市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

サンパイ110番の看板が泣く…桐生市新里町産廃問題で不明点等を知事に公開質問と情報開示追加請求!!

2023-05-24 08:11:54 | 全国のサンパイ業者が注目!

 


令和5年5月22日午後3時半から桐生市記者クラブで行われた記者会見の様子

■桐生市の私有地に大量の廃棄物が投棄され、周辺住民の皆さんの生活に影響が出ている問題で、桐生市と群馬県から開示された情報を分析した結果について、5月12日に当会は桐生市役所で記者会見を開き、廃棄物の早急な処分が緊急に必要であることを訴えました。その際、開示された情報を照らし合わせても整合性に欠ける点や、必要な情報がいまだに不足していること、そして新たに浮かび上がった不明点や疑問点を確認する必要があることをコメントしました。

 

 すると、メディア関係者から、そうした分析結果を踏まえて、次の活動方針として、どのようなアクションを検討しているのか、方針案について質問が出されました。当会は公開質問や追加の情報開示請求のかたちで群馬県の見解や、未開示の保有情報の公表を求めていきたいと答えていました。

 

 その後、1週間をかけて県知事宛の公開質問状と公文書開示請求書をとりまとめ、5月22日午後1時に県庁6階の秘書課と同2階の県民サービスセンターに、それぞれ提出しました。提出した文書は以下のとおりです。

 

*****5/22知事あて公開質問状*****

                      令和5年5月22日

〒371-8570 群馬県前橋市大手町1−1-1

群馬県知事 山本 一太 様

TEL:027-223-1111 

          〒371-0801 群馬県前橋市文京町1丁目15番10号

          市民オンブズマン群馬  代表  小川 賢

          〒376-0052 桐生市天神町3丁目14番36号

               副代表/桐生支部長  長澤健二

          TEL: 090-5302-8312(代表・小川)/

             090-7197-6449(副代表・長澤)

          FAX: 027-224-6624(事務局)

 

 桐生市新里町の廃棄物不法投棄等の対応に関する公開質問

 

拝啓 日々益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

 弊団体は、行政およびその関連機関を外部から監視し、当該機関による権限の不当な行使ないしは不行使による一般国民への権利利益侵害、並びに税金を原資とした公的資金の濫費について、調査および救済の勧告を図る活動をしている民間団体です。その活動方法としては、行政事件に関わる住民監査請求や住民訴訟にまで及ぶことがあり、そのための情報の入手手段としては、住民等からの情報提供のほか、行政への公開質問や情報開示請求等を活用しております。

 さて、貴殿におかれましてもマスコミ、テレビ報道により、御存じとおもいますが、桐生市新里町に大量の産業廃棄物が不法に投棄された挙句、土地所有者が、母国に帰国してしまい、周辺住民の安心・安全な生活環境が脅かされています。住民の皆様方からの意向を踏まえて、我々市民オンブズマン群馬として、この問題の経緯を各方面から調査し、問題点を検証した結果、「一刻も早く産業廃棄物を撤去すること」が最も必要であると考えております。

 産業廃棄物の不法投棄を巡る問題は古くからあります。その最たる事案のひとつに、香川県の豊島(てしま)を舞台にした産廃不法投棄事件があります。これは豊島総合観光開発(豊島開発)が1975年から16年間にわたり、豊島の西端の海岸近くに産業廃棄物を大量に不法投棄し続けていた問題で、1990年に発覚し、当時は戦後最大級の不法投棄事件と言われました。これを受け、翌1991年には廃棄物処理施設の設置が届出制から許可制となるなど規制が強化されましたが、1999年に発覚し国内最大規模と言われた青森県・岩手県境の不法投棄事件を防ぐことができませんでした。

 豊島事件では産業廃棄物の撤去等に総額820億円(毎日新聞資料)もの税金が使われました。しかし、まだ、土壌汚染問題が残っているそうです。

 群馬県にも県内各地で産業廃棄物を巡る問題が多々発生しています。地元桐生市の新里町で今回発生した表記の産廃不法投棄事件を検証することにより、群馬県における産廃問題の実態を貴殿にぜひご承知いただくとともに、そして、何にもまして、県民と共にこの産業廃棄物問題を住民の目線で考えて、群馬県から産業廃棄物の不法投棄を根絶したいと願っております。

