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日本海側を中心に日本各地は、連日大雪の被害が報じられている。にもかかわらず先日呟いた通り、法華道は驚くほど雪の量が少なかった。
例年だと芝平の諏訪神社口、もしくはその上の「万灯」を過ぎて林道から法華道へ入る段階でスノーシューズを履いたものだが、それが1時間半以上も古道を登った「ハバキアテ」までその必要がなかった。
豪雪で大騒ぎをしているのをよそに、忍び寄る温暖化がこんな所に現れたのだろうか。これほど雪が少なかったのは恐らく18年間で初めてのことだったと思う。
また、この時季に古いものも含めて先行者の足跡を目にしたことも、昨冬以外では記憶にない。先月だか先々月であったか、市報の市長専用コラム「たき火通信」が法華道のことを紹介していたから、その影響、効果があったのかも知れない。
人気の高い山の登山道は踏み跡がしっかりできていれば、スノーシューズや輪カンなどは逆に邪魔になることが多い。しかし、法華道のように滅多に人の通らない雪道はそれらが必要になる、特に1月、2月の厳冬期には。
その上でだが、踏み固められていない荒れた道は結構歩きにくいもので、輪カンやスノーシューズでも同じことが言える。(以下10行以上が文字サイズを変更していたら消えてしまった)。
翌朝、第2牧区から第1牧区へ上がる際にも、かなり潜った。表面は固く凍っていたが、また最中(もなか)に譬えたら中の餡に相当する雪がもっと締まり、体重を支えてくれるまでになるには、やはり3月の声を聞かねばならないのだろうか。
潜った雪の中で靴とスノーシューズが複雑な動きをし、また外れはしないかと気を揉んだが、何とか太陽の光と寒風に晒された第1牧区の雪の締まった雪原にでることができた。そしてそこからは安定した歩行ができたが、場所によってはそれでも柔らかな雪に幾度か足を取られた。
スノーシューズや山スキーの締め具は近年軽量、小型化した分、より複雑になった気がする。しかし、ひとたび故障でもすると、素人では手に負えなくなる場合が多い。
ゴムやプラスティックなど経年劣化については、かつてプラスティック靴の破損で問題になったように重大事故に繋がりかねず、ただし使用者がそれを判断するのはなかなか困難である。
そのあたりのことを、技術革新に熱心なメーカーにおいても何らかの目安や方策を考えてもらいたいし、使用者も万一に備え、対策・方法を考えるべきだと思う。最低でも細引き、針金(16番)小型のペンチ、万能ナイフぐらいは必携だろう。
歩きにくい山靴でゆっくりと山道を下ってきた。背中のザックに結わえた使い古したスノーシューズ、その世話になることはもうないと思ったし、また、雪の法華道を歩くのも、これが最後になるかも知れないと考えていた。
本日はこの辺で。