1930年代のテキサス たくさんの入植者たちが夢を求めて土地を耕し作物を植えた。
だが草原地帯は荒野でしかなかった。
いつまでたっても雨は降らず、作物は枯れ、広大な草原の表土をはがしたことで大規模な砂嵐が発生した。
度々襲う砂嵐の中で農業は崩壊した。
だが大恐慌で仕事を失って移住した人々は諦められなかっただろう
入植者たちは失望の中で耐えるしかなかった。
だが父のジョンは酒におぼれたあげく、妻子を捨てて家を出た・・・
5歳で父に捨てられたユージンの心にぽっかリと暗い穴ができた
母はユージンの為にと再婚し、新しい父ができたが彼にとっての父はジョンだけだった。
酒に侵された父からの手紙には世界一美しい楽園メキシコとあった。
優しいまなざしの母は自分たちを捨てた父のことを決して悪く言わなかったのだろう
ユージンの暗い穴には夢の国メキシコが灯っていたのだろうか
作品にほれ込んだ主演のマーゴット・ロビーがプロデューサーも兼ねている話題作
美しい銀行強盗アリソンと17歳のいたいけな恋のお話と思っていた。
が、少年を破滅に追いこんだのはアリソンではなく
実父の失望だったのかもしれない。
世界恐慌と環境破壊の果ての天災はある意味人災だったはずだ
アリソンとの逃避行はメキシコの海岸まで続くものと思っていたのだが
それは夢の中だけだったようだ。
彼はまだ若すぎたし、純粋過ぎた。
砂嵐と恐慌で両親をなくしたアリソンもこんな道しかなかったのだろうか。
銀行強盗でしか金を作れない女と
苦労する家族の為にお金がほしい少年との思いは元から違っていたのかもしれない。
それでもアリソンは最後までユージンを捨てて逃げなかった
そして義父を撃ち、撃たれて果てた。
この義理の息子のせいで彼は苦労していたはずだが最後まで打つなと繰り返し守ったのだ。
いつも愛されていたのに捨てた父しか父でないという頑なな思いが哀しい
父の違う年の離れた妹の語りでつづられる物語は何か切なかった。
大好きな兄の事をいつも離れず見ていた妹の思いはあふれているはずなのに
ただ淡々と語られて終わるのだから
防塵マスクで砂嵐の中、必死に立ち向かう義理の父の姿が印象的だった。
何でも兄の事を知っていたい妹のけなげさがもの悲しい
その後ユージンはどうしているのだろうか
物足りなくぽつんと終わってしまったから、続編がみたい気がする
SDGSにコロナの時代の今、砂嵐の中で闘った1930年代を思った。
乗り越えて今があるのだと思う
「家族を扱った、愛する事、生き延びる事、逃れる事、
そして夢見ることの物語」だとジョリス=ペイラフィット監督が語っている
だが草原地帯は荒野でしかなかった。
いつまでたっても雨は降らず、作物は枯れ、広大な草原の表土をはがしたことで大規模な砂嵐が発生した。
度々襲う砂嵐の中で農業は崩壊した。
だが大恐慌で仕事を失って移住した人々は諦められなかっただろう
入植者たちは失望の中で耐えるしかなかった。
だが父のジョンは酒におぼれたあげく、妻子を捨てて家を出た・・・
5歳で父に捨てられたユージンの心にぽっかリと暗い穴ができた
母はユージンの為にと再婚し、新しい父ができたが彼にとっての父はジョンだけだった。
酒に侵された父からの手紙には世界一美しい楽園メキシコとあった。
優しいまなざしの母は自分たちを捨てた父のことを決して悪く言わなかったのだろう
ユージンの暗い穴には夢の国メキシコが灯っていたのだろうか
作品にほれ込んだ主演のマーゴット・ロビーがプロデューサーも兼ねている話題作
美しい銀行強盗アリソンと17歳のいたいけな恋のお話と思っていた。
が、少年を破滅に追いこんだのはアリソンではなく
実父の失望だったのかもしれない。
世界恐慌と環境破壊の果ての天災はある意味人災だったはずだ
アリソンとの逃避行はメキシコの海岸まで続くものと思っていたのだが
それは夢の中だけだったようだ。
彼はまだ若すぎたし、純粋過ぎた。
砂嵐と恐慌で両親をなくしたアリソンもこんな道しかなかったのだろうか。
銀行強盗でしか金を作れない女と
苦労する家族の為にお金がほしい少年との思いは元から違っていたのかもしれない。
それでもアリソンは最後までユージンを捨てて逃げなかった
そして義父を撃ち、撃たれて果てた。
この義理の息子のせいで彼は苦労していたはずだが最後まで打つなと繰り返し守ったのだ。
いつも愛されていたのに捨てた父しか父でないという頑なな思いが哀しい
父の違う年の離れた妹の語りでつづられる物語は何か切なかった。
大好きな兄の事をいつも離れず見ていた妹の思いはあふれているはずなのに
ただ淡々と語られて終わるのだから
防塵マスクで砂嵐の中、必死に立ち向かう義理の父の姿が印象的だった。
何でも兄の事を知っていたい妹のけなげさがもの悲しい
その後ユージンはどうしているのだろうか
物足りなくぽつんと終わってしまったから、続編がみたい気がする
SDGSにコロナの時代の今、砂嵐の中で闘った1930年代を思った。
乗り越えて今があるのだと思う
「家族を扱った、愛する事、生き延びる事、逃れる事、
そして夢見ることの物語」だとジョリス=ペイラフィット監督が語っている