 貴殿におかれましてはご承知のことと存じますが、令和4年9月26日の一般質問において、環境森林部長が「産業廃棄物の問題は“早期発見”が重要である」と答弁されております。今回、桐生市新里町に持ち込まれた産業廃棄物においては、令和3年4月21日にさいたま市より御庁に情報提供があり、翌日御庁から群馬県警生活安全課に情報提供をしたとの記録があります。しかしながら、当該現場はすでに、2年以上経過した挙句、産業廃棄物が放置されたままであることは誠に遺憾です。

 令和5年5月11日の知事の定例会見において、記者より、桐生市新里の産業廃棄物について現状認識と今後の見通しに関する質問がありましたが、貴殿に代わって答弁した環境森林部長は「引き続きどういった状況かを確認し、必要があればたような行政代執行や、その前提となる措置命令といったものについても必要があれば選択肢としては排除しないで検討したい」と他人事のような答弁に終始しまいた。このことは、群馬県の環境行政を預かる実務トップの発言として不適切です。

 同部長は、令和4年9月26日の県議会の一般質問に対する答弁で「早期発見が重要である」との見解を示しました。ところが、不法投棄が発覚して2年以上経過するにもかかわらず、大量の産廃が放置されたままなのに、この期に及んで「土地所有者と連絡が取れない。鋭意努力して、コンタクトを試みているところだ」などと居直っている始末です。

 しかし、産業廃棄物の適正な処理については、排出業者にも大きな責任を課しています。これは、平成29年3月21日付環廃対発第1703212号・環廃産発第1703211号の「廃棄物処理に関する排出事業者責任の徹底について(通知)」に明示されています。群馬県が、この通知を知らないわけはありません。その中に「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。」と、排出事業者の責任が明確に規定されています。

 このことから我々市民オンブズマン群馬のみならず、広く県民の皆様は「群馬県は、排出事業者を特定してその責任を明確にしつつ、行政代執行をすればよかろう」と思うことでしょう。釈迦に説法で恐縮ですが、産業廃棄物の排出事業者は元請け業者であります。このような、何もしない、また、しようとしない環境森林部長の任命責任は貴殿にあることを肝に銘じていただきたいのです。

 つきましては、公務多忙な折り誠に恐縮ですが、下記の質問事項に対して、群馬県知事である貴殿の見解をお示しいただけますと幸いです。回答の程、よろしくお願い致します。

【質問1】

 群馬県には県民の生命、財産を守る義務があると思います。桐生市新里町の産業廃棄物の不法投棄、不適正保管事件は、これに該当する事案であると当会は考えておりますが、貴殿はどう思いますか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問2】

 地方自治法第1条は「この法律は、地方自治の本旨に基づいて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営にかんする事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、地方公共団体の民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする」と明示しており、第1条の2第1項では「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的総合的に実施する役割を広く担うものとする。」と定められています。表記事件では、地元民から、ごみの散乱、悪臭、景観等の苦情が御庁や桐生市に出されています。地自法の総則に照らして、「新里の廃棄物」の問題を貴殿はどう考えますか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問3】

 産業廃棄物110番受付簿によると令和3年4月30日に不法投棄の通報があり、令和3年5月11日から調査記録の記載が始まりました。しかし、調査記録には、土壌検査で調査に行った際、当該検査会社の事務長から情報提供を受け発覚した事案であると記載されています。同年6月2日の調査記録には、令和3年4月21日にさいたま市から情報提供があったと記されています。このように、表記事件の初動対応について混乱が見受けられます。環境森林部廃棄物・リサイクル課(「廃リ課」)の職員は、速やかに情報共有していたのでしょうか?情報共有をしていればこのような対処になりません。貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問4】

