スウェーデンの児童文学作家、アストリッド・リンドグレーンの伝記映画
「リンドグレーン」を見た。
本作が描き出すのは、リンドグレーンの16歳から10年に満たない、だが彼女の人生で最も激動といえる若かりし日々。兄弟姉妹とスモーランド地方の自然の中で伸び伸びと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向きはじめる。教会の土地で農業を営む信仰に厚い家庭で育ちながら、“率直で自由奔放”な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに、息苦しさを覚え始めていた。そんな折、文才を見込まれ、地方新聞社で働き始めた彼女は、才能を開花させはじめる。しかしその矢先、アストリッドの人生は、予期せぬ方向へと進んでいく――。(公式サイトより)
「予期せぬ方向へと進んでいく――。」の中のいくつかのシーンのところで涙にくれた。
主人公とその共演者の存在に 見ている私の気持ちは揺さぶられる。
共演者は自分の混乱をとつとつと言葉に置き換えていく。
共演者のこの今の苦しみが その短い言語の中に渦巻いている。
その言葉が 針のように 見ているこちらに刺さって来るのだった。