ヌマンタの書斎

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今回のU20アジア大会総括

2025-03-06 09:47:56 | スポーツ

中国は深圳で行われたU20アジア大会は、決勝戦で延長PK勝ちのオーストラリアが優勝しました。

近年A代表が低迷気味のオーストラリアにとって久々の朗報です。このU20世代から次々回のワールド杯メンバーが選ばれるでしょうから、要注意だと思います。

ただ大会全般を俯瞰すると、あまりレベルの高い大会とは言い難く、相変わらずのラフプレーと審判のひどさは、やはりアジアはサッカー後進国であることを再認識した次第。

そして我が日本といえば、選手よりも監督や日本サッカー協会のダメっぷりが露呈してしまった大会でした。

準決勝はオーストラリアに0-2での完敗でしたが、これは当然の結果。なにせ先発8人を替えている。しかもGKまで替えているのだから呆れてものが言えません。

おそらく中二日の連戦なのでターンオーバを採用したかったのでしょうけど、二戦目のシリア戦での引き分けが後を引いた。負けられなくなってしまったが故に、先発メンバーに過剰な負担がかかったことは分かります。

しかもU20の世界大会への出場資格は得たので、もういいやと云わんばかりの準決勝。そう言われても仕方がない戦い方でした。要するに優勝する気がなかったのでしょう。

だいたい、船越監督は高校サッカー選手権でこそ活躍しましたが、プロサッカーの世界ではたいした実績を残していない。身長194センチという才能はありましたが、プロのレベルになるとそれだけでは通用しない現実に心が折れたのか、年々レベルが下がるチームでのプレーを余儀なくされた人。

監督の資格は得たが、アンダー世代の指導者に留まり、プロチームからは一向に声がかからなかった。さりとて選手の育成が上手いとは言い難く、なにを根拠にU世代の監督に選ばれたのかが不明。もっとも、これは選んだ日本サッカー協会の問題であり、優勝をノルマにしていないのも同様に協会の責任です。

実のところ、今回選ばれたU20の選手で、所属チームでレギュラーを取れているのは大学生組だけ。Jリーグ所属の選手も、海外のチームに籍を置く選手もレギュラーではない。だからこそ召集できた。つまり本当に優秀な選手は呼べなかった訳で、これは日本サッカー協会の失態です。

A代表やU23の選手たちと比べると、テクニックはあるけどパススピードが遅かったり、身体を張ったプレーが弱かったりと欠点ばかりが目立つ。呆れたことに、同時期U16の代表チームがドイツやスペイン、アルゼンチンなどと試合をしていて見事に勝利を重ねている。

このへんのちぐはぐさこそが、日本サッカー協会のダメっぷりの証拠でもある。それでも外国籍の選手を帰化させるだけの強化策しか出来ない他のアジア諸国よりはマシなのも事実。地味ながら堅実に育成を続けてきたからこそ、今の日本サッカーがある。

ただ選手のレベルが上がれば上がるほどに、指導者層のレベルの低さが目立ってきたのは皮肉としか言いようがないですね。


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