市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

サンパイ110番の看板が泣く…新里産廃問題の関連情報(桐生市の開示情報と原因者についての考察)

2023-05-14 21:24:55 | 全国のサンパイ業者が注目!

※YouTube:「桐生市役所記者会見全編」(フルバージョン54分58秒
リットン調査団(オンブズマン渋川支部)↓
https://youtu.be/zgSANXnLXnk

■当会は、今年2月17日に群馬県知事に対して当会代表名義で、この不法投棄問題に関する情報開示請求をしましたが、それに続いて2月24日付で、桐生在住の当会副代表名義で、桐生市長あてにも以下の内容で公文書公開請求書を提出しました。

*****請求しようとする公文書の名称又は内容*****
群馬県桐生市新里町鶴ケ谷の住宅街の向かい側に位置する私有地約4400㎡に県外から運び込まれた木板やプラスチックなどが混ざった塊や、畳、じゅうたんなど廃棄物が山積みされ、地元で問題となっている件で、地元住民によると「今から、2年以上前に山林の造成が始まり、そのうち、産廃が搬入されるようになった。最初隣のソーラーパネルの地権者が騒ぎ出した。造成も許可がなかったようだ」という。ついては関連する次の情報。
①この山林の造成が始まってから、廃棄物が持ち込まれる事態に至るまでに、市に対して業者からどのような届出或いは申請が出されたのか否か、
②その届出や申請に関して業者からどのような相談があったのか否か、
③それに対して市がどのように対応したのか否か、④同上私有地に対して、市民からどのような苦情や相談等が寄せられたか、が分かる情報
**********

 この結果、3月16日に以下の情報が開示されました。

*****資料1*****

          現状と対応について

〇現状

 令和3年4月頃より新里町鶴ケ谷154-1、154-2の計4566㎡に大量の産業廃棄物と思われる廃棄物が搬入され積み上げられています。一部は崖下にまで及んでいます。

 群馬県廃棄物リサイクル課(■■■■■■■■■)によると、この土地は令和2年頃に太陽光発電施設を設置する予定で整地され、令和3年5月に■■■■■■■■(■■■■■■)が取得。その少し前から外国人による産業廃棄物と思われる廃棄物の搬入が始まったとの事であります。本件については解体業の許可を持っている者が解体廃棄物を一時的に保管するために行っている行為であり、廃棄物処理施設設置許可等の申請は必要なく、一時保管行為には届出が必要でありますが提出されておりません。群馬県廃棄物リサイクル課の見解では、現時点では、この届出(300㎡以上)が無いことから不適正保管(フェンスが無いなど)が違法性であると捉えているとの事です。

現場付近図

公図

①東側から(R4.3.23)

②西側(崖下)から(R4.12.22)

現場内部の様子(R4.7.19)

上空から見た写真(R3-R4頃 google mapより)

〇これまでの対応

 県廃棄物リサイクル課は令和3年4月末に実態を把握、同5月11日に廃掃法第19条の立ち入り調査を実施し、廃畳、コンクリートくず、瓦くず、鉄バイプ等を収集し一旦この場所に置いて仕訳けて、搬出するため仮置場として使用していると判明。以降定期的に立ち入り調査で、適正保管及び搬出指導を行っています。

 市においては令和3年5月11日に投書が寄せられ、環境課が現地を確認しました。

 以降、現在まで県、警察、市(環境課、新里支所)が連携して現場を監視し、廃棄物を持ち込まないことと、早急に撤去するよう指導を行っています。

 しかし現場の外国人作業員は日本語があまり通じす、かつ頻繁に実行行為■■■■■■■■→■■■■■■■■■■■→■■■■■■■■■■■など)や作業員が巧妙に入れ変わるため現場での指導はほとんど効果がなく、廃棄物の量も増加してしまっているのが実情です。今年度に入り県や市環境課、新里支所に対する地域住民からの通報や問い合わせも増えてきており、地元の自治会の会議等でも議論になっているとのことです。

