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今朝6時53分の気温は零下5度、快晴。この気温である、昨日にも増して野にも山にもすっかり霜が降りている。ついに季節はここまで来たかという思いが強く、ここを去るまでの残された日々を思う。
もう、大方のことは済ませてある。昨日は小入笠まで登り、電気牧柵の最終作業を済ませた。また、第1牧区へ行く途中の作業道には雨水が流れ下るのを止める丸太、水切りを埋めてあるが、先日のような大雨にも対処できるようにした。
テイ沢と北原新道へも行った。テイ沢では水流を邪魔していた流木を片付け、残置してあった他に流用できそうな丸太2本を持ち帰えり、北原新道ではツルハシを担いでまた高座岩まで登った。
北原新道に関しては一度にすべてをやろうとはせずに、クマササ刈りも含めて、気が付いた所を少しづつ直していけばいいと考えることにした。
夕映えの空の下に広がる「仏の谷」、そして遠くに控えた中アの峰々、一日を閉じるのに相応しい胸に沁みる景色を眺めつ、高座岩を後にした。
権兵衛山の左肩に日が昇ってきた。そういえば、昨日修理した罠はきょうも落ちてない。昨日その点検をしにいったところ、驚いたことに仕掛けの釣り糸が切れていた。
それこそ「フェザートリガー」と呼ぶほど、糸に触れれば即座に作動して扉が落ちるようにしてある。仮に人がハサミで切断しようとしても、その前に罠は作動するだろう。とにかく、仕掛けの糸は切れていて、それでも罠の扉は落ちていなかった。
牧場内の行く先々で大きな顔をした雄鹿を目にする。それに対して、打つ手はない。敵もそれを知っているのか、慌てない。
15日から猟期が始まり、そうなれば罠の使用を控えることになっている。それだけに、複雑な思いを抱えたまま今年も牧を閉じることになるだろう。
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本日はこの辺で。明日は沈黙します。