 冒頭に記したように、令和4年9月26日の県議会の一般質問で環境森林部長は「早期発見が重要である」と答弁しています。令和3年4月30日の産業廃棄物110番受付簿によれば、令和3年4月21日にさいたま市より情報提供があり、「4月頃からフェンスを建て廃棄物を搬入している」との通報があった、と記されています。すなわち、令和3年4月初旬には産業廃棄物が桐生市新里町鶴ケ谷に搬入されていたとする情報を、廃リ課は同4月21日に覚知していたことになります。ところが、令和3年5月11日まで廃リ課は現地調査をしておらず、同日に土壌調査に行った際、当該検査会社の事務長より情報提供があり、初めて現地調査を行っています。その際、廃リ課は、産業廃棄物処分業の取得、収集運搬業の許可を取得するよう行為者に指導しました。この時点で、御庁は産業廃棄物処理法違反の事実を認識していたことになります。この一連の行動をどう解釈するのかご説明をお願いします。併せて、県議会の一般質問で環境森林部長の「早期発見が重要である」との答弁がありましたが、「早期発見」の観点からすれば、さいたま市からの情報提供により、直ちに現地確認することが必須だと、普通、考えるのではないでしょうか?環境森林部長が重要視する「早期発見」を担保するには、どうしたらよいのでしょうか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問5】

 環境森林部廃リ課は、表記事件行為者らによる産業廃棄物の無許可営業、収集運搬業の無許可営業を結果的に認めているも同然です。刑事訴訟法第239条第2項には「官吏または公吏はその職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」と明記されています。すなわち、公務員には告発義務が課せられているのです。表記事件において、御庁は何故これまで告発してこなかったのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 

【質問6】

 産業廃棄物の適正処理に際して、排出業者にも大きな責任が課せられています。これは、平成29年3月21日付環廃対発第1703212号・環廃産発第1703211号の「廃棄物処理に関する排出事業者責任の徹底について(通知)」に明示されています。群馬県がまさかこの通知を知らないはずはないでしょう。その通知の中に「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。」と排出事業者の責任が規定されています。排出事業者の責任に関する環境省の通知は、「平成28年1月、建設廃棄物において、下請け業者に処理の委託を無責任に繰り返し、最終的に処理能力の低い無許可解体業者によって不法投棄がなされた不適正処理事案が判明したことがきっかけです。」と記しています。正に、桐生市新里の産業廃棄物不適正保管事案と同じ構図を念頭に通知されたものと言えます。令和3年6月2日に行為者が判明したため、来課させた当該行為者に「解体現場から排出された廃棄物は無許可で収集運搬し、収集した廃棄物を分別したり、その廃棄物を埋めることは廃棄物処理法違反に抵触すること。現地に保管している廃棄物は許可業者に依頼し、適正に処理すること等を指導した」と記録にありますが、当該行為者は令和3年5月11日に現地で作業していた人物です。同じ人物に同じ指導を繰り返しても改善されないのでは意味がありません。この時に、指導を繰り返すのではなく業務改善命令等を出すべきではなかったでしょうか?

 それとも、廃リ課は令和3年6月2日までに現地確認をして、状況が改善されたと判断したのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。また、どうして、行為者に廃棄物の処理を依頼した排出事業者に関する情報(契約書、マニュフェスト等の有無とそれらの内容)を調査しないのでしょうか?この点についても貴殿からのご説明をお願い致します。

 

【質問7】

 令和3年5月11日から6月2日まで現地調査した記録が見当たりません。どうなっているのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。そもそも、同5月11日の調査記録には、今後の対応として「監視指導を続ける」と記してあります。これがきちんと実行されていれば、早期発見して、早期対応し、その後の廃棄物の搬入をくい止められたのではないでしょうか?これについても、貴殿からのご説明をお願い致します。

 

【質問8】

 令和3年6月7日の調査記録には、行為者(解体業社長カラハン・メメト)に指導書を渡した、と記してあります。ところが、その後の調査記録は令和3年8月5日まで見当たりません。しかも、同8月5日は、行為者から産廃処理の依頼を受けた者(株式会社ジュマ工業)が来庁してから、調査記録が記録されています。

 令和3年6月8日には通報記録が記され、同6月17日には地元の方が来庁し、同6月18日に通話記録が記され、同7月6日には地元民の記録によると「桐生市に対して県担当課に転送するように依頼したところ、県の廃棄物・リサイクル課から電話連絡があった」ことが記されていますが、県の開示資料には見当たりません。廃リ課は、1度指導票を発行するとそれで業務を終了したとして、その後フォローはしないのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 指導票を発行した後は、通報を受けたり、地元民の来庁があったりしても、なぜ現場調査をして確認しないのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 また、桐生市の記録によれば、「県の廃リ課の調査で土地所有者が帰国した」旨、記されています。御庁は土地所有者が帰国した事実をいつ、どのように知ったのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 さらに、同6月18日の通話記録には「県は相手に指導していますが、今後も引き続き相手方に繰り返し指導する予定です」と記されています。そして、同8月5日になって、行為者から産廃処理を依頼された者が来庁した際に指導したわけですが、この48日間における御庁の対応について、貴殿からのご説明をお願い致します。

 すなわち、御庁は「相手方に繰り返し指導する」と通報者に説明したわけですから、いつ、誰に、どのように指導したのか、貴殿からのご説明をお願い致します。

 以上についてご説明できないのであれば、通報者に嘘をついたことになるのではないでしょうか?