〇行政処分等について

 産業廃棄物に関する許認可は都道府県知事であるため、改善命令や事業の停止・許可の取り消し等の行政処分については県の所管となり、現在までは改善指導を行っていますが改善措置命令等の行政処分は行われておりません。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 市独自に行政指導が可能かを調べましたが、市は一般廃棄物に関しては廃掃法を根拠法令として行政命令が行えますが、本案件のような産業廃棄物は都道府県の所管のため市は独自に行政命令を行うことはできない状況であり、口頭による指導を行っています。

〇今後の対応について

 県、警察、市(環境課、新里支所)によりパトロールや住民からの通報があった場合は、現地にて作業員がいる時は指導をおこなっておりますが、現場作業員は頼まれて行っているだけとの言い訳で逃げられてしまっております。なお、職員が現場にいる時に搬入が疑われるトラックが現れても素通りをしてしまうことから、パトロールについては一定の効果はあるものと考えられます。しかしながら夜間に搬入する事も増えており24時間体制で監視することは困難であるため、桐生警察に夜間パトロールや付近住民からの通報に対応するように依頼をしております。

 現在、桐生市としてできることは、県や警察と協力してパトロールの強化と指導強化を粘り強く行っていくことであります。

〇令和5年1月30日現在の報道機関情報

・令和5年1月19日 上毛新聞
・令和5年1月27日 フジテレビめざまし8
・令和5年1月28日 桐生タイムス

*****資料2*****

          経緯について(時系列)

H30.9.7
新里支所地域振興整備課に新里町鶴ケ谷154-1、-2(山林4566㎡)の伐採届が提出された。目的は太陽光発電。

伐採等届出受理通知書(桐新地発第30-号平成30年9月日)

R1.8.16
県環境保全課に土砂条例に係る特定事業許可申請あり。
・埋立目的 太陽光発電施設
・許可日       R1.10.15
・特記事項  R2.11.16完了確認済

R1-R2
先の特定事業許可に基づき士砂が搬入され整地された。

R3.4.16
土地所有者が当該地を売却。

R3.4月末
群馬県廃棄物リサイクル課(県廃リ課)に外国人が産廃を運んでいるとの通報あり。

R3.5.10
4月16日の土地売買を取消。理由は不明。

R3.5.11
当該地を現在の所有者である外国人(■■■■■■■■)が取得。

R3.5.11
県廃リ課が廃掃法第19条の立ち入り調査を実施。現場にいた所有者の■■■■■■■■にも接触。

R3.5.11
市民相談情報課に「外国人風の人たちが鉄板で囲いをし、産業廃棄物を処理しているようだ」と投書あり。

R3.5.12
市環境課が現地を確認。

R3.7月頃
県廃リ課の調査で■■■在住の所有者が■■■に帰ってしまったことが判明。

R3.8.6
県廃リ課に■■■■■■(■■■:代表者■■■■■■■■■■■)から現地の整理作業を行うとの連絡あり。その後は■■■■■■によって内部が整理されていく状態が続いた。

R3.10月頃
県廃リ課巡回時、■■■■(代表者■■■■■■■■■■■  法人格なし)が現地で作業を行っていた。■■■■■■■■との■■■■■■■■■■.gfd
県廃リ課は■■■■に対し産業廃棄物が明らかに増えているため片付けるよう指導した。
■■■■■■は県廃リ課が問い合せたところ、手を引いたとの返答。

R4.3.4
■■■■代表は■■■に帰国。■■■■のアルバイトと称する■■■■■■■■■■■■■■が作業を行っている。県廃リ課はマニュフェストの写しを提出させた。

