Photo by Ume氏
きょうはまた山を下りる。どうしても外せない新盆見舞いがあるからで、そのついでに、盆の間は営業を中止しようとした。ところが、中には閉めた戸をこじ開けるような執拗な要望もあり、断り切れなかった例もある。その人たちは外出はできても、恐らくその先の受け入れてくれる所が見つからなかったのではないだろうか。
このややこしい災厄、人の受け止め方は多様だ。下界のことはよく分からないが、「三密」を避けることができるキャンプは人気があると聞いている。そういう、うわ滑りの情報が人を動かすかと思えば、帰省を身内から断られて炎暑の夏に耐える人もいる。
マスクは相手に感染させないためのマナーだと言われたが、大半の人の認識は感染予防のためにしているのだろう。専門家によっても、この辺のことは見解がはっきりとしない、曖昧だ。
今朝の空は、雲一つない青空が広がっている。早いうちは秋空を思わせる幾筋もの雲をたなびかせていた空も、まだ余勢のある夏にたしなめられたのか濃紺の夏空に譲ってしまった。ただそれでも、その鋭い光を遮って木々の落とす濃い影には、やはり夏と言うよりか秋の趣を感じてしまう。恐らくここは、きょうが暑さの頂点となり、夏は来なかったことにして、次第に次の季節に移っていくだろう。
昨夜の夜空もまず南東に木星、土星と現れ、さらに南天の空にはサソリ、中天には夏の大三角が天の川を跨ぐように見えていた。ペルセウス流星群も2個だけだったが、煌く星々の間をすり抜けるように一瞬の長大な光の線を描いて見せてくれた。
また道を尋ねる人が立ち寄った。古い案内図を手にしていても、登山口にも、テイ沢にも行き方が分からなかったらしい。この案内図は不完全だし、伊那側の道路標識は整備されていない。また、戸台へ下る小黒川林道は年中のように通行止めになっているから、これを無視して入っていく車が多い。しかし今回は、通行止めの看板に工事現場の写真まで添えてあるから、さしものオフロードバイカーらも断念したり、途中から引き返すようだ。
本日はこの辺で。里では久しぶりの顔に出会う。