 

【質問9】

 令和3年10月20日の調査記録によると、「通報があり、現場に向かったが作業員と接触出来ず、行為者に依頼を受けた者に、電話聴取した」と記してあります。また、「現場には廃棄物が2トン車で10台分運び込まれていた」と記録されており、同年10月22日には作業者が「解体業(株式会社ARIN代表取締役)」に変わっています。これは明らかに行為者が意図的に作業者を変更して、廃棄物処理法違反の摘発を逃れる目的を意図していると考えられます。それ以降も作業者が替わっています。この流れをくい止めるには、早急に排出事業者を特定して、改善命令を出し、行政代執行をする必要があると思われます。県知事として貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問10】

 令和3年10月25日の通話記録には「群馬県は取締機関でないため、事件化などの理由については、回答できないが、この状況については桐生警察署へ情報提供して、協力して対応している。」と記録されています。上記【質問5】で触れたように公務員には告発の義務があります。「警察への情報提供」とは、具体的にどのようなものだったのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 

【質問11】

 令和3年11月2日の調査記録には「行為者から廃棄物の撤去が完了した旨の連絡があり、行為者を立会人として確認を行った。調査場所に置かれた廃棄物は撤去されていた」と記録されています。しかし、この記載内容は非常に曖昧であると言わざるを得ません。令和3年10月26日の調査記録には行為者(運搬者)は「RAMO工業社員」と記録されており、11月2日の立会人として、「RAMO工業の社長」との記載があります。記録は、事実関係を証拠づけるものですから、正確に記録して頂かねばなりません。開示資料には訂正箇所がいくつもあります。これでは、果たして、記録が正確に記述されているかどうか、疑問を払拭できません。次に、「通報があって現地調査した」とありますが、通報記録が見当たりません。これでは、「他にも通報記録があったのではないか」と県民が疑問を持つことでしょう。

 次に、令和3年10月26日の記録にダンプの荷台の廃棄物の写真が載っていますが、この廃棄物はこの後ヤードから排出させたのだろうと想像されます。ところで、ここでいう行為者は誰を指すのでしょうか?

 また、「行為者が搬入した廃棄物は撤去した」とあり、「別の行為者の廃棄物はそのままである」と記録されていますが。行為者の搬入した廃棄物と別の行為者が遺した廃棄物の区分はどうなっているのでしょうか?貴殿からのご説明をお願い致します。

 さらに、搬入者が廃棄物収集運搬業の許可を所持しているのかどうか、確認したことについての記載が見当たりません。このことからも、御庁は排出事業者の資格すら特定する意向もないと思われます。

 廃棄物の排出事業者は、マニフェストを5年間保管する義務があります。そして、罰則もある。御庁は「捜査機関でない」と主張するのであれば、せめて、告発の義務を守って頂きたく存じます。貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問12】

 御庁は、令和3年11月2日以降の調査記録として、令和3年12月7日まで現地調査の記録はなく、電話対応のみとなっています。御庁は、現地調査もやらず、法的対応もやらなくても、産業廃棄物の不法投棄が自ずと解消するとでも思っているのでしょうか?

 令和3年12月22日になって、廃リ課は、初めて行為者(RAMO工業社長)に「廃棄物の撤去を令和4年1月22日」と記載した指導票を交付しました。指導票には罰則についても記載されています。ところが、令和4年1月22日になっても、是正措置命令を発することもなく、再度、令和4年2月8日に指導票を交付しています。すなわち、令和4年2月8日に行うべきは指導票ではなく、業務改善命令等の法的拘束力のある行政処分が適正であると考えられるのではないでしょうか?何故なら、令和3年5月11日に指導して以降、現場の違法投棄状態が改善される見通しがないどころか、持ち込まれ続けた産業廃棄物の量がさらに増加しているからです。