R4.3月頃
環境課、新里支所、県廃リ課にも地域住民からの通報や問い合わせが増加。地元自治会の会議等でも議論に。

R4.3.28
県廃リ課に囲いの鉄板が廃棄物で膨れていて危険との通報あり。
→指導のうえ是正させた(R4.4.28)。

R4.3.31
近隣住民から現場に産廃を積んだトラックが来ているとの通報あり。
県廃リ課ほか市環境課職員及び桐生警察署員も現地に行きトラックを追い返した。

R4.4.6
市環境課、県廃リ課、新里支所、県警が合同で現場調査。■■■■■■■■■■■■■
現場にいたのは外国人の■■■■■■■■■で、自分は■■■■から頼まれて作業しているとのこと。■■■■■■■■■■■■■

R4.4.19
近隣に住む方から県廃リ課に通報あり。怪しいトラックが通行している。環境課職員が現地にて指導。この日廃リ課は現地に来られず。

R4.4.22
近隣に住む方から、ここ何日か夜19時~2時くらいの間にダンプが現場に入って産廃を降ろし谷のほうに捨てているとの通報あり。

R4.4.28
仕切板が改善されていることを確認。

R4.5.6
環境課職員によるパトロールを実施。

R4.5.18
県廃リ課■■■■■■■が新里支所に来庁。現地調査も行った。

R4.5.20
環境課がパトロールでトラックが現地へ入っていくのを目撃。作業員はトラックに荷物を積んで出て行っただけと主張。

R4.5.24
県廃リ課■■■■■■■が環境課に来課。■■■■■■■■■

R4.5.27
県廃リ課に近隣住民から通報。谷側に廃棄物を落としているとのこと。環境課も現地へ赴き、谷側へ落とさないよう指導を行った。

R4.5.30
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■さんが環境課の窓口に来課。
市環境課も現状を把握しており、県廃リ課、県警、新里支所と共同で監視、指導していることを伝え、協力をお願いした。

R4.6.2 13:10
環境課による現地パトロール。不在。

R4.6.9
夜7時、■■■■■■■■がトラックの侵入を確認。石膏ボードのようなものを積んでいた。通報を受け県警のパトカーが県境まで連れて行った。

R4.6.15 13:20
環境課による現地パトロール。外国人2名。軽自動車のみ認められ作業員と思われる。

R4.6.17
■■■■が県廃リ課にトラックが侵入したと通報。環境課と新里支所市民生活課、県警も対応。現場の■■■■によれば、トラックは現場で必要になるポールを持ってきたもの。

R4.6.30 13:40
環境課による現地パトロール。作業はしていない。廃棄物を寄せたのか南側の山が高くなっていた。

R4.7.15 15:40
トラックが入っていったと通報あり。環境課も現場に行ったがトラックは確認できず。

R4.7.19 16:45
トラックが入っていったとの通報あり。警察が投棄する前に止めたと。

R4.7.20
■■■■と打ち合わせ。通報があった場合、県廃リ課が来られないとしても警察と廃リ課に連絡の上で、支所と環境課が現地に向かうことで合意した。

R4.7.20
■■■■が昨日付で会社を辞めたとの電話が新里支所にあり。県廃リ課にも伝えた。

R4.7.20
県廃リ課に■■■■の■■■■■■■■■■■が来課。「■■■■は辞めたため、今後は自分が管理者となる。」旨の説明をした。

R4.7.21
トラックが入って廃棄物を降ろしていったとの通報が県廃リ課にあり。沖縄ナンバーだった。

R4.7.28 12:30
環境課による現地パトロール。作業はしておらず無人。

R4.8.9
川ロナンバーのダンプトラックが侵入。市職員が来たことから一度はスルーしたものの同じダンプが再度入ってきて産廃を捨ててしまった。

R4.8.10 13:05
環境課による現地パトロール。現場には誰もおらず鍵も閉まっていた。しかし南にある三睛霊園脇の道路に銀色プリウス(春日部ナンバー)が止まっていて中に外国人男性がいた。

R4.8.16
新里支所に近隣住民より砂ぼこりの苦情あり。新里支所市民生活課、環境課対応。現場の外国人に注意した。

R4.9.13
県廃リ課に■■■■■■■■(所有者)の弟を名乗る電話あり。兄が(不適正保管事案を)やらかしたが自分は関係ないとのこと。

R4.9.14
地元自治会の■■さんより説明会をしてほしいとの要望あり。県廃リ課は出せる情報がないとのことで断る。市では更に説明できるものがないことを説明し、納得していただいた。

