入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    HALとキク

2014年09月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など



 キャンパーもいなくなったので、ほったらかしにしていた犬2匹を連れてきた。昨日ブログに載せた犬たちである。
 いつものように、大沢山の牧区へ見回りに行こうとして弁天前まで来ると、後ろからキクが猛然と追いかけてきた。普段は繋いでから出掛けるが、このときは、2匹の犬はキャンプ場の水場の近くで何かに夢中になっていた。トラックの出発を気付かずにいると思ってそのままにしておいた。そうしておいても、犬たちは管理棟からはあまり遠くへ行くことはない。
 仕方なくキクだけを荷台に載せ、そのまま、大沢山のいつものコースを巡回する。この巡回は罠の点検も兼ねていて、捕獲できてもできなくても、決まって複雑な気分を味わう仕事だ。
 上空はまた曇り空。入笠山の山腹の半分は霧の中に隠れてしまっている。広大な灰色の空、青空と言えば守屋山の上空に、申し訳程度に見えているだけだ。
 鹿は掛かっていなかった。安堵と失望、どちらが強いか分からない。もし掛かっていたら、キクはどんな反応を見せただろう。雌犬だが川上犬、それにこの犬は気性も荒い。
 一回りして第3牧区のゲートまで来て、施錠し、そして振り返った。驚いた。不安気な目をしたHALがこっちへ向かって小走りにやってくる。呼ぶと、今度は嬉しそうに全速力で走ってきた。
 不思議だ。HALはこれまでここに来たことはない。どうやって、この場所に来ることができたのだろう。と言うより、ここにいることがどうして分かったのだろう。後を付いてきたとすれば、もっと早くに追いついていたはずだし、来るときはHALのことも考えて、後方にも注意を怠らなかった。嗅覚か。しかし、なんの臭いを頼りに、1キロほどもある初めての道を来たのだろう。

 キクは分からないがHALなら、ここから家までの40キロの距離を、単独でも帰ることができるだろう。今8歳だが、小さいころから教えればすぐに何でも覚えた。冬の法華道にも付いてきた。ただ、この犬は気の弱いのがたまに傷。その分、3歳のキクがオテンバだから、ちょうどバランスがとれているのかも知れないが。さあ、また山道を、今夜は一人と2匹で帰ろうな。


 色付き始めた山桜

 また今日も写真と文がバラバラとのお叱りを受けるだろう。Oさん、Yさん無事帰れたようで、安心しました。またおいでください。山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。 
 
 













コメント
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