 また、令和4年2月8日の調査記録として、黒塗りされた5ページにわたる開示資料があります。これは明らかに、御庁が、県民の知る権利に背を向けて、情報を隠している証拠だと言えるのではないでしょうか?なぜなら、群馬県の情報公開条例では、個人情報や、当該法人の不利益な情報は開示しなくてよいことになっていますが、それは、書いてある内容のことだからです。例えば、最初の黒塗り箇所は、その大きさから、免許証のようなものと考えられますが、「免許証」の文字そのものは個人情報ではありません。「○○免許証」は公開情報として扱われるべきです。次の4ページの黒塗り部分は、何の情報なのかさっぱりわかりません。仮に、事情聴取に関するものであれば、タイトルにあろうかと思われる「事情聴取」の文字は個人情報ではありません。貴殿は、知事部局によるこの行為について、どう思いますか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問13】

 上記【質問8】に示した原因者への指導書の手交以降、御庁は指導の繰り返しをするだけであり、一向に産業廃棄物がなくならないどころか、搬入の通報があることから、逆に産業廃棄物が増加していると考えられます。何故、廃リ課は、指導だけでなにもしないのでしょうか?理解に苦しむのは我々だけではないと思います。

 現に令和4年2月10日の調査記録には、「近隣住民から重機で穴を掘って埋めているとの通報で現地調査を実施した」と記されていて、同年2月19日の調査記録では、「RAMO工業従業員がマニュフェストを持参したので確認し、指導した」と記されていますが、どのように確認したのでしょうか?ついては、貴殿からのご説明をお願い致したい疑問点として、以下の事項があります。

 ①RAMO工業が排出事業者であるとしていますが、本当に元請け業者であると確認するため、マニフェストA票の産業廃棄物発生場所を確認したのでしょうか?

 ②中間処理業者と契約を交わしているのでしょうか?

 ③中間処理業者がマニフェストを返送しているのでしょうか?

 ④マニフェストA票によると運搬車両が4枚とも同じナンバーであるのに、調査記録には、2回現場から搬送したと記録されています。同じナンバーであるなら、4回搬送したことになるのでしょうか?

 ⑤マニフェストの流れで言えば、収集運搬業者はマニュフェストB1、B2、C1、C2、D、E票を中間処理業者に渡し、中間処理業者はB1、B2、C1、C2、D、E票の「運搬の受託(1)」欄に運搬終了日を記入し、廃棄物とともに中間処理業者の担当者に渡します。中間処理業者は、廃棄物を受領した際、B1、B2、C1、C2、D、E票の「処分の受託(受領)」欄に受領日及び処分受託者(会社名)を記入の上、受領担当者がサイン又は押印し、B1、B2票を収集運搬事業者に渡します。中間処理業者は、廃棄物の処分を終了した際、C1、C2、D、E票の「処分の受託(処分)」欄に処分終了日及び処分受託者(会社名)を記入の上、処分担当者がサイン又は押印し、処分終了後10日以内に収集運搬業者に返送します。また、中間処分業者は、D票は廃棄物の処分が終了した際、10日以内、E票は最後の最終処分終了の報告を受けとき、10日以内に返送します。ということは、令和4年2月19日には、B1、B2票も無ければなりません。明らかにマニフェスト違反ではないでしょうか?

 上記①から⑤までの疑問点について、わかりやすく、貴殿からのご説明をお願い致します。

 

【質問14】

 桐生市が開示した資料によると、「令和4年9月14日、地元自治会の○○さんより説明会を開いてほしいとの要望あり。県産リ課は出せる情報がないとのことで断る。市では更に説明できるものがないことを説明し、納得していただいた」とのことです。しかし、我々市民オンブズマン群馬が、令和2月17日に情報開示請求を行い、同4月17日に貴殿から開示を受けた情報を見る限り、当時令和4年9月14日時点で廃リ課が集めていた情報は有り余る程の量と思えます。群馬県のこうした対応について、「情報隠しではないか」という疑念を払拭できせん。貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問15】

 令和5年5月11日の知事の定例会見において、環境森林部長はまるで他人事のように「行政代執行を検討する」と答弁し、「土地所有者とは現時点でまだ連絡は取れていないが、鋭意努力して、コンタクトを試みているところだ」と、照れ笑いを交えながら主張しています。これは、明らかに、県の対応ミスではないでしょうか?香川県豊島のごみ問題では、香川県は対応ミスを認めています。このような環境森林部長の対応ぶりをすぐそばで見て聞いていた貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問16】