R4.9.14
新里支所に近隣住民からトラック侵入の通報あり。作業員に聞いたところ、畳50枚を搬出したものだとのこと。

R4.9.20
桐生警察署より現場の外側にトラック一台分程度の産廃が捨てられていたとの情報あり。

R4.9.29
不審なトラックがいるとの連絡あり。現場の外国人は分別したら処分場に持って行くとのこと。一時的であっても廃棄物を搬入してはいけないことを強く指導した。

R4.10.6 9:50
環境課による現地パトロール。不在。

R4.10.21
春日部ナンバーのトラック侵入。現場の外国人はここから搬出した廃棄物が処理場に搬入を断られたため持ち帰っただけだと主張。

R4.11.4 12:20
環境課による現地パトロール。不在。

R4.11.24 12:10
環境課による現地パトロール。作業員3名。場内にトラックあり。外に搬出するところだと主張。斜面に落としている産廃も片づけているとのこと。

R4.12.1 12:30
環境課による現地パトロール。
現場に■■■■■ほか作業員2名。トラック2台ありいずれもレンタカー。
トラックは足場資材を積んでいて、谷に落ちた産廃を持ち上げるために使用するとのこと。

R4.12.9
新里市民生活課の■■■■に状況を聞く。最近は閉まっていることが多くユンボが入口に置かれている。近所からの通報もない。搬入はストップしている様子。

R5.1.6
上毛新聞の記者が来課。市は三者(市、県、警察)連携し対応している旨を答えた。

R5.1.12
県廃リ課の■■■■、■■■主幹来課。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
+
R5.1.12
市が土地を差し押さえ(登記より)

R5.1.16 午後10:30
新里支所職員がトラック2台の搬入を目撃。通報を受け警察も到着。現場にいた■■■■を尋問するも搬入を否定。しかし朝確認したら、真新しい産廃の山があった。

R5.1.17 11:00
環境課、新里支所市民生活課、桐生署生活安全課が現地調査。作業員がいれば夜間の作業をしないよう指導する予定だったが誰もいない。通りかかった近所の女性から「夜の10時ごろダンプが来ていました」と情報提供あり。

R5.1.19
上毛新聞に掲載された。1/6に取材があったもの。web版も掲載。
・県や桐生署によると県外の建設業者が管理。
・廃リ課に60件以上の連絡。
・廃リ課は周辺の生活環境に支障をきたしていないと判断。
・必要な分だけ除去する可能性はある。

R5.1.19
新里支所市民生活課より連絡。今日現場に新しい作業員「■■■■」がいて、現場で作業を行っていた。単発での手伝い程度とのこと。

R5.1.22
先の上毛新聞の記事がyahoo newsに転載される。

R5.1.24
テレビ朝日及びフジテレビから電話で問い合わせあり。所管する県廃リ課に問い合わせるよう回答した。

R5.1.25 9:20
県廃リ課から現場の門扉が風で道路側に倒れ、警察官が指導し是正させたとの電話あり。
同日10:00。環境課。新里支所市民生活課、県廃リ課到着。しかし現場にはもう誰もいなかった。

R5.1.26 12:15
定期パトロール。作業員等は誰もいなかった。

R5.1.27
フジテレビめざまし8で放送された。内容は上毛新聞の記事と同じ程度。県が現時点で影響ないとしている点を批判していた。
ドローンによる空撮と裏から見た映像もあり。また■■■■■■■■と思われる「所有者」の自宅へ取材していたが不在だった。

R5.1.27
県廃リ課、市環境課、新里支所市民生活課が現地に行き、■■■■■と■■■■に対しこれ以上の搬入はしないように、下の道路にまで被害が及ばないよう厳しく指導した。
■■■■■は搬入については何も知らないと主張。頼まれて管理を行うが必要な喪用が払われておらず搬出もできない。崩落した廃棄物の引き上げもできなかった。もう現場から手を引き、ユンボも片づけるとのこと。

