上、鉄筋コンクリの家に住み続けていたので、木造家屋には馴染めなかった。
なにより、犬を家で寂しく待たせる生活は、決して犬を幸せにしないことを思わざるを得なかった。私が飼う以上は、犬にも幸せであって欲しいのだ。
それが叶わぬ以上、私は犬を飼うべきではないと考えている。
表題の作品は、先月亡くなった漫画家・谷口ジローの代表作の一つ。おそらく実話から描かれた作品だと思う。郊外に家を買った若い夫婦が、犬と共に人生を過ごし、やがて夫婦は中年夫婦となり、元気に庭を駆けまわっていた犬も老いを迎えた。
最後まで、自宅で犬を看取ろうとした夫婦の日常を描いただけの作品であり、ただ、それだけなのに私はこの作品を読むと胸が熱くなる。白状すると、私が犬を飼うことを断念した理由の一つは、この作品を読んだからだ。
私はあまり家に居つかない人間だ。家が嫌なのではなく、外で過ごす時間が長いだけ。ただ、それだけなのだが、その暮らしを数十年続けてきたので、家から離れない犬を看取る自信がない。
正直、悔いはあるのだが、私は犬を責任もって最後まで面唐ンれないと思う。だから犬は飼えない。覚悟は決めたのだが、それでもやっぱり寂しい気持ちは拭えない。
犬を飼ったことがないが、それでも犬を飼いたいと考えている方は、この作品を必ず読むべきだと思います。それだけの価値はある作品だと思いますよ。
私もこの作品は印象的でした。その頃犬を飼っていたこともあり、これからこうなるんだなとリアルに感じておりました。生き物の最期を看取るのは心身ともになかなかしんどいですね。これから飼うつもりの人には必ず読んで欲しい作品です。
谷口ジロー氏の犬物(?)では『ブランカ』という戦闘犬の話も好きでした。人間とブランカの駆け引きに引き込まれます。犬の身体能力に高い知能が加われば人間なんてかないませんね。
犬は、毎日お散歩もさせないといけないし、一日家に放っておくのも可愛そうだし、誰か常に家にいないと難しいですよね。
前にも書きましたが、猫はいかがですか?猫は放っておいても全然平気だそうなので、一人暮らしの人には良さそうです。
個人的にはインコとか鳥もお勧めですよ~~。(笑)
犬に人間の知性が加わったら、その身体能力は人をはるかに上回ります。ただ、頭蓋骨の構造上、大脳皮質が発達しにくいので、難しいと思います。だからこそ、人との共同作業が得意なのだとも思います。
それにペット禁止ですからねぇ。まあ、黙って飼っている人もいますけどね。