入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’24年「冬」(8)

2024年11月10日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

     高座岩より六兵衛山を眺める
  
 幾日も好天が続いた。もしもこれらの日々が、本年の牛守の働きに対する天の労いであるなら、これで充分に報われたという気がする。それほどここの晩秋から初冬にかけての自然はどこへ行っても美しく、感動的だった。
 
 昨日は夕暮れの大沢山に行ってみた。一昨日とその前の日は第1牧区へ、同じころに日没を見に行った。
 今は夕焼けにはならず、太陽が西駒の本峰と前岳の間に没っすると、それまで青く澄み渡っていた空が次第に色をなくし、それに合わせるかのように一切の物音が消え、静寂が深まり遠くまで広がっていく。

 昨夜はトマトピューレを使い、鶏肉やブロッコリー、キノコ、セロリーなどの野菜を煮込んだイタリアンもどきの料理を作った。白ワインしか使わず、スープよりか濃いめにした。
 それで、いつもの日本酒ではなく、久しぶりに赤ワインを温めてビールはチェイサーにして交互に飲んだ。
 半分だけで済ますつもりがいつの間にか1本飲んでしまったが、友人各位がそれを知ったら、「勿体ない」と言うだろう。酒の味、特にワインに関しては絶対音痴とされているからだが、それでも美味かった。結構濃厚な味がし、料理にも合っていたと思う。
 
 少しうたたねをしたかも知れず、何となく外へ出てみて驚いた。なんと、東の空にシリウスを欠いた冬のダイヤモンドが、オリオンを中心にして横たわるような格好で待っていた。その煌めきと輝き、その堂々たる貫禄にしばらく目を見張った。
 気になったのはダイヤモンドの中にひと際目を引く光の点があり、あまり当てにならない「iテスラ」で確認すると木星のようだった。一瞬、望遠鏡を出そうかと思ったが、その考えは同じく一瞬で消えた。
 
 冬の夜空が、季節を先駆けるようにしてその実力を見せるようになった。ここから眺める「無窮の遠(おち)」が、実はどこにも負けない金紗銀紗の星の海であることを幾度呟いてきたことか。しかしそれでも、その美しさを知る人は、多分多くない。(11月10日記)
 
 曇天のきょうは暖かい。この雰囲気もまたいい。
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 本日はこの辺で。


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