R5.1.28
桐生タイムスに記事が掲載された。県廃リ課が取材対応したと思われる。
・所有者と連絡の取れた時期はあるが現在は連絡がつかない。
・現場の作業員に搬入しないよう、山が崩れないよう指導を行っている。
・現場作業員は「雇われているだけ」と主張。
・雇い主と連絡が取りたいと伝えても「こちらから連絡する」で連絡がつかない。
・住民からは60件以上の苦情が寄せられている。
・所有者と連絡がつかず「産業廃棄物」と断定できない。
・私有地内なので措置命令や行政代執行はハードルが高い。
**********

■このように桐生市は、一部の重要箇所を黒塗りにしているものの、この問題が地元で発生して市民の生活環境に多大な影響を及ぼしているという認識は強く、他人事のように捉えている群馬県とは異なり、当会の開示請求から20日後に情報開示を行いました。

 上記開示文書の資料1「行政処分等について」に記されているとおり、桐生市は一般廃棄物に関しては廃掃法を根拠法令として行政命令が行えるが、本案件のような産業廃棄物は群馬県の所管のため、市として独自に行政命令を行うことはできない立場です。しかし、その頼みの綱の群馬県が、このような体たらくでは、住民の安心・安全な生活環境の保全は、まったく担保されていない状況であることがわかります。

■ところで、今回の産廃不法投棄事件で群馬県が情報開示した資料を見ると、不法行為者として複数の人物の名前があります。このうち1名の住所を見ると川口市であることがわかります。また、名前を検索するとトルコ人によくみられる名前で、クルド系の可能性もあるようです。

 川口市や蕨市などは荒川を隔てて東京に隣接しており、東京に近い一方で家賃が安くため、ここはいま、日本で一番外国人が多く暮らす街として知られています。とりわけ中国人が多く、新型コロナが流行する前の2019年には、既に「本場の中国料理が味わえる」として、横浜の中華街を凌ぐチャイナタウン化が進んでいました。

 その他にも、ベトナム人やトルコ人、とりわけクルド人が集まっているという報道もあります。(末尾参考記事参照)

 それによると川口市を中心に、戸田市、さいたま市等、埼玉県南部には約2,000人のクルド系住民が暮らしています。主にトルコから弾圧や抑圧を逃れ、1990年代に数人が住み始めたことがきっかけで、その後、親戚や知人を頼って来日した人たちで、1990年代から少しずつその数は増え、2010年代に急増し、いまに至っています。

 単身で日本に来るに留まらず、家族単位で日本に移住してくるケースが多く、子供から高齢者まで幅広い世代のクルド人が、故郷から遠く離れた日本の地で、暮らしを営んでいて、とくに解体工事など、日本人が忌避しがちな危険な労働現場で報酬を得て、家族の生計を立てているケースが一般的だということです。

 本国を離れ、日本に入国した後、難民申請をしている人が大半だといいますが、日本では難民認定やそれに準ずる在留資格取得のハードルが高く、難民として認定されたクルド人は一人もおらず。特定活動や仮滞在という在留資格を得るか、人によってはその資格を得られず仮放免というさらに厳しい状況で不安定な生活を余儀なくされているようです。

■当会が桐生市新里町の産廃不法投棄問題を今年2月からフォローするようになってから、次のメッセージが寄せられています。

*****メッセージその1*****
 桐生市の産廃放置問題ですが、おそらく川口市在住のトルコ籍クルド人の解体業関係者による悪質な産廃スキームだと思います。
 現在、川口市在住のトルコ籍クルド人たちがさまざまな犯罪、問題行動を起こしており、川口市民たちが脅威を感じ、怯えて暮らしています。川口市議会員の奥富誠一さんが、やっと川口市のクルド人問題について声を上げてくださっています。川口市のクルド人たちは永住権をもつクルド人が営む解体業に不法就労し、難民申請を繰り返して住み続けています。
 群馬県桐生市にトルコ籍クルド人の解体関係者が土地を買い、産廃を投棄している可能性が高いです。 ぜひ、奥富精一議員と情報連携していただき、実態解明をして頂けますと幸いです。

