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朝起きると、気温を見るのがほぼ日課になってしまった。で、今朝は屋外が零下11度、家の中は零度だった。天気は申し分なく、吹雪いていることが多い経ヶ岳も、山頂まで朝日に輝きよく見えている。山はまた雪を増やしたようだ。
一昨日入笠へ行き、1泊して昨日帰ってきた。一番驚いたことは、意外にも例年と比べ雪が少なかったことだ。西山(中ア)は雪雲に隠れている日が多かったが、東山(南ア)の前衛は普段はあまり目にしないから、同じように考えていた。ところが、荊口、芝平と山室川の流れに沿って車を走らせても、いつもの冬景色とは違い、道路には目立つほどの雪はなく、谷全体が少ない雪を抱くようにして眠っていた。
諏訪神社の脇から始まる急な登りにも雪がなく、法華道を登りだしても相変わらずで、いつ降ったのか分からない雪が所々に点在しているくらいだった。そんなわけで、ツボ足のまま登行を続けるしかなく、そのわずかな雪の上に先行者の新しい足跡が上へと続いていた。
ついにハバキアテまでそういう状態が続いた。下からは1時間半くらいをかけただろうか。いつものように底の固い冬靴は足になじまず、外反母趾が時々疼いたりした。
そこから先は冬の古道らしく雪道が待っていて、ようやくスノーシューズを履くことにした。
急な登りを終えれば山椒小屋跡。冬期はこの先の夏道をたどる雪の登路は古道の中では歩きにくく、冬道には適さないといつも思う。
初めての時は、北原のお師匠が落葉松の木に付けた小さな道標に気付かず、もっと左に寄った雪原を進んだ。その記憶があってここでどちらを選ぶか迷うのだが、やはり師のご苦労を偲びつつ行く方を選んだ。
ここまで来ると雪の量は例年と変わらない。今回はそこに細い踏み跡が続いていて、スノーシューズを滑らせるにはいささか窮屈な思いをしながら登っていった。
ようやく林道に出るというところで、右足のスノーシューズが外れた。よく見れば、靴に縛り付けるバンドの取り付け部分、プラスティックの立ち上げが劣化して切れていた。
付け根が切れてしまうことまでは想定できず、天を仰いだのがきょうの写真。この続きはまた明日にでも。
本日はこの辺で。