戦争とは、政治目的を達成するための手段の一つである。
そう規定すれば、戦争において正義とか、侵略者への非難といった表現は意味がない。いや、実態を歪めることを考えれば有害だと思う。本来の政治目的を達成したかどうかで判断されるべきだ。
例えば太平洋戦争において日本は不意打ちで先制攻撃をアメリカに仕掛けた。これを卑怯だとしてアメリカ政府は国民を煽動して大兵力の動員に成功した。
しかし、よくよく考えると、シナ南部においてシナを侵略中の日本軍に対し、当時のアメリカの第一線級の戦闘機及びパイロットを派遣して義勇軍として攻撃していたのは、他ならぬアメリカである。もちろん宣戦布告もないし、義勇軍と称しつつアメリカ軍が兵站物資を支給していることは卑怯ではないのか。
別に日本とアメリカ、どちらがより正義であるとか、卑怯であるとかを論じたい訳ではない。そんなこと意味がないと思うからだ。
参考までに書いておくと、アメリカはかねてより念願の太平洋西端において日本列島に拠点を設けることに成功した。これは大きな戦略的成果である。しかし、肝心のシナにおける市場の確保には失敗している。
私は戦後の極東軍事裁判は、アメリカが面子を保つための方便に過ぎないと考えている。アメリカは本来の目的に失敗したが、それを誤魔化すために悪の侵略者である大日本帝国を成敗したと声を大にして叫ぶ必要があっただけだ。
そして戦後、日本列島を安全な前線基地に仕立て、二度とアメリカ様に逆らわせない目的で教育に介入して、日本戦犯意識を日本人に植え付ける悪辣な政治を行った結果が現在の日本である。
元来、学習意識が高くプライドも高い日本人は、このアメリカの洗脳に素直に従い、戦争を負けたではなく、終わった終わったと誤魔化した。何故負けたかを真摯に考慮することから逃げて、軍部に責任を押し付け、自らは軍事政権の圧政により仕方なく戦ったのだと責任回避をした。
その悪影響は、今も続いている。
トランプ米大統領の登場により、状況が変わりつつあるウクライナ戦争において、にわかに湧き上がるロシア侵略と被害者ウクライナの惨状を強調する報道。実に分かり易い情報操作なのだが、これを真に受ける向きがあることが失笑を禁じ得ない。
ウクライナ領土に武力侵攻したのはロシアだが、当のロシアはむしろ防衛戦争だと考えている。これはロシアの歴史を知る人ならば分るロシア人の常識である。ベラルーシ(白ロシア)及びウクライナはロシアにとって絶対防衛線であり、相手がナポレオンであろうとヒットラーであろうと断固として戦って排除してきた。
それを知りつつウクライナを西側陣営に引き込もうと画策したのはアメリカ及びEU諸国であり、その提案に乗っかったのがウクライナである。いつの時代、どの国にあっても憎しみは敵よりも身内の裏切り者に対する方が強く出る。ロシアは同族といってよいウクライナの裏切りを許せなかった。
一方、ウクライナのロシアへの裏切りを画策した西側諸国は、旧式の兵器を援助と称して処分し、新兵器の実験場としてウクライナ戦争に活用した。決して自国の兵の参加はさせず、あくまで兵器や食料の支援でお茶を濁した。
トランプの独断に反発はすれども、あくまで口頭の抗議に過ぎず、ウクライナへ自国の軍隊を応援に出す気は皆無なのがEU諸国。ロシアの劣勢だと伝えるマスコミ様だが、既にウクライナ側では自国の兵隊が危機的に減少し、強制徴用している現実には触れたがらない。
それなのに侵略者ロシアに抵抗する悲劇のウクライナといった構図で報じたがるマスコミ。この戦争はロシアからウクライナという絶対防衛圏にヒビを入れさせて信頼関係を破壊した一面があることをもっと深く認識すべきだ。また旧ワルシャワ条約機構に属していた国々から、兵器体系をロシア製から西側兵器へと転換させることにも成功している。つまり西側は新たな武器販売市場を獲得した訳だ。
ウクライナの政治指導者や軍の上層部は、西側の支援をピンはねして蓄財に励んでいることは周知の事実。それを続けたいが故の停戦拒否だと疑われても仕方ないと思います。まぁ元々政府の腐敗で悪名高い国でしたしね。
ちなみに日本のマスコミ様は、北コリアの核兵器及び弾道ミサイルの入手先がウクライナの可能性が高いことは、不思議なくらい報道を避けています。ウクライナ政府というよりもロシアンマフィアの手引きでしょうけどね。
で、誰が悪の侵略者で、誰が悲劇の主人公なのだ?日本は西側陣営所属の国なので、西側に従わねばならないのは分かる。でも過剰にウクライナを美化する必要はないと思います。
一人でも多くの人にこの記事を読んでもらいたいので私のブログにリンクを貼らせて頂きます。
> そして戦後、日本列島を安全な前線基地に仕立て、二度とアメリカ様に逆らわせない目的で教育に介入して、日本戦犯意識を日本人に植え付ける悪辣な政治を行った結果が現在の日本である。
確かに "政策"として立案したのは、"GHQ"であるとしても、"日本戦犯意識を日本人に植え付ける悪辣な政治"自体は、占領終了後も、日本は "自ら"それを実施しています。
その一端が、左翼メディアによる狂ったような "アベガ~~"叩きでしょう。
"企画立案"の主体は米国であっても、"実施"の主体ではありません。
↓、これは、時系列がおかしいでしょう;
> 私は戦後の極東軍事裁判は、アメリカが面子を保つための方便に過ぎないと考えている。
東京裁判の終了は、1948年11月、一方で内戦が共産党の勝利で終了したのは、1949年ですから、"アメリカは本来の目的に失敗"するのは、翌年です。
私は、東京裁判は "勝てば官軍、負ければ賊軍"が "当然"に実施されたと考えています。
"当然"に、です。
戦争して負けたら、"リンチ"される事なんて当然であり、"東京裁判は、裁判の名を借りた、勝者による敗者へのリンチ"であったなどと、文句を言う方がおかしい。
そのように文句をいう人は、仮に日本が勝っていたら、米国相手にリンチ(* "ワシントン裁判"!?)を行わなかったと、思うのでしょうかね!?
時系列の矛盾は確かにそうですね、いささか感情に走り過ぎたと反省です。