*****メッセージその2*****
 桐生市の産廃の山が問題になってるけど土地を調達した主犯のクルド人は別件で捕まる直前にトルコに逃げた。そのあとに同じグループ内の別のクルド人がかわるがわるそこを仕切ってる。
 超安価で産廃を身内のクルド人解体業者から受け入れて荒稼ぎして金持って帰国してバトンタッチ、それを繰り返してる。
 こいつらはもともと産廃を不法投棄しまくってた不良クルド人グループだからモラルはゼロ。でも仮放免中だと就労が認められてないから汚れ仕事するしかないクルド人が出てくるんであって、外国人への規制強化と外国人の素行の問題は卵が先かひよこが先かって話でもある。
 ってか関東の山奥にはこんなのたくさんあるよ。ただ今回は住宅の目の前でやってるからバレたってだけ。
 ぶっちゃけ県によってはこういう狼藉への行政指導が全然出来ない(やるノウハウも気概もない)とこも結構あるから一度舐められたらやりたい放題にされる。
**********

 また、川口市の住宅地にクルド人が資材・残土置き場と称して、産廃の集積及び積み替えヤードとして、周辺住民の生活環境などお構いなしに操業しているケースも報道されています。

**********テレビ朝日News 2022年6月21日
住民困惑・・・住宅街の「資材・残土置き場」(2022年6月21日)

https://www.youtube.com/watch?v=ISlRgI4o_TQ&t=288s

埼玉県川口市の住宅街に数年前から巨大な資材置き場が増え始めています。騒音や振動に困惑する住民。果たして業者の言い分は?トラブルの現場を追跡しました。
**********

■こうしたことから、群馬県から開示された違法行為者に関する情報にもとづき、ネットで検索したところ、次のことがわかります。

*****原因者に係る情報*****
■株式会社泰安興業

本店所在地 埼玉県川口市大字伊刈313番地
社長 カラハン・メメト(mehmet karahan)
※国税庁の管理する法人番号データベースにおける変更履歴です(登記履歴ではありません)。
○設   立  2019-07-17 新規
 商   号  株式会社泰安興業
 本店所在地 埼玉県越谷市大字長島127-1
  ↓  
○国内所在地の変更  2020-09-29
 商            号  株式会社泰安興業
 本店所在地  埼玉県川口市大字伊刈313番地 B-105
  ↓
○現在に至る

■株式会社ジュマ工業
所在地    〒343-0853埼玉県越谷市長島171-9
代表者名   クズイエル・ムスタファ(KIZILYER MUSTAFA)
営業日・時間 月曜日~土曜日 9:00~18:00(日・祝休み)
電話番号   090-4549-3737、080-5645-2727
E-mail     jumakogyo@gmail.com
資本金    500万円
設立年月日  2019年09月17日
従業員数   5名
保有重機   ZX30 1台、ZX40 1台、ZX75 1台(※いずれも日立建機製油圧シャベル)

■株式会社ARIN
所在地    〒331-0077さいたま市西区大字中釘字久保1962-28(資材置き場も同じ場所)
代表者    タクマズ・ケマル・ファティ(Takmaz Kemal Fatih)
解体登録   東京(登-1)第3987
       埼玉 (登-2) 第2534
収集運搬   東京220406号
       埼玉01100220406号
設立     2020年1月
資本金    500万円

■RAMO工業
所在地    黒塗りの為不詳
社長     ラマザン・ボンジュク(BONCUK RAMAZAN)(※株式会社ARIN代表取締役のタクマズ・ケマル・ファティとは友人)
※その他詳細も黒塗りの為不詳
**********

