かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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反社会的な人?

2007-12-01 | 事例
「貴方のような勝手な人を見たことがありませんよ。
反社会的な人間と云うのは、貴方のような人です。」

税理士と話をしていたら、突然怒りだしたのです。
何で怒りだしたのか訳が解かりまあせん。
「此れで自宅も売れてしまったし、もう借金なんて返す必要がありませんね。
私ももう50台も半ばになりましたし、少し貯金くらいは持ちたいです。
今後は少し貯めることに専心します。」
と云った時です。9月の決算の申告に打ち合わせに来ていた税理士が、
突然怒り出したのです。

「Dさん。今日も黙って貴方の言うことを聞いていたら、貴方ほど
自分勝手の人は居りませんよ。貴方は、自分の責任で今の事業が
落ち込んだのですよ。それで何の関係も無い保証協会や住宅ローンが
返済出来なくなったのですよ。借りたお金を返さずに、此れで少しは
貯まるかなと云う言い草はないでしょう。少しでも返せるものは返す、
此れが人間として必要なことではないでしょうか。」
年甲斐も無く、50台の男が倫理についてお説教を食っています。
相手はだんだん激高して、この申告だけは自分がやりますが次からは
降ろさせてくれと云う始末です。

「借りたお金は返さない。」

一時世間で騒がれたから、Dさんも返さないのではないのです。
返せないから返さなかっただけです。しかし債権者にはその間の事情を
説明して有りますし、相手も解かってくれたから、厳しい取り立ても無く、
サービサーに譲渡しただろうと思います。

今までは生活だけで一杯です。その意味では今後も同じでしょう。
しかし若干商品が動き出しただけは楽になる踏んでいます。

今までは全然蓄えは有りません。Dさんは慢性の肝炎で子供は居らず、
妻とは借金の不良問題が、起こってからは夫婦仲も断絶です。
今は妻は、自分で働いておりますがどんな仕事をして居るかDさんは、
知りません。そんな事情が、万一入院でもした時の蓄えくらい、
残したいと思うのは当然でしょう。

「Dの奴、本当のずるい奴だ。」
税理士は心底そう思っています。

「今までアイツが困っていたのは事実だ。でも未だ誠意が見えたよ。
だから私も只みたいな報酬で申告業務をやってあげて来たんだ。
返せるようになたら、何倍にしてお支払いします。等、云った口は
何処に言ったんだ。其れがなんだい。漸く良くなりそうになって来たら、
自分に残すことしか考えないではないか。今までの私の謝礼の補いや、
今後の条件改正のことは一言も出ていないよ。本当に驚いた奴だ。」

どうやら、税理士の反社会的と云うのは、自分に対して、充分なことを
しないからと云うのが本音らしいです。


「保証協会だけは、我々中小企業の味方だ。
保証協会には、絶対に迷惑を掛けてはならない。」

代位弁済をされたために、せっせと払っていた人が居ります。
しかし、保証協会は彼の倅が作った第2会社を保証しませんでした。
彼の会社と同一視されたのです。
どうしても駄目と解かると彼は一変しました。
「同じ場所で同じことをしても、親父と倅は違うよ。
其れを親父と同一視するとは保証協会も物事の表面しか見ていない。
信頼は出来ないね。」
彼は、返済を止めました。
自分に利益をもたらせないものは、全て悪くなります。

一つの事柄は見る人によって良くもなり悪くもなります。
少しくらい反社会的と言われても、自分が最低限生活を守るためならば、
やるべきではないでしょうか。
そのほうが結果として皆さんに迷惑を掛けません。

其れより、Dさんが少しでも残せることを祈ります。





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