 令和5年5月14日現在、地元民は悪臭等により、窓を閉めており、洗濯物も外に干せない状況と聞いております。周辺住民の安全・安心な生活環境の保全を担保するために、生活環境調査をする予定はありますでしょうか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

【質問17】

 今後の対応について、どうしたら良いと思われるでしょうか?貴殿の見解を御教示いただきたくお願いします。

 

 

 以上、よろしくお願いします。なお、ご回答については、大変勝手ながら、2週間後の2023年6月7日(火)までに書面で郵送あるいはFAXにて上記弊連絡先まで折り返し送達いただければ幸いです。

 なお、何らかの事情によりこの期限までの回答が不能である場合は、大変お手数ではありますが上記弊連絡先まで、書面にてお伝えいただきたく存じます。

 なお、この公開質問と回答の内容は、マスコミにも情報提供致します。

                                 敬具

 

*****5/22県知事宛公文書開示請求書*****

<開示を請求する公文書の内容又は件名>

1.当会が今年2月17日付で開示請求をして先日4月17日付で開示いただいた資料を拝読したところ、以下の情報が見当たりませんでした。よって今回改めて開示請求します。

①産業廃棄物110番受付簿等に令和3年4月21日に「さいたま市産業廃棄物指導課監視係より、情報提供があり、同年4月22日に群馬県警生活安全課に情報提供した」とあります。さいたま市からのこの情報提供関係書類一式と群馬県警への情報提供関係書類一式。

②桐生市新里町の当該土地に関し、群馬県環境森林部環境保全課➔廃棄物・リサイクル課不法投棄対策係(当会注:5月24日16:11に県廃・リ課不法投棄対策係の担当者から「正しくは廃棄物・リサイクル課不法投棄対策係だ」との指摘があり修正)に土砂条例に基づき申請された特定事業許可に係る関係書類一式。

2.桐生市新里町の産業廃棄物不適正保管に関して、桐生市より開示された資料と地元民が記録した資料を県が開示した資料を比べると上記(2点)のような資料が見当たりません。従って、情報公開請求書類の解釈が違っているように思われます。よって、改めて次のような関係書類一式を情報公開請求致します。

③令和1年4月1日から情報公開請求日までの桐生市新里町の産業廃棄物の不適正保管に関係する書類一式。(不適正保管者、土地所有者、建築廃棄物の排出事業者、産業廃棄物運搬業者及び運搬人、マニュフェスト一式、すべての指導書、警察等への情報提供、さいたま市、川口市等への照会などを含む。なお、すでに開示された書類を除く)

④県は環境調査の結果、「周辺の生活環境に支障はきたしていないとしている」が、その判断の根拠となった調査の内容(何時、どのように調査して、どのような結果であったのか等を含む)を示す関係書類一式。

⑤上記④に関連し、「生活環境に支障があるレベル」とはいかなる条件を指すのか、その根拠となる具体的な数値が示されている関係書類一式。

⑥さいたま市より県に、千代田町と桐生市における不法投棄の情報提供がなされた際に、県は桐生市の現場にはすぐに確認に行くことをしなかったが、千代田町の現場には確かに産業廃棄物がその土地に置かれていることを確認したという。千代田町のこの現場では、その土地の持ち主である町内の業者が「合法的な形で保管していたことを県が確認したため、町にも連絡しなかった」と説明しているそうだが、県は何時、どのように確認(例えば一時保管、中間施設等の表示等、排出事業者のマニュフェスト)したのかが分かる関係書類一式

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 この後、県庁5階の記者クラブ(刀水クラブ)で記者発表をするつもりでしたが、会見予約を今月の幹事社である毎日新聞社の田所記者に打診したところ「この問題は桐生市で起きており、個人的には前回5月12日に桐生市役所記者クラブで会見を開いていることから、桐生支局の記者が詳しいので、今回も桐生市役所で開いた方が都合よいと思う」とのコメントでした。

 

 そこで当会から「知事に対する質問と開示請求なので、お膝元の県庁で記者発表するのがスジではないかと考えました。すいませんが他社にも意見を聞いてもらえませんか」とお願いしたところ、数分後に「やはり他社さんも当方と同じ意見です」と回答がありました。そのため、2件の県知事宛文書を提出後、午後1時40分に県庁を出発して県道50号線を桐生市に向けて車を走らせました。