 RAMO工業については検索しても情報が見当たりませんでしたが、泰安興業については、上記の住所を調べたところ、2019年7月から2020年9月まで所在していた越谷市大字長島127-1は、AKCALI㈱というトルコ人らしい人物が経営する解体工事会社の所在地と同じであることがわかります。

**********AKCALI株式会社

https://alcaliakcali-group.com/information

<会社概要>
会社名    AKCALI(アクチャル)株式会社
代表者名   AKCALI SINAN
創業・設立     平成29年4月7日
電話番号/携帯番号 070-3195-1995
FAX       048-971-8667
住所        〒343-0853埼玉県越谷市大字長島127-1
営業時間      8:00~17:00
定休日       日曜日・祝日
メールアドレス   info@akcali-group.com
サイトURL    https://akcali-group.com
建設許可書/免許・資格

【解体工事業許可】
埼玉県知事(登-30)第2217号
神奈川県知事(登-30)第2000号
千葉県知事(登-2)第1831号
東京都知事(登-30)第3638号

【産業廃棄物収集運搬業許可証】
埼玉県 許可番号:01100204037 
神奈川県 許可番号:01400204027
東京都 許可番号:1300204027

業務内容      解体工事
対応エリア     1都3県
**********

 つまり、㈱泰安興業は、2019年7月の設立時は、上記AKCALI㈱と同じ住所で登記していましたが、2020年9月に現在の川口市伊刈313の「サンシティ岩本」に移り、それから間もなくして、桐生市新里町のヤードに関与し始めたものと見られます。

カラハン・メメトが泰安興業の本店所在地としていた川口市伊刈313にあるアパート「サンシティ岩本」付近の様子

 ちなみに、このサンシティ岩本については、2019年9月29日の未明にC棟で火災が発生しており、2022年10月23日には、カラハン・メメトの居住するB棟で火事があり、このときはアパートの1室が全焼し男性1名が死亡しました。いずれにしても、いわくつきのアパートのようです。

●2019年9月29日火災発生
アパートで火災、木造2階建ての2階部分を焼く 1人暮らしの住民を救急搬送、顔などにけが/川口
https://www.saitama-np.co.jp/articles/836

●2022年10月23日火災発生
遺体発見…男性住むアパートの一室、全焼して焼け跡から 別アパートの住民、煙に気付く 男性は行方不明
https://www.saitama-np.co.jp/articles/13974
埼玉 川口 アパートの1室が全焼し1人死亡
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20221023/1100015420.html

■当会は、なぜ群馬県が不法行為者を特定しながら、野放しにしてきたのか、また、なぜ、埼玉県やさいたま市、そして埼玉県警と連携して、今回の事件の関係者を徹底して調べ上げ、追及しようとしなかったのか、きちんと検証する必要があると思っております。そして、そのことが、本件の事件の真相解明と、責任の所在の明確化、そして再発防止に欠かせないと考えます。

 また、安住の地を持たないクルド人の境遇には同情の念を禁じ得ませんが、まずはその国に住もうとするのであれば、その国のルールは守ることは基本中の基本です。それを無視して「どうせ、これ以上失うものはないのだから、破れかぶれでカネになるなら何でもやる」というのであれば、その国には決して受け入れられないことを肝に銘じなければなりません。

 その意味でも、日本に居住するクルド人の実態について、もう少し情報が必要なのは事実です。加えて、当会では「泰安興業」という社名について、トルコらしくない中国的な名称なのが気になります。また、産廃というブラックな利権の絡み易い業界なので、背景には反社勢力などとのつながりも懸念されるところです。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

 

※参考情報

**********NHK首都圏ナビ2022年5月26日
日本一外国人が多い街・川口市 “ホーム”に選ばれる理由とは
土地所有者が当該地を売却。
https://www.nhk.or.jp/shutoken/wr/20220526a.html

