いい加減、猿芝居に気が付けよといいたくなる。
多少なりとも軍事知識があれば、北朝鮮が戦争をするはずがないと分る。戦争をするのには、金と食料が必要不可欠なのだが、北朝鮮には両方ともに十分な準備がない。だから、まともな政治家ならば、外部からの支援を前提に戦争をする。
もっといえば、戦争をするぞ、するぞと言って戦火を開く馬鹿はいない。なぜならば不意打ちこそ、最大限の戦火を上げられるからだ。当然、この段階で戦火を開く馬鹿はいないはず。
だが、戦争は出来なくても、限定的な紛争なら可能である。とはいえ、臨戦態勢の整った韓国との国境地帯での武力紛争では、やる意味がない。北の狙いは明確である。
あの刈り上げデブ君は、半島を統一したい訳でもなく、アメリカと戦争をしたい訳でもない。現在最強の覇権国であるアメリカに国家としての存在を保証して欲しいのだ。
金日成も、金正日も分かっていた。元々のパトロンである旧ソ連は当にならず、シナに至っては領土的野心を秘めた歴史的仇敵であることを。だからこそ、朝鮮半島に領土的野心を持たない最強の覇権国アメリカに認めてもらいたい。
だが、交渉のテーブルに立つには堂々と対等の国家として対峙したい。なればこその核実験であり、弾道ミサイル発射実験である。不利な立場で交渉するくらいなら、しない方がマシだ。
幸いにして、アメリカの専横を認めたくないロシアとシナが陰で協力してくれる。だから、この機会を逃さずに核実験とミサイル発射を繰り返し、国際社会の反発を撥ね退ける強国としての北朝鮮をアピールしている。
今の狙いは、どこかの国がアメリカとの交渉を仲介してくれることだ。経済制裁なんて、シナとロシアが裏で骨抜きにしてくれるはずなので、大した効果はない。
一方、アメリカはキリスト教原理主義の国である。当然に民主主義を正義とし、自由(アメリカにとっての・・・)経済主義を掲げる資本主義国家である。表向き、北朝鮮と妥協できる関係にはなれない。しかしながら、世界最大の武器輸出国でもある。
既にアルカイーダは弱体化し、小さな分派があるばかり。ISも壊滅状態であり、小規模なテロを起こすのが精一杯である。武器商人としては、決して好ましい状態ではない。
ところが、ここに北朝鮮という口先だけの戦争ネタがある。絶好の商売の機会である。弾道ミサイル防衛システムは、その設置から維持管理まで巨額の資金を要するため、そうそう売れるものではない。
しかし、あの刈り上げデブ君が戦争の危機を煽ってくれるので、商売は絶好調である。こんな美味しい機会を逃すわけにはいかない。
そんな訳で、ここ当分この騒動は続きます。迷惑ですけど、止まるものでもない。精々、憲法9条では日本の平和は守れない現実を直視していただくなり、あるいは有事法制の不備を痛感していただきたいと思います。
>"慶応大・金子勝教授「ミサイル発射はアベが森友・加計問題を隠すために北朝鮮を煽ったから」"
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前に日本軍が戦域を拡大していった事の背景に、きちんとした有事法制が定まって無かった獅ツっていた気がします。
つまり、以下のように解釈すれば良いでしょうか?
有事法制とは有事にどう対応してゆくかの法制ですね。という事は交戦規定というのでしょうか、
どこまで事態が逼迫したら戦闘を開始しても良い…という線引きを明確にする事であると。
法律というのは、たしかに一方に有利に働く事もある。残念ながら。
しかし大局に観れば、法律は互いを拘束するものです。ですので有事法制を整備する事は軍も拘束する。交戦規定を明確にするする事は、一方的な思い込みや理屈で暴発する事を許さない事でもある。それが明確にされていないので、どんどんシナでの戦闘が拡大してしまったと。
有事法制は「船倉を出来る法」であるとしても、
同時に「簡単には戦争できない法」でもあると。
このように理解すればよろしいでしょうか?
戦前の有事法制のミスは憲法における統帥権問題に帰結します。
一方、戦後の有事法制の欠如はGHQの無理押しと、それを柔軟に受け入れた(誤魔化した、ともいう)日本の問題に端を発しています。
両者は別個の問題ですが、根底には日本人に法を超越した雰囲気(山本七平流に空気)を重んじる気質があるとも認識しています。
根幹的な理解抜きにして、法制度をいじくっても、解決しないと考えているのです。私が研究すべき課題だとも捉えている次第。