水道の凍結を心配しながら上ってきた。昨日は月1回の診断、および降圧剤と痛風の薬を受け取るため里に下り、夜は入浴2回、そのお蔭で9時間の快眠をし、翌朝もう1回朝風呂を浴び、それから東部支所で灯油90㍑を受け取り、先程ここへ戻ってきた。
幸い、水回りは最終のバルブを開けてあったため、水道管の破裂などの大事にはならずひと安堵した。
きょう富士山に初雪が観測されたというニュースが大きく報じられていたが、来る途中で中アの駒ケ岳から御岳、乗鞍、北アルプスにも、初雪があったことが分かった。
北門を過ぎて、いつもの癖で大沢山を眺めると、丘の上のダケカンバの樹々に付着した霧氷が朝日に輝いていて、思わず車を停めて写真を撮った。以前にも似たような景色に出会い、その時は夢中でもっと上まで登っていったが、今回はそこまではしなかった。
昨日、山を下るときは1台の車ともすれ違うことはなく、そういう静かな季節がまたやってきたことを感じながら落ち葉に埋まる山道を急いだ。
それにしても、あれほどまでに絢爛を競い、見せた紅葉が散っていく。そして樹々が裸になれば山はさらに閑散として静寂を深め、雪の訪れを前にしたほんの一時ではあるが、独特のものさびしさを漂わせるようになる。それは誰かが言った「滅びの予兆」などではなく、もっと後の、滅びそのものが始まる時だと言っていい。
仕事を終えて帰って来る途中、ラジオから「第9」が聞こえてきた。今年初めてだった。残念ながら第4楽章しか聞くことはできなかったが、その後に第1牧区へ上がっていったら、穂高から槍の山腹に棚引く細い一筋の雲以外、空はどこまでも広く大きく澄み渡り、美しいあの「第9」の3楽章のような透明な日没を眺めることができた。(11月7日記)
今朝7時の気温零下3度、日が昇るのを前に、辺りはすっかり霜が降りて白くなっている。今は曇天ながら、やがて晴れるだろう。なお、昨年の入笠牧場の初雪は11月13日と作業日誌に記されていた。
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本日はこの辺で。