
単なる懐古趣味からではなく、卯年に因んで亡き「愛兎みみい」を偲んでの話をひとつ。
冒頭の写真は、1987年(昭和62年)の我が家の卯年の年賀状。カットの天空をかけるウサギは、その数年前に遠くへ旅立ったみみいをモチーフにして、長男がさらさらっと描いたもの。
みみいは、長男が小学1年生の時に学校から貰い受け、3人の倅どもが交代でよく世話をし、すっかり懐き我が家の一員となっていた。とても元気なウサギで、長男のアゴには引っ掻き傷が長年残っていた。
長じてからは“ウサギ小屋”ならぬ、一羽のために2畳もある大きな小屋に建替えてやり、住環境は申し分なかったはず。好物は茄子であった。
一般的にウサギの寿命は4~5年と言われているが、最高齢で15年ということもあると聞く。みみいは、8年生き延びたので、人間でいえば64歳くらいにあたるようだ。
この年賀状では、「今年はRABBIT(飼いウサギ)よりもHARE(野ウサギ)をめざそうとのスローガンを掲げ、頭文字の「H」「A」「R」「E」「う」に肖って家族夫々の1年の目標を語っている。果たして「野ウサギのように逞しく」生きることが出来たのだろうか。なにせ四半世紀前のことなので、しかとは憶えぬ。