 

 幸い1時間余りで桐生市役所に到着し、午後3時20分ごろ2階の記者クラブを訪れました。当会からは、地元桐生支部で本件をフォローしている副代表と、元警察官の同じく副代表、そして桐生支部の会員が一緒に記者クラブ室に入りました。

 

■午後3時半からの記者発表で、上記の2件の知事あて文書を提出して、確かに受理されたこと、2件の文書の内容の説明、公開質問への回答と情報開示の結果が2週間後に判明する可能性があることや、先日当会代表がさいたま市産業廃棄物指導課監視係を訊ねて、トルコ人による解体業の実態についてヒヤリングした結果の報告などを行いました。詳しくは次のYouTubeをご覧ください。

 

*****5/22YouTube*****

令和5年5月22日桐生市記者クラブ会見

https://youtu.be/ijx5b62C5pY

リットン調査団(オンブズマン渋川)

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■この会見の模様は、取材に参加したメディア各社が以下のとおり報じました。

**********読売新聞2023年5月23日
桐生市廃棄物放置、県へ質問状 市民オンブズ「初期対応に誤り」
 桐生市新里町鶴ヶ谷の私有地に建設資材などの廃棄物が大量に積み重なっている問題で、「市民オンブズマン群馬」は22日、「廃棄物が放置されたのは県が初期対応を誤ったためだ」として、山本知事あての公開質問状を県に提出した。
 質問は17項目にわたり、市民オンブズマン群馬が県に行った情報開示請求に対して県が4月に公開した公文書などを基に作成した。
 県が開示した文書では、廃棄物の投棄が始まった2021年4月、さいたま市環境局から県に「トルコ人が桐生市などで不法投棄を行っている」という内容の通報が寄せられたが、県が現地調査するまでに約20日かかっていた。この間に搬入が本格化していたという。
 回答期限は6月7日とした。小川賢代表は「県は警察への告発もしておらず、責任は重大だ。知事には納得できる回答をお願いしたい」と話している。
***********

**********上毛新聞 2023年5月23日
桐生・新里の廃棄物 知事に質問状提出 オンブズマン
  桐生市新里町鶴ケ谷の私有地に廃棄物が山積している問題への県の対応について、市民オンブズマン群馬(小川賢代表)は22日、山本一太知事に対して公開質問状を提出した。
  無許可で産業廃棄物の処分や運搬をした可能性がある業者告発しなかったことや、今後の県の対応などについて質問している。回答期限を6月7日とした。
  小川代表は「まずは廃棄物の処理に動いてもらいたい。その後、しっかり責任を追及して欲しい」と話した。
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■今回、群馬県が果たして14日以内に開示決定と回答をするかどうか、前回は60日も要したので、注目したいと思います。開示資料や回答内容については追って報告します。

【6月1日追記】

 
 
 群馬県廃棄物・リサイクル課不法投棄対策第一係から5月26日付で開示期間延長通知が5月31日に当会事務局に郵送で届きました。基本的には開示請求から14日後の6月5日に開示通知のところ、条例で目一杯の60日間まで延長できることから7月20日に開示予定日を設定しています。
 その理由は「本件開示請求に係る公文書の量が著しく多く、非開示情報該当性の判断に時間を要するため」と記してあります。つまり、県民に対して、自分たちのやってきたことを堂々と説明する自信がなく、やはり、後ろめたいと考えているため、都合の悪い情報を黒塗りしたり、あるいは存在すら明かさないようにしたりすることを最優先していることがうかがえます。

【6月6日追記】
 6月6日(火)18:42に、群馬県環境森林部廃棄物・リサイクル課不法投棄対策第一係の濱野係長から私の携帯に電話がありました。
 内容は「回答に際して、時間がかかっており、期限までに回答できないので、回答を延期したい」というもの。当方から「6月7日とあるので、明日でもかまわない」というと、「それも無理だ」というので「可及的速やかに回答をお願いする。いつまでに回答すると期限を示してほしい」と申し入れると、「回答には庁内の確認が必要なので、いつまでとは言えない」とのこと。濱野係長には、「オンブズマンとして、とにかく早期の対応を強く要請する」と伝えました。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】


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