*****一部抜粋して引用*****
★民族こえて支え合う 蕨のクルド人★

 川口市に隣接するJR蕨駅に降り立つと、トルコ語のアナウンスが聞こえてきました。

 この蕨駅周辺に数多く暮らしているのがクルド人です。

 クルド人は、「国を持たない世界最大の民族」と呼ばれ、もともとトルコやシリアなどに居住している民族です。トルコでは、政府がクルド人の分離独立運動を厳しく取り締まってきた結果、弾圧から逃れて世界中に難民として亡命するクルド人が続出しました。

 日本にも1990年代にやってくるようになり、川口市をはじめとする埼玉県南部を中心に2000人以上が暮らしているとされています。

 建物を取り壊す解体現場で働く男性たち…。この街でよく見かける風景です。

 川口で暮らすクルド人男性の大半が、こうした解体業の仕事をしているといいます。

 解体現場を指揮していたトルコ国籍のクルド人、佐藤ムスタファさん(32)に話を聞きました。

 16歳のとき、難民申請をするために川口市にやってきたムスタファさんは、先に移り住んでいた親戚の紹介で、解体の仕事を始めたといいます。

 ムスタファさんによれば、日本にやってくるクルド人に仕事の選択肢は少なく、多くが人づてに解体の仕事を紹介してもらっているといいます。

 ムスタファさんは日本人の妻と結婚し、永住権を取得。解体業の会社を起業して、自身も多くのクルド人たちに仕事を紹介しています。

 トルコでは、クルド人というだけで差別や迫害を受けるなど、民族同士が対立するといわれています。しかし、ムスタファさんの解体現場では、クルド人だけでなく、トルコ人も一緒に働いていました。

佐藤ムスタファさん「自分が差別的な事にあってきたからこそ、どこの国の人だとかそういうことを一切気にしたことはないです。この街にはいろんな人がいろんな事情でやってきています。どんな民族でも、同じ人間なのだから、生きるために仕事があるべきだと思っています

 「どんな人間でも助け合う」。こうした支え合いの結果、蕨駅周辺に生まれたコミュニティ。トルコにいるクルド人の間では、こんな合言葉があるそうです。

「日本に着いたらワラビへ行け!」★

 トルコ国籍のクルド人夫婦、メメットさん(40・仮名)とヒュリアさん(31・仮名)は、その合言葉を頼りに、8年前にトルコを逃れてきました。

 蕨駅周辺にたどり着いたメメットさん夫婦は、親戚や友人とつながり、住まいや仕事を紹介してもらいながら、少しずつ自分たちの生活を築いていったといいます。

メメットさん・ヒュリアさん夫婦「なんでかはわからないけど、クルド人はみんな『とにかくワラビに行け』って言っているんだよね。たとえ日本に親戚も友人もいなくても、ワラビに来ればクルド人の誰かが世話してくれる。なんとか生きていけるように支えあっているんです」

 話を聞く中で、メメットさんがいったことばが印象的でした。

 「日本ほど、自分の言いたいことが言える自由な国はない。この街で家族と安心してずっと暮らしたいと思っています」

 一方で、日本で暮らしている2000人以上のトルコから来たクルド人のなかで、難民として認められた人はこれまで1人もいません。川口で、必死で自分たちの生活を築こうとしているクルド人たちは、いつ強制退去を命じられるか分からない不安と背中合わせで暮らしています。

■クルド人とは…国持たぬ民族、差別・迫害受け

 トルコやシリア、イラン、イラクの国境地帯に住む民族で、総人口は推定3000万人。大部分は穏健なイスラム教徒だが、国を持たない少数民族として差別され、それぞれの居住国で迫害を受けている。トルコでは1978年、分離独立を目指す「クルド労働者党」(PKK)が組織され、同国政府と対立している。ペルシャ語に近いクルド語を話すが、トルコ出身者は同化政策の影響でトルコ語も使えることが多い。

■仮放免とは

 入管難民法上の規定で、国外退去や入管施設への収容を命じられた外国人のうち、病気や子育てなどを理由に入管施設外での一時的な生活を認める制度。保証金や身元保証人が必要で、出頭義務や就労禁止などの条件に違反すると取り消され、施設に収容される。

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